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朝日小学生新聞 8月5日(月)「富士山大解剖 日本一の山でこそできる研究」と題して、富士山測候所を活用する会の活動を紹介

8月5日(月)埼玉県環境科学国際センターの米持先生から事務局にメールが届いた。
米持先生は、大河内グループ(早稲田大)に参画して、中国や韓国などと同期して数年前から富士山頂でPM2・5の観測を続けておられる大気化学の研究者である。

「本日、朝日小学生新聞のトップに富士山の研究に関する記事が出ていました。 我が家で購読していて、たまたま、朝、ひげを剃りながら見ていて気がつきました。」

この記事は先日、朝日小学生新聞の今井記者から「富士山測候所が科学の研究に役立っていることを紹介したい」と取材の申し込みがあり、土器屋理事が取材に対応。その後、さらにそれぞれの研究者に直接、電話取材をしてまとめられたようだ。朝日小学生新聞は、個人購読のほか、全国の小学校などを含め発行部数は10万部という。

記事は富士山測候所で現在行われている研究の中から6つをとりあげ、1面トップで富士山頂のイラストを中心にして、それぞれの研究を写真入りで紹介。とかく専門用語が飛び交い難しくなりがちな研究内容も、小学生新聞のプロの記者の筆にかかると以下のようになる(以下は記事からの引用)。

雷の研究

雷が発生するしくみや現象は、まだまだくわしくはわかっていません。雷の謎を知るには、雷雲の中に出かけるのが一番です。2008年から調べてきた東京学芸大学助教の鴨川仁さんは「まさに雷雲の中で観測できる貴重な場所です。雷が発生するとき、高いエネルギーをもった放射線が出る謎をしらべています」。

高山病の研究

高い山に登ると頭が痛くなったり、めまいがしたりするなどの高山病になることがあります。東京都立大塚病院・耳鼻咽喉科医長の井出里香先生は、高 山病の予防と治療について富士山で研究しています。山頂で人間の重心の揺れをはかる機械を使ってふらつき具合を調べたり=写真=、血液の中の酸素の濃さを 調べたりしています。

今井記者から送っていただいた新聞と一緒にあった礼状に、「子どもたちの知的好奇心にこたえる紙面をつくっていきたいと考えています」とあった。先日の児童向け書籍「富士山の大図鑑」(PHP出版社)にとりあげていただいたように、富士山測候所を活用する会の活動が、こうした形で子どもたちを含む幅広い年代層まで浸透させていただくのは、ありがたいことである。