太郎坊のそよ風

認定NPO法人 富士山測候所を活用する会 スタッフブログ

2017年07月

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 写真左から五十嵐さん、森助教、吉末さん(いずれも東京理科大学)。撮影は井波さん(金沢大学)

7月1日に開所した山頂も、いつの間にかもう折り返し点にかかる1カ月が経とうとしている。天候にも恵まれ、いまのところほぼ順調に推移しているようだ。

7月27日、東京理科大学と金沢大学の一行4名が上山した。登山計画書の登山目的欄には「測器の点検、測定」とある。

東京理科大学は7月14日に観測機材を荷上げし、「富士山体を利用したエアロゾルの気候影響の研究」をテーマに観測を続けている。また、同じグループに所属している金沢大学も「富士山頂におけるナノ粒子の粒径分布の測定」を同時期に山頂で行っている。

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 東京理科大学と金沢大学の研究者(1合庁舎2階にて)

この機会をとらえ事務局から託したミッションとは…例年、夏期観測期間中に会員の皆様に、富士山頂からお送りしている暑中見舞いはがきの投函である。

はがきは、早ければ今週の土日には会員の皆様のもとに配達されることでしょう。消印にもぜひご注目ください。東京理科大学と金沢大学の皆さん、ご協力ありがとうございました。

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 今年は山頂活動を開始して10周年の特別の年。デザインにも記念ロゴを配した



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 ライブカメラが捉えていたのは、早朝から鴨川先生と山頂班が取り付け・調整をしている様子

7月19日(水)午前9時ごろから、今年の夏も山頂のライブカメラがキャッチした画像の配信が始まった。ライブカメラは、雲物理学や雷観測など多くの学術研究目的で設置しているものであり、日本最高峰の富士山剣ヶ峰からの貴重なライブ映像でもある。NPОのホームページをとおして一般にも公開している。

今朝の山頂はあいにくの空模様であったが、早朝から鴨川先生と山頂班が取り付け・調整をしている様子は、実はそのライブカメラを通じて、地上にも公開?されていた。

先週まではこの鴨川先生が地上(東京学芸大学)で確認試験を行っていたのであるが、2台あるうちのカメラの一方が故障のため画質が悪いことがわかり、先週、急きょ取り換えることにした。財政的にはカネをかけられないNPO。その代替機は、ネットで安く手に入れることにした。

同型機種はすでに製造中止になっていたが、検索したところネットにはオークションに出されたものが見つかり、鴨川先生が即断即決して落札。激安価格でゲットした。問題は、その性能が保証どおり動作するかどうかである。時間的に試験をする余裕もないため、カメラは出品者から御殿場基地に直送、山頂ではぶっつけ本番で取り付けた。今日送られてきている画像を見る限り、なかなかどうしての品質ではないか。

P社製のネットワークカメラは、屋内タイプと屋外タイプがあり、山頂で使用するのは当然のことながら防水処理を施した後者である。「防水対応で屋外にも設置可能」と謳っているとはいえ、仕様をよくよく読むと以下の注意書き(下線部分)があった。


防水対応で屋外にも設置可能

屋外設置のための特別なハウジング装備を用意しなくても、家屋、店舗の外壁など、屋外にそのまま設置することができます。様々な場所への設置が可能となり、活用範囲が大幅に広がります。
※強い台風など異常な風雨の被害を軽減するため軒下への設置を推奨します

風速100㍍の強風に耐え得るように設計されたという富士山測候所の建物には、メーカーが推奨しているような「軒」なるものは存在しない。カメラは雨ざらしのままで使うしかないのである。おまけに富士山頂は、真夏でも気温がマイナスになることもあり、大型台風並みの暴風雨は何回か到来する極地環境ときている。手のひらに載るほどのこんな小さなカメラが、これまで故障もせずに動いてきたことのほうがオドロキだ。

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   2014年08月13日付のブログ: 暴風に耐えたライブカメラ

カメラを撤収する8月24日までわずか1カ月足らずの期間であるが、無事に山頂から貴重なライブ映像を送り続けてくれることを願っている。はからずも富士山頂で第二の人生を送ることになった中古ウェブカメラの頑張りにも思いを馳せながら、ライブ映像をご覧いただきたいものである。

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 2017年7月19日PM2:52の山頂の様子。午前中がガスっていたが、山頂は雲も切れ晴れ上がったように見える



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 徒歩で登頂した学部4年生の宇田君は登山部出身の生来の山男

こんにちは。第2回は山と研究について紹介します。

富士山での研究では、多くの観測機材等を専用のブルドーザーに載せて山頂まで運搬します。大気会系の研究者たちは普通、ブルドーザーに同乗して山頂まで移動しますが、大河内研究室の学生の中には、徒歩で登頂を志願する者もいます。

例えば、昨日徒歩で登頂した学部4年生の宇田君もその一人。宇田君は登山部出身で、5回も富士登山をしたことがある生来の山男。そういう人の中には、森林や山岳に関わる仕事、いわゆる山に登って仕事になることをしたいと思う人も多い。

登山の後に環境研究ができるということは、登山好きの彼らにとってはこの上ない喜びなのでしょう。「山と環境学を仕事にできれば最高だが、就職となると現実はそうはいかない。しかし大学では、好きな山と興味惹かれる環境学に没頭してみたい」と宇田君は語る。
 
宇田くん、学生生活を満喫してください。

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 早稲田大学の学生をまとめる修士一年生のミライモンスターこと宮内君

こんにちは。第1回は今年の観測リーダーについて紹介します。

今年、早稲田大学の学生をまとめる修士一年生の宮内君。彼は富士山測候所で研究を行いたくて,大河内研究室に入室した。もともと、スポーツしかやっていなかった体育会系。高校はサッカーで推薦入学、さらには指定校推薦で早稲田大学に入学。まさにサッカー版、青木宣親(早稲田大学卒,MLBアストロズ所属)のサクセスストーリーを夢見て、早稲田大学に入学したミライモンスターだ。

そんなミライモンスターは、なぜか理系の学部を選んでしまった。基本的に、理系の学部では、体育会系の部活動に所属することは難しい。それは、講義や学生実験と一筋縄では終わらない課題が多いのだ。ところが、彼は段々と理系の魅力に惹きつけられていく。「気がついた時には、体育会系の大気会に所属。目指すは、動けるアースドクターだ」と彼はいう。

彼の研究は、この10年間に富士山測候所で観測してきたエアロゾルおよびガスの無機成分の濃度変動から、中国から日本への越境大気汚染の影響を調べることで、アースドクターの基本を学んでいる。

宮内くん、今年の夏は頑張ってください。

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 6月7日(水) - 9日(金)静岡市で開催された第26回環境化学検討会にて。右から4人目が大河内理事


こんにちは。富士山測候所を活用する会のスタッフブログ担当です。

今年も7月14日の大気化学グループの集中荷上げをもって、富士山測候所を活用した高所トレーニング、気象観測、雷観測、大気観測など29ものプロジェクトが本格的に始動しました。当会は富士山頂で観測を始めて10周年、いよいよセカンドフェーズへ移行していきます。

今年は、発足当時から富士山測候所を活用している当会の理事、大河内博の研究グループについて紹介していきます。大河内研究チームは、早稲田大学創造理工学部に所属しており、 ”アースドクター”という新しい学問分野の形成を目指しています。

”アースドクター”とは、言葉どおり、”地球のお医者さん”。そのお医者さんの専門は予防医学。地球が風邪を引く前に、処方箋という環境観測データをもとにして環境予防学を行っています。

今日から、富士山測候所での大河内研究チームの研究活動や学生生活を5回に分けてご紹介していきます。

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