太郎坊のそよ風

認定NPO法人 富士山測候所を活用する会 オフィシャルブログ

2015年03月

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 山の日フォーラム会場の東京国際フォーラム

 「山の日」施行を一年後に控えて全国「山の日」フォーラムが開催されました。好天に恵まれた週末の2日間、会場は東京国際フォーラムです。地下1階の展示会場の一角、山岳5団体に割り当てられたブースにNPO富士山測候所を活用する会のパンフを置かせていただいてPRをしました。

参会者は山好きな方が多いようで、レーダードームや野中至・千代子夫妻、昨夏のドラマ「芙蓉の人」などのキーワードで話が通じますのであまり疲れもせずに...。「測候所に入りたかったが入れてもらえない」、「いろいろの物質をキャッチする話に興味を...」、成果報告会の予稿集を「後でゆっくり読みます」と持ち帰った方など。

    (以上は、日本山岳会のブースを担当された堀井昌子・副理事長からのレポートです)

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「山の日」は「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する日」(国民の祝日に関する法律)。 施行されるのは2016年から。8月としては初めての祝日で、お盆にあわせて連休を取りやすい日のため、山への旅行などによる経済効果を期待する声も大きいという。

プロジェクトをスタートした「日本山岳会」をはじめとした全国「山の日」協議会加盟諸団体などの意見を受け、超党派議員連盟が設立され決定された。最高顧問は、谷垣禎一氏(当NPO法人顧問)である。

日本は山の国です。古くから日本人は山に畏敬の念を抱き、森林の恵みに感謝し、自然とともに生きてきました。山の恩恵は渓谷の清流を生み、わが国を囲む海へと流れ、深く日常生活とかかわりながら、豊かな心をも育んできました。わが国の文化は、「山の文化」と「海の文化」の融合によってその根幹が形成されたといわれます。
わたしたち5つの山岳団体は、国民祝日としての 「山の日」 制定を提案します。「山の日」は、美しく豊かな自然を守り、次世代に引き継ぐことを国民のすべてが銘記する日です。祝日「海の日」と対をなして、皆が山との深いかかわりを考える日にしたいと思います。山々がからだの健康や心の健康に欠くことのできないフィールドであることを再確認し、登山の楽しみを広く伝えたいと念願します。

わたしたちの提案に賛同され、より多くの方々、団体より、ご理解とご支援、ご協力を賜りますようお願いいたします。
―「山の日」をつくろう


日本の山と言えば、やはり富士山。富士山関連の展示もブースのあちこちに。

国立環境研究所のブースでは「日本最高地点での温室効果ガス通年観測」のパネルで、富士山測候所で行われている二酸化炭素の観測を測候所内外の様子などの写真とともに紹介。

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(クリックすると拡大してご覧になれます)

国土地理院のブースでは富士山の3D模型が目を引いた。国土地理院のサイトからデータをダウンロードして安価に製作することが可能となったという。

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(クリックすると拡大してご覧になれます)

こちらは富士山周辺のライブカメラ数台からの映像を、白色の富士山模型に投影し、リアルタイムで現在の富士山を再現するシステム。災害時などいろいろな活用法が検討されているらしい。

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準天頂衛星システムサービス株式会社のブースでは「みちびき」初号機の模型やパネルを展示。登山時の位置情報利用に準天頂衛星「みちびき」を利用すると、GPS単独測位よりも測位精度が向上するという。

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フォーラムには、山岳5団体をはじめ、登山靴やテントなどのアウトドアメーカー、観光、食、出版など多分野から60ものブースが出展して賑わった。三浦雄一郎氏(当NPO法人副理事長)、田部井淳子氏、今井通子氏(いずれも当NPO法人理事)などによる登山に関わるシンポジウムやトークイベントもあり、当NPO法人と「山」のかかわりについて改めて認識させられた次第。

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「山の日」8月11日が祝日になるのは来年から。このときは富士山測候所では10年目の夏期観測を迎えている。これを機に、富士山測候所利用の裾野もさらに広がっていくことを期待したいものだ。

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3月22日(日)富士山測候所を活用する会と東京理科大学総合研究機構山岳大気研究部門が共催した第8回成果報告会は、盛況のうちに無事終了しました。

当日の来場者数は過去最多の115名になりました。発表は41件(口頭発表11件、ポスター発表30件)で、これも昨年を11件も上回りました。

ご来場いただきました皆さま、発表していただきました研究者の皆さま、そして設営運営にご協力いただきました皆さま、および後援いただきました関係団体の皆様に心よりお礼申し上げます。

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ロビーホールのポスターセッションの会場ではあちこちで討論が。(クリックで拡大できます)

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首都大学東京の加藤准教授のポスター発表。

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山頂で教材開発した立教新座中学・高校の古田教諭と高校生の発表。

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口頭発表会場の一条ホールは収容人員270名もの広さがあるので満席とはいかないが、そこそこ埋まりました。

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東京学芸大学の皆さんには朝から会場設営、受付、口頭発表会場係りから最後のあとかたづけまでボランティアで手伝っていただきました。

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ハチ公の銅像は入り口からすぐ左手です。

富士山測候所夏季観測による成果報告会が、明後日22日(日)に迫りました。

2007年から始まった富士山頂での夏期観測が8年目を数えた2014年は、7月1日から8月29日までの過去最長となる60日間に延べ434名の研究者や学生等が参加して実施されました。


前年までに多くのデータが蓄積され有益な知見が得られた大気科学・永久凍土・宇宙線の観測や高所医学に関する調査、理科実験教材の開発などが今回も継続し て行われました。さらに火山の地質や蘚苔類に関する調査、イオン液体を用いた実験などが新たに加わり、いずれも注目すべき成果を上げています。また、 2010年から始まった大気中CO2濃度の通年観測では、その増加傾向が相変わらず継続していることが示されました。


報告会では、夏期観測に参加した研究者が一堂に会し、上に挙げたテーマでの研究成果について判りやすくお話しいたします。皆様には、そうした最新の研究内容を知っていただくとともに、当会ならびに当部門の活動をより深く理解していただく機会となることと思われます。
なお、会場は今話題の新しいハチ公像のすぐ近くです。
皆様お誘い合わせのうえ、ぜひご来場ください。


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会場の弥生講堂は東大農学部正門のすぐ右手。


日 時:2015年3月22日(日)13:00~17:20
会 場:東京大学農学部弥生講堂一条ホール(東京都文京区弥生1-1-1)
内 容:口頭発表11件 ポスター発表29件
入 場:無料
事前登録:不要 (※)こちらのフォームからの登録もうけたまわります。
http://npofuji3776.jimdo.com
共 催:富士山測候所を活用する会/東京理科大学 総合研究機構山岳大気研究部門
後 援:三井物産株式会社/日本郵便株式会社/ 公益財団法人粟井英朗環境財団
(※)プログラムその他詳細については第8回成果報告会公式サイトをご参照ください

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口頭発表会場の一条ホール

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