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子供たちは富士山への質問をしているときがいちばん目をキラキラさせていました。


「夢」

夢の無い道ほど、退屈な道はないもの。
夢がある道こそ、自分が生きている実感のする道。
そう思うのです。

私の夢は、科学の先端的な研究のような難しいものではありません。
当たり前のことを、富士という山の上で行ってみること。
行った結果を、下界の人々にフィードバックする。
ただそれだけです。

誰でも出来そうなことではあるが、実際には、ほとんどだれも出来ていない。
「そんなことやって、何の役に立つのか」、とすぐソロバンをはじく向きもあるかも知れない。それでもいいのです。

将来を担う子供たちは、好奇心の塊りです。
どんな方向へも向かう可能性を秘めています。
きっと、驚きの心をもって迎えてくれるに違いないと思っています。 
人をそだてる、方向づける一つの道ではないか、と思うのです。
紙の上に書いてあることは、教科書を含め、単なる知識にすぎません。
知識も大事ですが、富士山で、実証実験するのです。

これは、今年の2月3日に気象予報士佐藤元さんから事務局あてにいただいたメール(の一部)です。
あれからちょうど半年。8月4日(木)、佐藤元さんはこの「夢」をいとも事もなげに実現されました!これも、地上での試験、山での試験、そして、多くの関係者との調整など周到に練られた準備があったればこそです。

今回のライブ中継は、気象実験クラブの佐藤元さんが中心になり、パルシステム神奈川ゆめコープの組合員の交流会の一部として気象予報士会サニーエンジェルスの「お天気教室」のなかで実施されました。富士山測候所を活用する会は、その舞台となる測候所を提供する形でコラボレーションが実現したものです。

山頂には佐藤元さんのほか、気象実験クラブの1名と学生の3名が前日から泊まりがけで準備。本番直前になって無線LANがうまくつながらず、急きょSkypeに切り替えて行うことに。でも、富士山頂でのこういったトラブルを想定して、あらかじめ何重にもバックアップ対策をとってこられたのはさすがです。

新横浜にある、パルシステム神奈川ゆめコープ、本部の下界の会場には親子連れが約30人と気象予報士サニーエンジェルスのスタッフの皆さまが6名。会場の大きなスクリーンに映しだされる佐藤元さん、学生さんたちと対話する形で進められました。

「山頂にはトイレがあるのですか」「山頂では電気をどうやってつくっているのですか」「山頂では何を食べましたか」「カミナリがきたらどうするのですか」などなど・・・次から次へと浴びせられる子供たちからの質問とそれに答える山頂の学生とのやりとりは会場を沸かせてくれました。

富士山測候所で科学講座は毎年やってきましたが、このようにインターネットを使って山頂と地上を結んで中継した講座は初めての試み。小学校低学年の子供たちにも富士山測候所の存在が身近なものになったことでしょう。「気象庁の施設でありながら気象の分野でほとんど使われないのは、気象予報士としてはいささかさびしい」とおっしゃっていた佐藤元さん。今後の富士山測候所の活用のあり方にヒントを与えてくれたことは間違いありません。

このイベントに関係された多くの皆さまに、この場をお借りしましてお礼申し上げます。

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「ハーイ!皆さん、今日は。こちらは富士山の頂上の放送局です。」スクリーンの佐藤元さんが下界の会場の子供たちに声をかけます。
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土器屋理事も要所要所でコメントをふられます。これはパルスオキシメーターの説明をしているところ。

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山頂の実験と同じ実験を会場でも行う。


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約1時間のライブ中継が終わり、画面の山頂のスタッフに手を振る参加した皆さん。満足度調査もとてもよかったとのことでした。



[今回のイベントにかかわった団体]

パルシステム神奈川ゆめコープ
産直を通じて安全で安心な食材を届けている神奈川県の生協(coop/コープ)。パルシステム神奈川ゆめコープの理念「生命を愛しみ 自立と協同の力で 心豊かな地域社会を創り出します。」を掲げ、食と農を支える「産直」、資源循環型社会をめざす「環境」を事業の基本として活動しています。

(社)日本気象予報士会サニーエンジェルス
~空を見上げるお母さんを増やしたい!~ ママ向けお天気教室「さいえんすママカフェ」のために集まった女性気象予報士の団体。

(社)日本気象予報士会
気象実験クラブ
「水と空気」が作り出す「自然現象」をよりよく理解し、自然を楽しむことを目的とする気象予報士の集り。佐藤元さんが代表をつとめ、神奈川県内で数多くの出前授業をこなされています。

(社)日本気象予報士会
全国の気象集まって予報士の団体。会員は約3千名。幅広い年齢、さまざまな業種の方々から構成されています。会員相互の親睦および技術力向上、情報交換などを行うことを目的とし、気象を通じての社会貢献を目指しています。

(財)日本気象協会
気象情報の提供及び、防災や環境などに係る調査コンサルティングを通じて、快適な日常生活や安全確保の支援、産業活動の発展や環境の保全に貢献しています。

横浜国立大学教育人間科学部/横浜国立大学大学院 教育学研究科気象学研究室