太郎坊のそよ風

認定NPO法人 富士山測候所を活用する会 オフィシャルブログ

富士山頂の積雪からMPs検出

これまでにも何度かご紹介しましたが、
大気中のマイクロプラスチック(AMPs)については、
研究例が少なく、その挙動は不明の点が多いのです。

2019年から富士山頂でMPsの観測を始めた早稲田大学グループが中心となり、
積雪中のマイクロプラスチックの採取と解析を目指して2022年5月から観測研究(注)を始めています。

その中で、最近のホットな成果が上の図にまとめられています。
富士山積雪のMPsは人為的汚染の少ない南極やエベレストよりやや高いレベルですが、形状は異なっており大気を経由して輸送されたものと考えられています。
詳しいことは、今後、Acid Rain2020 などいくつかの国内外の学会で報告されますが、今回はその一部を速報の形でお知らせします。

なお、この研究のバックになっているのは11月21日の本ブログでもご報告しましたが、AMΦプロジェクトです。これは2021年に、早稲田大学・大河内博教授を中心に立ち上げたAMPsに関する研究プロジェクトで、サブ1:物理・化学的特性を研究、サブ2:領域収支や雲形成を研究、サブ3:呼吸影響を研究から構成されています。

AMΦプロジェクトの概要
(注)富士山頂の積雪に関するこの研究の一部は(一財)新技術振興渡辺記念会からの受託研究に含まれています。
これらの研究の今後の発展が楽しみです。
(広報委員会)




認定NPO法人富士山測候所を活用する会とは


2004年に無人化され、いずれ取り壊しの運命にあった旧富士山測候所。
富士山測候所を活用する会は、この施設を国から借り受け研究・教育の拠点にしようという構想で、2005年に大気化学や高所医学などの研究者が主体となって立ち上げたNPO法人です。

また
富士山頂という厳しい環境の中、その修理費・維持費や、運営費など
年間3000万円という莫大なコストが掛かるのです。

しかしながら、資金面に関しては、
公的補助もなく研究利用費だけで運営しております。

そこで、皆様からご支援、会員になっていただき未来へ
つなぐ研究の手助けをどうぞよろしくお願いいたします。

本NPOは、認定NPO法人(認定NPO法人は全NPOの2%しかない)です。
ご寄付に関しては、控除もありますので詳しくはウェブサイトなどでご確認ください。

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