事務所に1本の電話が、掛かってきました。
「山岳雑誌『岳人』の編集部のモノです。
『岳人』7月号(6/15発売)では新田次郎氏の作品を特集する予定でして、
その中で『芙蓉の人』と富士登山について取り上げる予定です。
具体的には、『芙蓉の人』の作品解説と明治28年当時の冬の富士山への登頂を振り返るものです。
資料について紙面で使わせていただけないでしょうか?」

とのことでした。


野中到・千代子資料館」のHPを見て、電話を掛けてくださった模様です。
野中到・千代子資料館は「芙蓉日記の会」のメンバーが運営しており、
当NPOのHPからもアクセス可能です。


無題
当NPOのトップページからもアクセスできます。




山岳雑誌『岳人』7月号(6/15発売)
山のドラマ特集で、第2部新田次郎 
“ 新田次郎の小説でたどる山④『芙蓉の人』 富士山 ” の記事で取材を受けました。


無題
『芙蓉の人』 富士山 の記事

取材にあたり、このようにお話しました。
「芙蓉日記の会」としては、新田次郎の『芙蓉の人』は小説としては素晴らしいものですが、「史実とは相いれないフィクションを多く含んでいる」ことも指摘しております。
例えば、山頂で観測中に亡くなったことになっている長女園子が8歳近くまで、健在であったこと。
野中千代子の気象学会入会は和田雄治の反対にあったと小説にありますが、実は逆に
彼の配慮で、異例ともいえる速さで入会が認められたことなどです。
 それでも、富士山測候所とその先駆者であった野中夫妻について、
世に知らしめたのは新田次郎の小説であることは確かで、
以前は恥ずかしいことにこの小説全体をうのみにした時期もありました。
これを反省した結果が、『野中到・千代子資料館』を始めた一つのきっかけであり、出来る限り、事実に即した資料を展示しようと努めております。
史実に一番近いのは、同じく「芙蓉日記の会」会員の大森久雄による『野中至・野中千代子、富士案内・芙蓉日記』(大森久雄編、平凡社ライブラリー、2006)と考えております。貴誌に取り上げられるにあたって、このような観点もご考慮をお願いします。


出来上がった記事には
NPOの活動や、『芙蓉の人』についての「芙蓉日記の会」のメンバーの
見解も加味されています。

認定NPO法人富士山測候所を活用する会の活動は、会員の皆さまからの会費、ご寄付、財団からの助成金、そして測候所利用者の使用料によって支えられて来ました。
しかし、今年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、当NPOの活動において最も重要である山頂測候所での夏季観測は中止との決断に至りました。
実は、研究者の使用料はNPOの活動を支える収入源のほとんどを占めているため、創立14年目にして本NPOは存続の危機、このままでは解散もやむなしとの状況に直面しています。
私たちの活動にご賛同いただける方々からのご寄付を募集しております。
またクラウドファンディングも始めました。
みなさまからのご浄財を、可能な範囲でお寄せいただければ幸いです。

(広報委員会)