太郎坊のそよ風

認定NPO法人 富士山測候所を活用する会 スタッフブログ

会報『芙蓉の新風』は会員向けの広報誌であるが、内閣府政府広報室が全世界に向けて発信している広報誌に『Highlighting JAPAN』がある。1月号『SCIENCE & TECHNOLOGY』シリーズで「RESEARCH AT THE TOP OF MOUNT FUJI」と題して、富士山測候所を活用する会が取り上げられた。

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昨年12月に、三浦事務局長(東京理科大学教授)と土器屋理事が取材を受けたものであるが、初校では終了したばかりの国際シンポジウムACPM2017(山岳域における大気化学・物理に関する国際シンポジウム2017)については触れられていなかったので、この会議のことも最後の方でしっかり押し込んでもらった。

なお、Highliting Japanは 政府の広報なので、日本語版中文版もある。このほか、印刷版については国内国際空港、JR主要駅・観光案内所、全国の観光案内所、主要大学などに配付されているそうなので、立ち寄った時はぜひ手に取ってご覧いただきたい。

新年は2日のNHK総合新春アンコールアワー『ブラタモリ』再放送での鴨川理事(東京学芸大学准教授)から始まり、大河内理事(早稲田大学教授)のクラウドファンディングがらみなど、メディアへの露出機会が特に顕著だ。お陰さまで大河内先生のクラウドファンディングは、目標金額を大きく超えることができた。この場をお借りしてご支援いただいた皆さまに感謝申し上げます。

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そして、鴨川先生、大河内先生のおふたりはそれぞれBS-JAPAN『科学ミチル。世界は未知で満ちている』に出演するなど、広報は新年から快調に飛ばしている。これが当会の活動を理解していただき、ひいては皆さまからのご支援につながって行くことを願っている。

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大変お待たせしました。会報『芙蓉の新風』Vol.12を発行しましたので、ウェブ版で一足先にご紹介いたします。印刷版は1月31日に刷り上がる予定ですので、会員の皆さまのお手元に届くのは2月初になります。あとしばらくお待ち下さい。

夏期観測10周年事業として、昨年11月上旬に5日間の会期で御殿場市時之栖で開催された「山岳域における大気化学・物理に関する国際シンポジウム(ACPM2017)」は、当NPOにとっては、いうなれば10年に一度の大イベント。今回はこの特集号として通常より4ページ増の12ページとし、表紙から裏表紙までACPM2017の関連記事を満載しています。

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寄稿には「高所医学からみた富士山頂の魅力」と題して井出里香理事(都立大塚病院医長)に執筆していただきました。もうひとつの寄稿「富士山測候所の歴史を訪れてー野中到・千代子のお孫様宅を訪問」は、昨年11月に佐藤監事(元富士山測候所長)と土器屋由紀子理事が野中勝様宅を訪問し、貴重な資料を拝見し、 お話をいただいたときのレポートです。

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会報Web版(全ページ)はこちらからご覧になれます。
会報『芙蓉の新風』Vol.12(2018年1月31日発行)全ページダウンロード


※会報でご紹介した「国際シンポジウムの舞台裏から」の詳細はこちらをご参照ください。
2018/01/09 国際シンポジウムの舞台裏から(その1)プロローグ
2018/01/10 国際シンポジウムの舞台裏から(その2)臨時事務局の開設…電話は山頂班ケータイ
2018/01/11 国際シンポジウムの舞台裏から(その3)晴れのち曇りでも満足した1日ツアー
2018/01/12 国際シンポジウムの舞台裏から(その4)窮地を救ったプロジェクター
2018/01/13 国際シンポジウムの舞台裏から(その5)Tsona is here !
2018/01/14 国際シンポジウムの舞台裏から(その6)ポスター会場への誘導策はサンドイッチ
2018/01/15 国際シンポジウムの舞台裏から(その7)George Lin 先生のこと/想定外のクレーム
2018/01/16 国際シンポジウムの舞台裏から(その8)まだ残っていたひとたち
2018/01/17 国際シンポジウムの舞台裏から(その9)エピローグ


国際シンポジウム ACPM2017 の目的
山岳域における大気や水に関する 物理・化学などの研究分野に携わる 世界の研究者が参集し、山岳域の汚染、山岳域での観測による地球環境の監視など、山岳を中心とした自然環境での大気や水に関する研究成果を共有し、大気や水に関わる環境問題の解決の方針を探ることを目的とする。

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会議には12の国・地域から101人が参加した。このうち研究者・学生は77人(日本47人、海外30人)。世界中でこれだけ多くの研究者が山岳で研究・観測を行っており、また、国内でも富士山以外にも、丹沢、立山、八方尾根など多くの山々を研究観測のフィールドにしていることを知ったのは新鮮な驚きであった。

テクニカルプログラムは5日間の会期のうち実質的には3日間であったが、研究成果の発表と討論を通じて、またセッションの合間合間に設けられたコーヒーブレイクなども活用し、十二分な意見交換が行われ、所期の目的を達成することができたのではなかろうか。

講演に関しては事前に作成したプログラム集にある口頭発表は41件、ポスター発表に関しては1件を除く33件がすべて予定通り行われたが、この予定通りというのは国際会議では稀なことらしい。直前の出席キャンセルなどに対して柔軟にプログラムを練り直したプログラム委員の尽力に依るところが大である。また、広報委員が Announcement や Reminder などをこれでもかこれでもかとメール発信し続けたことも参加者の定着率向上に寄与したことにつながったと思う。
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会議の準備段階ではウェブサイトの不備や問い合わせに対する初動遅れなどで、少なからぬ海外からの参加者にご迷惑をおかけした。今後の反省材料としなければならないであろう。一方、会議の当日運営に関しては、多少のトラブルは発生したものの、会場委員がホテルや東部地域コンベンションビューローの協力を得て迅速に対応し、その影響を最小限にとどめることができた。

全体的には、参加者から「家族的な」「convivial(陽気な)」といった声が聞かれた。同じ会場で5日間通して顔を合わせていたことで、初対面なのにずっと前から知り合いのようなとても打ち解けた雰囲気であった。100人という規模ならでは、だったのではなかろうか。

このような国際シンポジウムを運営したという実績は、その中心となったNPO法人にとって新たな前例を作ったともいえる。これにかかわったメンバー、特に若手研究者や学生には、この経験を財産にし、自信につなげるようにしてもらいたいものである。

さて、新年早々の1月3日、Johanes Stahelinから土器屋先生あてに「次のACPMの準備に着手するため ACPM2017 のウェブサイトを見ようとしたがアクセスできない(*1)。会議プログラムと参加者リストを送ってもらえないか」というという依頼があった。

3年後、2020年の第4回ACPM開催に向けた準備の動きは、すでにヨーロッパで始まった。ACPMと山岳域における大気化学・物理の研究がさらに発展することを願っている。
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 会議終了の翌日の11日、参加された小林喬郎様からメールに添付して送られてきた富士山の画像

[件名:見事な国際会議でした] 2017年11月11日(土)
素晴らしい国際会議をご苦労さまでした。長年の準備と見事な連携活動でお疲れだったと思います。私も大いに刺激を感じて有意義で楽しい時間を過ごすことができまして、感謝いたしております。
小林 喬郎(福井大学名誉教授)

(*1)
ACPM2017の公式ウェブサイトについては、契約が終了したことにより以前のURLでは見ることはできないが、現在はそのクローンをNPOのホームページのサーバーに残してあるので、以下のURLで参照することができる。
URL:http://npo.fuji3776.net/acpm2017_website_clone/acpm2017.jp/index.html


(国際シンポジウムの舞台裏から 終わり)

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