太郎坊のそよ風

認定NPO法人 富士山測候所を活用する会 オフィシャルブログ

富士山環境研究センター特任研究員の源泰拓特任研究員はこのたび総合研究大学院大学 複合科学研究科 極域科学専攻にて、「南極・昭和基地における大気電場変動と全地球電気回路に関する研究」で、学位を授与されました。

以下、学位授与式に参加した源さんからの報告をご紹介します。(広報委員会)

9月28日、総合研究大学院大学(神奈川県葉山町)で開催された学位授与式に参加してきました。


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この日に学位を授与されたのは28人、論文博士は私ともう一人の合計2名でした。
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お名前から、外国人留学生じゃないかな?と思われる人が16人で、学長の式辞も英語でした。
28人のうち、よい雑誌に論文を出した優秀な人が6人(SOKENDAI賞3人、研究科賞3人)表彰されましたが、6人のうち5人が(たぶん)留学生の方でした。日本の学生も頑張らないとなあ、と思いましたが、私もその頑張らなくてはいけない一人ではあるのです。
博士論文は提出したものの、まだ学術誌には投稿していないものもあり、この日も極地研究所の先生にはっぱをかけられたところです。その一方で、この後は南極の厳しい環境での研究観測の経験を活かして、富士山での大気電場観測に参加・貢献していく所存です。




認定NPO法人富士山測候所を活用する会とは


2004年に無人化され、いずれ取り壊しの運命にあった旧富士山測候所。
富士山測候所を活用する会は、この施設を国から借り受け研究・教育の拠点にしようという構想で、2005年に大気化学や高所医学などの研究者が主体となって立ち上げたNPO法人です。

また
富士山頂という厳しい環境の中、その修理費・維持費や、運営費など
年間3000万円という莫大なコストが掛かるのです。

しかしながら、資金面に関しては、
公的補助もなく研究利用費だけで運営しております。

そこで、皆様からご支援、会員になっていただき未来へ
つなぐ研究の手助けをどうぞよろしくお願いいたします。

本NPOは、認定NPO法人(認定NPO法人は全NPOの2%しかない)です。
ご寄付に関しては、控除もありますので詳しくはウェブサイトなどでご確認ください。


富士山測候所で行う夏期観測には、学術科学研究を対象とした「研究テーマ」と学術研究以外を対象とした「活用テーマ」があります。
2022年夏期観測で行われた活用テーマの中で、通信に関連したプロジェクトをいくつかご紹介します。

携帯キャリア4社が5G(山頂付近)他の携帯電話通信サービスの実証実験を行いました。
内容については携帯キャリア各社の発表した報道関係資料から引用します。


1. NTTドコモ株式会社
株式会社NTTドコモは、今年も富士山の山開き期間中※1、富士山頂の剣が峰付近において「瞬速5G®」※2※3および4G(LTE)/3G(FOMA®)の通信サービスを、山小屋※4において4G(LTE)/3G(FOMA)の通信サービスおよびd Wi-Fiのスポットを2022年7月上旬から提供いたします。
※1:山開きの予定は富士登山オフィシャルサイトでご確認ください。
※2:広域帯な5G専用の周波数帯(3.7GHz帯、4.5GHz帯、28GHz帯)を用いることで、高速・大容量な通信が可能となるサービスです。
※3:対応の機種に限ります。詳しくはドコモのホームページをご確認ください。
※4:一部の山小屋を除きます。また、通信サービスをご利用いただけるのは各山小屋の営業期間内のみです。
docomo




2. KDDI株式会社

KDDIは、快適な通信環境の提供による安心・安全な富士登山のサポートのため、通年提供する登山口・登山道の4G LTEに加えて、富士山頂の5Gおよび4G LTEのエリア化を2022年7月上旬から2022年8月下旬まで実施します。また、ワイヤ・アンド・ワイヤレス(以下 Wi2)は、2016年から富士山の開山期間中に提供している無料のWi-Fiサービス「富士山 Wi-Fi」を、2022年7月から2022年9月上旬まで(注1)富士山の山小屋を含む46カ所で提供します。

kddi



3. ソフトバンク株式会社
ソフトバンクは、登山期間中の富士山頂に基地局を設置するなど、富士登山で快適な通信サービスをご利用いただけるよう、エリア対策を毎年実施しています。今年も7月上旬から8月下旬までの登山期間中に、山頂や山小屋などに 「SoftBank 5G」や「SoftBank 4G LTE」などの通信設備を設置して、高速データ通信サービスを提供します。
ソフトバンクは、富士山での通信環境を整備することにより、お客さまの富士登山での安全確保と、登頂の喜びや感動の共有をサポートします。
softbank



4. 楽天モバイル株式会社
富士山頂においては、標高3,776mの富士山剣ヶ峰付近で5G通信サービスを、また山頂を一周することのできるお鉢巡りでは4G通信サービスをご利用いただけます。また山頂に加え、3つの登山道(富士宮ルート、須走ルート、御殿場ルート)において、4G通信サービスの提供エリア化に成功しました(注2)。
(注2)電波状況により通信・通話が利用できない場合がございます。なお2019年10月のサービス開始当初より、パートナー回線による4G通信サービスの提供を実施しています。
rakuten



また、富士山測候所に気象観測装置、全天球カメラを設置し、今現在のリアルな富士山の気象を観測・データ収集。その観測データを素に、写真やグラフを使用し、様々なユーザーに向けて情報を提供するサイト「イマフジ。」もオープンしました。


5. 青山シビルエンジニヤリング株式会社
予報ではない、リアルな今の富士山の空を知る。
日本で一番有名な山、富士山。
登山する人、富士山が好きな人、さまざまな目的から富士山を知りたい人へ。
『「イマフジ。」今の富士山の気象を知る』では、今現在の富士山頂(剣ヶ峰)と各登山道の気象情報を検定品の気象観測装置(一部非検定品)で情報を提供いたします。
また、富士山頂(剣ヶ峰)では全天球カメラによる10分更新の最新静止画も観る事ができます。
aoyama




2022年夏期観測で行われた活用テーマを一部ですが紹介させていただきました。
夏期観測ではいろいろな形で富士山測候所が活用されています。
これからも、富士山登山をする皆様に快適な環境を提供する実証実験の場として利用していただければと思います。

(広報委員会)



認定NPO法人富士山測候所を活用する会とは

2004年に無人化され、いずれ取り壊しの運命にあった旧富士山測候所。
富士山測候所を活用する会は、この施設を国から借り受け研究・教育の拠点にしようという構想で、2005年に大気化学や高所医学などの研究者が主体となって立ち上げたNPO法人です。

また
富士山頂という厳しい環境の中、その修理費・維持費や、運営費など
年間3000万円という莫大なコストが掛かるのです。

しかしながら、資金面に関しては、
公的補助もなく研究利用費だけで運営しております。

そこで、皆様からご支援、会員になっていただき未来へ
つなぐ研究の手助けをどうぞよろしくお願いいたします。

本NPOは、認定NPO法人(認定NPO法人は全NPOの2%しかない)です。
ご寄付に関しては、控除もありますので詳しくはウェブサイトなどでご確認ください。

  

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  スプライトの写真(2013年7月22日)


世界的な学術誌Atmosphereに上の論文が掲載されました。
NPOメンバー、鈴木智幸博士、鴨川仁専務理事、藤原博伸研究員らが連名で、
富士山頂で観測されたスプライトに関する論文です。
以下に鈴木博士による簡単な説明をご紹介します。

・論文の簡単な説明
 雷雲の電気的な活動に伴う放電現象は、雷雲内及び落雷のみならず雷雲上空でも発生しており、総称して高高度放電発光現象と呼ばれている。富士山山頂は、見通しがよく、下層雲よりも高い位置にあるため、高高度放電発光現象とその原因となる雷雲内の放電発光及び雷雲そのものを横から撮影できるという利点を有している。富士山山頂での光学観測は2012年から開始し、2013年7月22日に富士山山頂から初めて、高高度放電発光現象の一つである、雷雲内の大きな正電荷の中和に伴い発生する巨大な高高度放電発光現象のスプライトが6事例撮影された。そのうち5事例は、宮城県の太平洋岸で発生した大きな正極性落雷に伴い発生し、この正極性落雷は巨大な雷雲の層状エコー域下で発生したことが分かった。層状性エコー頂が対流性エコー頂から切り離された以降もスプラトが発生していた。幸運なことにこの層状性エコー域直下では気象庁のウインドプロファイラが稼働しており、スプライトの原因となった層状性エコー域のウインドプロファイラの観測から、層状性エコー域内では弱い下降流が卓越しており、層状雲下部では、エコー強度が強まっていた。このことから、層状雲内部に蓄積していたと思われる正電荷は、層状性エコー内で生成されていた可能性が示唆された。一方、1事例のスプライトは福島県の巨大な雷雲の対流域付近で発生した正極性落雷により発生しており、富士山山頂から撮影された動画から、少なくとも150msの連続電流に伴う雷放電発光が見られ、この雷放電によりスプライトが発生していたことが分かった。

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富士山頂で観測する鈴木博士

富士山頂が、遠方の雷関連現象を観測するのに素晴らしい観測サイトであることが、また一つ明らかになった嬉しいご報告です。

(広報委員会)





認定NPO法人富士山測候所を活用する会とは

2004年に無人化され、いずれ取り壊しの運命にあった旧富士山測候所。
富士山測候所を活用する会は、この施設を国から借り受け研究・教育の拠点にしようという構想で、2005年に大気化学や高所医学などの研究者が主体となって立ち上げたNPO法人です。

また
富士山頂という厳しい環境の中、その修理費・維持費や、運営費など
年間3000万円という莫大なコストが掛かるのです。

しかしながら、資金面に関しては、
公的補助もなく研究利用費だけで運営しております。

そこで、皆様からご支援、会員になっていただき未来へ
つなぐ研究の手助けをどうぞよろしくお願いいたします。

本NPOは、認定NPO法人(認定NPO法人は全NPOの2%しかない)です。
ご寄付に関しては、控除もありますので詳しくはウェブサイトなどでご確認ください。

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