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山頂での観測の合間を縫って庁舎の補修作業をしていただいた大河内グループ(早稲田大学)の学生たち

ボランティア【volunteer】 社会事業のために自主的に、労働や技術を無料で提供すること
 (現代新国語辞典 第四版)

資金不足となった今年の夏期観測。観測期間を例年より一週間も短縮するなどして経費節減をはかったが、何とか乗り切ることができた裏には、専門家や学生による労働と技術の両面でのボランティア活動があった。http://livedoor.blogcms.jp/blog/npofuji3776/article/

地上では御殿場基地事務所の設営や後片づけ・撤収には学生や社会人のボランティアに手伝っていただいた。また、基地事務所の駐在担当の人手が足りない期間は、ボランティアの研究者や学生が詰め、太郎坊での荷上げ、荷下げの対応、山頂・事務局との連絡調整などにあたっていただいた。

山頂も例外でない。老朽化した測候所の建物は一昨年にも兼保理事が中心になりボランティアで補修していただいていたが、昨年は中断。5月の通常総会で決定した中期計画でも、測候所の建物については機能を維持するための最低限の小規模修繕で対応していくこととなっていた。

そんな折も折、「測候所の雨漏り補修をやりたい」と会員の山本さんから事務局に電話があった。山本さんは昨年の夏、会員を対象にした測候所見学会に中学生のお子さんと親子で参加。測候所の建物の傷み具合に直に接し、「知人の一級建築士の方にも同行してもらい、ボランティアで協力したい」との、ありがたいお申し出である。 

7月26日、兼保理事と山本さん、林さん、本田さんの4人で材料や工具を携え上山。事前の打ち合わせどおり、午前中に現場確認と山頂班からのヒアリング、その日の午後と翌27日の2日間をかけて補修作業。痛んだシーリング材を剥がし、ケレンした上にブチルゴムテープを貼り、プライマーを塗るところまで。場所は1号庁舎から急傾斜の階段が降りてきて4号庁舎とつながる部分、そして4号庁舎と仮設庁舎のつなぎの部分の2カ所である。 

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時間がなく積み残しとなった部分は、建築補修の専門家の林さんが詳細な作業インストラクションをつくってくださり、8月16日に再び兼保理事が上山。今度は研究観測のために山頂に滞在中の大河内グループ(早稲田大)の磯部さん、松永さんのふたりの学生がボランティアで作業。再度プライマーを塗り、その上にさび止め塗料・上塗り塗料の二度塗りを行って最後まで仕上げていただいた。 

庁舎の補修は業者に発注というのが気象庁時代からの文化。山小屋のように自分たちで出来る範囲は自力でやるべきである、というのが兼保理事の持論。また、研究や教育活動で利用するといったこれまでの活動とは異なった形で、NPO会員が富士山測候所に関わる一つの例ができたことは意義深い。ボランティアで作業をしていただいた皆さまにお礼申し上げます。 

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(上左)まず再度プライマーを塗り、(上中)その上にさび止め塗料(上右)さらに上塗り塗料の二度塗りを行う。(下)補修が完了した屋根の継ぎ目部分。