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  NPO東京事務所に集まったメンバー
(ハイブリッド会議の終了時に短時間マスクを外して大きい画面に向かって撮影しました)

文化の日の11月3日(木)、芙蓉日記の会の第11回目となるミーティングをNPO東京事務所で行いました。コロナ禍でなかなか集まれないでいましたが、今回は 来日中のMartin Hood氏も東京事務所で対面初参加、新会員の山本正嘉NPO副理事長が鹿児島からzoomで加わり、参加者は全部で9名に。久しぶりににぎやな集まりになりました。

会議の様子は1回では収まりきらないので、3回に分けてこれから順を追ってご紹介していくことにします。今回は(その1)で、新たに加わった山本正嘉・鹿屋体育大教授に焦点を当てました。

山書評sss
日本山岳会の会報「山」に寄せた「世界に広がる野中至・千代子の行動」の投稿記事

Martin Hood氏の『Alpinist』に掲載された論考については前回のブログで報告しましたが、大森久雄氏が日本山岳会の会報「山」(月刊) に「世界に広がる野中至・千代子の行動」という投稿記事で紹介しました。それを読んだ山本正嘉・鹿屋体育大教授から連絡があり、今回からこの芙蓉日記の会に参加することになったものです。
山本正嘉先生
 鹿児島からリモートで参加の山本正嘉教授

登山を始めて50年ぐらいになりますが、学生の頃からヒマラヤなどに行き、その関係でヒマラヤのトレーニングでよく富士山に登っていました。登山をやりながら体育大学の教員になったので、運動生理学で高所トレーニングとか高所登山の研究をしてきました。

富士山が高所登山に有効な山だということで富士山についても研究もしてきましたが、その過程で野中夫妻の古い業績なども知ることになりました。明治時代にあれだけの粗末な環境ですごいことをやっていたということで、野中至の『富士案内』を昔、読みました。

『日本山岳名著全集』の復刻版に野中至の本が復刻されています。その解題を大森さんが非常に詳しく事績を調べられて書いておれられますが、また読み直してみて改めて良く調べて書いておられると思いました。

大森さんについては、山岳文学も好きなので読んできましたが、山岳の名著を沢山出した朋文堂で編集されていたことや、深田久弥さんとも親しく、今この時代に深田さんの思い出を語れる人は大森さんしかいないと思っています。 そんなこんなで、今日ここにいる皆さんにはご縁があって、これからお話を聞けるのを楽しみにしています。
(山本正嘉・鹿屋体育大学教授 談)


NPOの副理事長としての山本正嘉教授の別の側面に触れたようで、芙蓉日記の会としては、まさに「人を得た」感じです。これからのご活躍が楽しみです。

なお、2006年5月26日の週刊朝日の「週刊図書館」のページに甘糟幸子氏が「今と昔をつなぐ時間の感覚」という記事で、大森氏の『富士案内 芙蓉日記』を取り上げ、「こうした地味な資料をきちんと出版する平凡社の伝統にも、散逸していた「芙蓉日記」を見事に編集した大森久雄氏の仕事ぶりにも感心した」と記しており、この本が私達「芙蓉日記の会」の原点になっていることをあらためて確信しています。

平凡社らいぶっラリー      
富士案内 芙蓉日記         
野中至 野中千代子(著)大森久雄(編)
平凡社ライブラリー 
2006年 B6変型判・254頁 

甘糟氏はつづいて、大森氏の『本のある山旅』(山と渓谷社,1996)にも触れ、「この人の文体は山歩きの感覚に似ている。簡潔、自然で具体的、淡々と歩くように進む ”山を歩く楽しさや山の紀行的な要素と先人の数々の作品を組み合わせ、その間を行ったり来たりしながら山歩きを語る” という企ては、”本は最高最良の山仲間”とする人だから成功している」とあります。

これも、山本教授の愛読書のひとつですね。(「野中至(到)・千代子資料館」からピックアップしてみました)

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本のある山旅                山の名作読み歩き
大森久雄著                 大森久雄編
山と渓谷社                 ヤマケイ新書、山と渓谷社
1996年                   2014年 新書判、301頁
                      掲載箇所 p237-244、芙蓉日記(抄)野中千代子


芙蓉日記の会ミーティングから(その2)につづく
(芙蓉日記の会)





認定NPO法人富士山測候所を活用する会とは

2004年に無人化され、いずれ取り壊しの運命にあった旧富士山測候所。

富士山測候所を活用する会は、この施設を国から借り受け研究・教育の拠点にしようという構想で、2005年に大気化学や高所医学などの研究者が主体となって立ち上げたNPO法人です。

また
富士山頂という厳しい環境の中、その修理費・維持費や、運営費など
年間3000万円という莫大なコストが掛かるのです。

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