太郎坊のそよ風

認定NPO法人 富士山測候所を活用する会 スタッフブログ

2014年05月

1号庁舎南面 - c
雪に覆われた1号庁舎南面



5月20日(火)、開所に向けて山頂・送電線の現況を確認・調査するため、山頂班の岩崎班長と長門班員に登山していただきました。以下はそのレポートです。
20日の早朝出発、その日のうちに山頂を往復。
富士宮5合はかなり融雪が進んでいるが、未だ残雪を使って登高できる状態である。天気予報のせいか登山者は少ない。

アイゼンなしで登り始めたが雪が結構堅く、6合目に続く登山道のところでアイゼンを装着、登山道の右側の雪渓に入り、山頂までそのまま雪を使って登った。日射があまり強くなく、雪の状態は悪くない、アイゼンなしで登る登山者も見掛けた。

山頂付近の石垣には未だ霧氷がついており、奥宮付近の積雪は例年よりも多く感じられた。鮗(このしろ)池付近は3月に来た時よりも若干雪が増えた感じだが、環境省のトイレは屋根近くまで積もっていた3月と比べてみて、吹き溜まりができるところには多く積もったが、それ以外のところはそれほど変わらないといった印象である。

鮗池から遠望する剣ヶ峰の雪は、奥宮の積雪状態からすると意外と少ない。三島岳の先でブル道と合流するが、夏は平らな道であるが何故か盛り上がって、スノーリッジとなっていた、馬の背も手すりは出ているが、火口側の縁は2m以上の積雪があると思われる。雪質は堅くピッケルで掘ってみると、所々に、氷の層が出来ていた。

馬の背西側の安全柵付近は殆ど積雪がなく、火口側の2mを超す積雪とじつに対照的な地形となっていた。今の状況では、馬の背上部の積雪が残る可能性があり、懸念される。仮設入口、庁舎玄関とも積雪は例年通り、開所に際しての問題にはならない。発発(発動発電機)部屋外回り、2号と3号庁舎の渡り廊下部分展望台下に入り口があるが、これを開けないと発発の稼働ができない。

現在3号庁の屋根レベルまで積雪がある、この場所は日射が少ないので早い時期から除雪を始めないと開けることができない。3号庁舎インレット外側、現在堅い雪の斜面となっており、もう少し雪が解けないと近づけない状態。インレットの取り付けは遅いとのことなので、間に合うと思う。

庁舎玄関入口から馬の背まで、今の雪の状況からして、約一か月後の6月23~24日辺りに除雪を開始すれば、開所予定日までに除雪は可能と考える。



馬の背
馬の背西側の安全柵付近は殆ど積雪がなく、火口側の2mを超す積雪とじつに対照的な地形となっていた。

三島岳とブル道合流点 - c
三島岳とブル道合流点

山頂剣ヶ峰より久須志方面
山頂剣ヶ峰より久須志方面

浅間神社奥宮 - c
浅間神社奥宮

太郎坊駐車場より -c
太郎坊駐車場より

富士宮6合下
富士宮6合下

富士宮新7合下
富士宮新7合下。登山道の雪は大分溶けたが、未だ富士宮5合目から山頂まで残雪はつながっている。

富士宮8合上
富士宮8合上







カルチャーラジオ「科学と人間」。
第7回の今日は「自由対流圏」というテーマで、お話は江戸川大学名誉教授の土器屋由紀子さんです。
テキストをお持ちの方は、どうぞお手元にご用意ください。

ゆったりとした渋い男声の番組冒頭の語りで始まるラジオ第2放送のカルチャー講座「科学と人間」。4月からはじまった土器屋理事による「水と大気の科学―富士山頂の観測から」は、週1回のペースで順調に滑りだし、はや中盤に入った。

先週5月9日(金)の第7回「自由対流圏」では、いよいよ富士山が登場。富士山が観測地点としていかに優れているか、富士山測候所の80年の歴史の中で無人化により取り潰しの危機にあったときに、大気化学の研究者が中心になってNPO法人を立ち上げ、いまは「新しい研究施設」と評価されるまでに至った経緯などが語られる。

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そして、次回5月16日(金)の放送からは「富士山頂での観測(第8回)」、「観測データが語ること(第9回)」、「4000mの観測タワー(第10回)」と富士山測候所の運営の苦労話からはじまり、山頂で展開されている研究内容の紹介がつづく。富士山測候所を活用する会のことを知っていただくのには恰好の放送になりそうだ。

ところで、番組はもうすべて収録済みと思いきや、実はオンエアと平行しながらまだ行っている。火曜日の午後、青山文化センターで行われている収録では、一度に2回分、すなわち30分+30分の計1時間分の放送を吹き込んでいる。

30分キッチリで放送するためには、それ以上の時間をかけて録音し、後で編集しているのだそうだ。目の前に関係者以外誰もいないところでテキストだけで講義をするのは、当初はかなり戸惑いもあったとか。昨日(5月13日)は、3回分収録の強行軍だった。外を通る救急車の音を気にしながら、慣れない科学用語にもめげずに頑張ったマイク担当の若い女性の笑顔に救われた3時間だったという。

番組の収録も、残すは6月第3週、第4週にオンエアされる2回分となった。そして、この連続放送が終わる頃には富士山測候所も開所を迎え、約2ヶ月間にわたる今年の夏期観測がスタートする。


※なお、この放送を聞いた方々や知り合いから有難い指摘を受けて、正誤表をHPに入れています。目下増殖中です。ぜひご参照ください。


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ネットラジオ「らじる★らじる」はラジオ講座を聴くのにはとても便利なアプリだ。NHKの番組表から予約設定をしておけば、開始前には知らせてくれるので聴き逃がすこともない。

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それでも録音は、ズングリムックリの図体もいまやレトロに見えるラジカセで。デジタルについていけないアナログ派にとっては、テープが動いているのが見えるカセットのほうがどこか人間味があって安心できる。いま、カセットテープが若者の間でかっこいいと静かなブームらしいが、妙に納得。




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