太郎坊のそよ風

認定NPO法人 富士山測候所を活用する会 スタッフブログ


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 8月25日5時48分、太郎坊の虹(撮影:増田純夫)


”9月4日16時過ぎ御殿場基地を閉所し,準備期間を含め2個月半拠点にしたモン・ソレイユ201を退去しました.

 これで,太郎坊での観測や山頂での通年観測を除き,本年度夏季観測の山頂および御殿場での活動を終えることになります.
 今年も無事故で終了することができました.伊倉さん,大胡田さん,山頂班および御殿場班の皆様,関係会社の皆様,参加いただいた皆様に御礼申し上げます.今後ともよろしくお願いいたします.  事務局”
 
今年の夏季観測も山頂の閉所に引き続き、御殿場基地の閉所で完全に終了しました。御殿場閉所も台風21号が関西地方に上陸、御殿場線も止まる中で何とか終了しました。今年は、夏季観測全体を通して、台風にたたられた一夏でした。

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台風20号の影響で強風の山頂で撤収作業をする研究者(撮影:加藤俊吾)
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暴風雨の中での撤収作業(撮影:加藤俊吾)

  8月23日に予定していた大気化学などの大量研究機材の荷下ろしは、台風20号の影響が早く出始め、積込ができず、作業のために登った研究者たちの安全のため、全員下山ごく一部の機器だけを下ろす緊急事態になりました。

 その結果、再度25日に再び荷下ろしをすることになりました。このブルの運航は前回のブログのGPS付き遠距離通信で示しましたが、激しい風雨の中でブルを待っていた人たちには、事務局からの画像での確認が大変役に立ちました。

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8月25日、大量の機材をブルに積み込む(撮影:山頂班千田敦司)


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  9月5日、東京事務所に戻ってきた荷物

 台風に何度もたたられ、いろいろ苦戦した夏期観測でしたが、何とか無事終了、事務局には山頂や御殿場から戻ってきた機材が積み上がっています。

 このページのトップに載せた太郎坊の虹は、2度目の下げ荷が完了した時に太郎坊に出たもので、写真には見えないですが3重の美しい虹だったとか、これが来年につながることを祈っています。

(広報委員会)

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Romantic Geography をテーマに、 都市とそこに集う人々との間にある物語に焦点を当てるTOO MUCH Magazine。アート、建築の話題を中心に、ヨーロッパ、北米等で多くの読者に親しまれています。
今号は「シェルター」特集。  日本全国を家を背負って旅するアーティスト・村上慧、バックミンスター・フラーのジオデジックドームを新しく再現したTHE NORTH FACE、坂茂が難民のためにデザインしたケニアの住居など。
B5サイズ 260ページ 日本語訳冊子付き
Magazine of Romantic Geograsphy という不思議な英文雑誌から、旧富士山測候所のレーダードームの写真の提供を編集長の辻村慶人氏から丁重な依頼を受けたのは5月下旬のことです。
 
拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
このたび弊誌「TOO MUCH Magazine」では,次号8号(2018年6月15日発売)におきまして「シェルター」特集を企画しております。つきましては、貴機関のご協力を賜りたくお願い申し上げます。下記の企画概要をお汲み取りいただき、ご検討いたただきますようお願い申し上げます。
 
■媒体概要
掲載誌: 『TOO MUCH Magazine』8号 (2018年6月15日発売)
体裁: B5判(182×257mm)、カラー
発行: Editions Ok Fred
定価: 2,000円+税(予価)
言語: 英語(国内販売には日本語訳付)
*主に国外の書店、美術館、アートショップなどで販売しております。
 
■特集概要
本特集では、建築のもっとも根源的な機能のひとつである「シャルター」機能に注目し、被災地や極地での活用から、古今東西の「シェルター」にまつわる建築作品、またその背後にある考えを紹介しながら、建築が持つ新たな可能性を探りたいと考えております。
 
■依頼内容
次号の中で、アメリカの建築家、バックミンスター・フラー氏のジオデジックドームについて記事にしております。その中で、ぜひ富士山測候所にありましたレーダードームについても紹介させていただきたく思い、貴機関がお持ちの写真を使用させていただきたくお願い申し上げる次第であります。

早速、佐藤監事にお願いして測候所時代の写真の中から、外国向けを意識して「レドームの横で風になびく鯉のぼりが映った画像」を送りました。とっておきの一枚と自信を持って送った写真でしたが、いただいた返信も「すごく良い写真ですね。これ以上の写真はありません!」でした。

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 TOO MUCHに掲載されたレドームと風になびく鯉のぼりの写真(撮影:佐藤政博監事)

すっかり忘れてしまっていた8月末に、事務局に送られてきたのがトップの写真の分厚い英文の雑誌です。オールカラーで贅沢な240ページとFOOD1971-74というレシピーのページからなる、おしゃれな、それでいてずっしりと重い冊子です。

Shelters 特集には、①綱を解かれた家(壁、ドア、屋根と旅をする)、②A feather makes a fine shields: Light weight domiciles for nomads and refugees (「羽根で作られた隠れ家;逃亡者と流浪の民のための軽量の家」というような意味でしょうか)、その中に、Life inside a polygon sky (多角形の空の下の生活)として多くの多角形ドームが紹介され、その一つとして、佐藤さんの写真が載っています。

写真のキャプションは意訳すると:<<富士山頂に1965年に設置された富士山レーダーは太平洋で発生する台風の進路を予測し、35年間にわたって山頂で活躍した。2001年にレーダードームと関係する機器類は山梨県・富士吉田市のレーダードーム館に移設された。写真は佐藤政博による。NPO法人富士差山測候所を活用する会に感謝する>> とあり、残念ながら、「5月の鯉のぼり」についての言及はありませんでした。

Shelter の中には多くの避難所についての写真もあり、東日本大震災の被災地の、シーツで仕切られて体育館の避難所風景もあります。

豊富な写真の美しいアレンジの最後にアーカイブコーナーがあり、南極昭和基地のYoshio Yoshida氏による詳細な紹介もありました。1955年以来の建設の歴史などを中心に過去の昭和基地について詳しく述べられています。


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 A Research Station in Anti Arctica (by Yoshio Yoshida)

富士山測候所を利活用する本NPOの活動もいつか取り上げて頂けるとよいと思いました。

(広報委員会)





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「今年最後の金曜日、一寸だけ賑わいが戻りました」岩崎山頂班長から、閉所の日の早朝(5時21分)の山頂


10時35分 商用電源切断。
10時53分 閉所。
これから下山します。
山頂班長
8月31日山頂班長から電話連絡があり、これで本年7月1日から62日間の第12回目の夏期観測は無事に終了しました。

今年の利用者は延べ415名で29プロジェクト(継続事業:21、新規事業:8)が実施されましたが、いずれも昨年を上回りました。新規の事業が8件もあり、事業数が拡大傾向にあるのは何よりよろこばしいことです。

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2018/09/01 (ニュースリリース) 富士山測候所は8月31日に閉所し、62日間にわたる夏期観測活動を終了

通年観測や火山課に関わる観測が定着したことに加えて、GPSを組み合わせた微小電力による長距離通信の実証実験(ソニーセミコンダクターソリューションズ)が行われ、台風後の実験装置の荷下げ等で活躍するなど、実り多い夏期観測でした。

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 暴風雨をついて降りてくるブルの位置が、事務局のパソコンの画像で刻々把握

詳しい内容は今後、研究速報などをホームページに公開し、また、研究内容はそれぞれの研究者の所属する学会やシンポジウムなどで発表されます。
(広報委員会)


 

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