太郎坊のそよ風

認定NPO法人 富士山測候所を活用する会 オフィシャルブログ

2012年12月

富士山測候所を活用する会です。

いつも大変お世話になっております。


年の瀬も押し迫りましたが、本日12月28日、気象庁が公募しておりました「富士山

測候所庁舎の一部貸付先として、富士山測候所を活用する会に決定」との通知を

いただきました。借受期間は平成30年9月10日までの5年間+αとなります。


今年も何かとご支援をしていただきましてありがとうございました。

来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

なお、事務局は新年は7日(月)から始動します。



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富士山測候所庁舎の一部貸付先が富士山測候所を活用する会に決定(12/28)

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2010年7月からの3年契約が切れる2013年7月からの新たな貸付については12月

3日に東京管区気象台から公募されましたが、NPO法人富士山測候所を活用する

会が過去6年間の実績をもとに「山頂庁舎一部借受企画提案書」を提出、借受者と

して正式に決まりました。

詳細につきましてはこちらを参照ください。

⇒【ニュースリリース】http://npo.fuji3776.net/publicity/news/news20121228.html

⇒【東京管区気象台】公募結果
http://www.jma-net.go.jp/tokyo/sub_index/annai/chotatsu/PDF%20H24/kikaku2.pdf



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2013年度公募を受け付けています(2/1まで)

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富士山測候所は優れた立地条件を生かして、学術研究のほか、さまざまな実験、

耐久試験、教育などに活用されています。

興味のありそうな方々へも、お知らせいただけましたら幸いです。


■申込期限:2013年2月1日

■審査結果:審査結果は、2013年3月中に各申請者に書面で通知するほか、

採択された計画についてはHPで公開いたします。

⇒【ニュースリリース】http://npo.fuji3776.net/publicity/news/news20121203.html



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イベント情報1 日本大気電気学会第88回研究発表会(1/9-1/10)

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富士山関係の発表が7件あります。

興味のありそうな方々へも、お知らせいただけましたら幸いです。


■日程:2013年1月9日(水)-10日(木)

■会場:東京理科大学森戸記念館第一フォーラム

(新宿区神楽坂 4-2-2)

■会場へのアクセス:

JR飯田橋駅西口徒歩7分または地下鉄有楽町線,南北線飯田橋B3出口徒歩5分

神楽坂を上り,毘沙門天の向かい,鳥茶屋の脇を入った突き当り

⇒【イベント情報】http://npo.fuji3776.net/publicity/events.html#2013/01/09



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イベント情報2 国際北極研究シンポジウム講演会「今、北極がアツい」(1/14)

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朝日新聞報道局中山由美さまからのご紹介です。

JAMSTECの大畑さんが北極研究全般、東大の山口さんが北極海航路、そして

中山さんがグリーンランドの氷床融解のお話をします。北極の写真パネルも展示

します。興味のありそうな方々へ、お知らせいただけましたら幸いです。


■日程:2013年1月14日(月) 14:00-16:15

■会場:日本科学未来館

(江東区青海2-3-6)

⇒【イベント情報】http://www.jcar.org/isar-3/lecture.html



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イベント情報3 第6回成果報告会(1/27)

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合計28件の発表(口頭発表10件、ポスター発表18件)がありますが、口頭発表

時間は20分と長くとりましたのでじっくり聴くことができると思います。

また、ポスター会場では気象実験クラブの皆さまと立教新座高校の皆さまが山頂

でおこなった気象実験や理科実験を実演(再現?)します。

興味のありそうな方々へも、お知らせいただけましたら幸いです。


■ 日 時: 2013年1月27日[日] 13:00-17:30 開場12: 30

■ 会 場: 東京大学小柴ホール(東京都文京区本郷7-3-11)

■ 申 込:できるだけ事前登録をお願いします(当日参加ももちろんOKです)。

■ 参 加: 無料

■ 後 援:一般財団法人新技術振興渡辺記念会、三井物産株式会社、日本郵便

株式会社、 東京理科大学総合研究機構山岳大気研究部門

プログラムその他詳細につきましては、こちらを参照ください。

⇒【第6回成果報告会公式サイト】 http://npofuji3776.jimdo.com/



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会報「芙蓉の新風」VOL.7の発行(1/1)

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会員の皆さまには先週までに発送を完了いたしましたので、お手元に届いている

ことと思います。

こちらからpdfをダウンロードしてご覧いただけます。

⇒PDFダウンロード http://npo.fuji3776.net/publicity/bulletin.html

【目次】

年頭所感 (中村徹)

寄稿 雲をつかんで、微粒子の変化を調べる(上田紗也子)

研究者待望の新インレット完成(畠山史郎)

活動ドキュメント2012

福島原発起源の放射線調査(鴨川 仁)

よみがえる富士山測候所2005-2011出版(土器屋由紀子/佐々木一哉)

上空で酸性ガスを連続観測(大河内博)

御殿場で富士山測候所80年の集い(佐藤政博)





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「2012年富士山で行った高エネルギー放射線観測」片倉翔さん(学芸大)

今年も残すところ1週間。年末恒例の行事となった東京理科大学総合研究機構山岳大気研究部門主催の「データ検討会」が東京理科大で開催されました。

「データ検討会」は富士山測候所の夏期観測に参加した学生が主体となってその成果を発表するもので、早稲田大学、東京理科大学、東京学芸大学、山梨大学、首都大学東京、東京農工大学、電中研などから30名以上が参加しました。

研究発表内容は非常に充実していて、富士山研究が若い人たちに担われて発展していることがわかるよい集会でした。

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懇親会もとても盛り上がって・・・やはり若い人はすごい!と実感しました。




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佐藤監事(右)から富士山会から贈呈されたご寄付を受け取る畠山理事長(左)




前回のブログで、佐藤政博氏から「富士山会」さまから「集いの会費の残額は全額NPOに寄付することを幹事から報告され、了承されました」とのご報告がありました。その寄附金が12月18日(火)当NPO法人の運営委員会(理事会)の席上、佐藤氏から畠山理事長に手渡されました。

畠山理事長からは「過分なるご寄付をいただき、富士山会の皆さまのご好意に感謝申し上げます。NPOの活動のために有効に使わせていただきます」とお礼の言葉がありました。


なお、ホームページにも以下のように掲載させていただきましたことをあわせてご報告申し上げます。



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ホームページ「ご支援ください>ご寄付をいただいた皆様」のページ









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富士山会の集いで参加者に渡された冊子の表紙。写真のキャプションには「1982年11月の交替登山」とあります(左)。「1981年4月測風塔の霧氷落とし作業」(右上)と「1982年2月厳冬期の登山」(右下)。いずれの写真からも富士山測候所の厳しい勤務・生活の一端をうかがい知ることができます。

一般にはあまり知られていませんが、富士山頂での通年気象観測を開始したのは1932年(昭和7年)ということです。今年(2012年)はこの年から数えてちょうど80年にあたります。

これを記念する関係者の集いが、12月8日御殿場市の「ホテル御殿場館21」で開かれ、世話人の一人として参加された元富士山測候所長の佐藤政博・監事から、レポートしていただきました。

「富士山測候所での厳しい勤務・生活を体験した(気象庁のOBと現職)職員が全国から70名余も参加し、無人化され特別地域気象観測所となった観測施設の現状報告を受けると共に、それぞれ山頂勤務時代を思い出して語らいあいました。

特に、自動化前の3時間毎の気象観測通報の体験、気象レーダーが設置され台風の砦として活躍した実績、一般登山者の救助等で測候所が果たしてきた役割、などなどを再認識するとともに、その陰で山頂勤務や登下山中に滑落事故等で犠牲となった職員がいることも忘れていけないことも改めて知らされました。

東京管区気象台業務課の成澤達也氏の「『富士山特別地域気象観測所』最近の話題」の話の後を受けて、富士山測候所を活用する会から上田紗也子氏(東京理科大)が「エアロゾルと雲」題して講演。富士山測候所が今は立派に研究に活用されていることを諸先輩に報告するとともに、NPO法人の活動、研究内容と成果を広報し、協力を訴えました。そのこともあり、参加者個人からカンパや賛助会員へ加入の意志を示された方もいました。また、最後に集いの会費の残額は全額NPOに寄付することを幹事から報告され、了承されました。」

同じく参加された土器屋理事も、「80年の歴史と皆様のご苦労の結晶として残っている測候所施設の一部を使わせていただいている有難さを、あらためて痛感した素晴らしい集いでした」とおっしゃっていました。また、会場に10冊用意した書籍「よみがえる富士山測候所2005-2011」(土器屋由紀子/佐々木一哉編著・成山堂書店出版)は、お陰さまで完売したそうです。

諸先輩の皆さまの暖かいご支援に、この場をお借りしまして感謝申し上げます。

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成澤達也氏(東京管区気象台業務課・課長補佐)からは「『富士山特別地域気象観測所最近の話題」のご講演


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上田紗也子氏(東京理科大学)の講演では富士山測候所が今は立派に研究に活用されていることを諸先輩に報告

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元富士山測候所職員の勝又實枝子さんと上田さん

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芹沢早苗・富士山会会長と立平良三・元気象庁長官


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参加者全員で記念撮影。遠く沖縄や愛媛から参加された方々もおられました。    (+)クリックすると拡大してご覧になれます。 





[関連リンク]
随想「芙蓉の研究者」 雲をつかんで、微粒子の変化を調べる












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講義風景

12月1日(土)、東京都市大学・環境情報学部主催の市民講座「環境と情報のフロンティア」が横浜市内のキャンパスで開催されました。全5回の第4回目となった今回の市民講座では、土器屋理事が「富士山から見た環境問題」の講義。

前半は管理運営を中心に、後半には二酸化炭素の連続測定(国環研・野村先生)、オキシダント(首都大東京・加藤先生)、雲と霧(早稲田大・大河内先生)、雷と大気電気(東京学芸大・鴨川先生)など、それぞれの研究者からお借りしたスライドで説明。一般、学生を含め70名近くの方が熱心に受講しました。

「山頂の電源問題はどうすればよいか」
「荷物はどうやって運ぶか」
「二酸化炭素が温室効果に本当に効いているのか」
「富士山の空気塊の図の作り方(後方流跡線についてその原理)」
・・・などの質問がでて活発な講義になりました。

世話人の咸泳植(Ham Young Sik)先生が「富士山でのご活動や様々な研究の取り組みなど学生を含めて参加の皆様に興味を持ってもらうのに十分だったと思います」と言っておられましたが、このようにして富士山測候所を活用する会の活動を理解していただくことができたのは有意義でした。

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会場は70名近い聴講者で埋まりました。

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