太郎坊のそよ風

認定NPO法人 富士山測候所を活用する会 オフィシャルブログ

2018年07月

HALKAほか
山頂でバッテリー駆動しているSO2センサーと通信機能を備えたロガー(HALKA

2018年7月9日 15:14 Shungo KATO :
鴨川先生(NPO事務局、土器屋先生、佐々木先生)

首都大の加藤です。
本日は天気が良いのでしょうか。
7日に山頂に設置してもらったSO2センサー用のHALKAです が、データを確認したところきちんと動いています!通信状態も良いようです(データの重複がない)データ整理したものを添付しておきます。

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 SOセンサーのシグナル(良好に動いていることを確認) 

7月7日(土)、霧と強風と低温の中で首都大学東京・加藤グループの一部荷物の建物への搬入が行われました。時間が限られていて庁舎にいられた時間は10分足らず。あわただしく下山した加藤先生から届いたメールです。

また、「昨年の夏の終わりから越冬でテストをしていたSO2センサー測定システム。データロガーは冬を乗り越え動作しており、バッテリーの寿命を記録していてくれた」との嬉しいメールも届いています。

詳しいデータなどは、おいおいホームページにアップしますが、とりあえず朗報をお知らせします。
いよいよ今年の観測も、動き始めました。


7月7日加藤ー1
 7日の加藤先生が観測装置などの山頂への運び込みの様子です。霧と低温と強風の中での運び込みでした。

7月7日加藤ー2
 凍りつきそうな寒風の中で荷物下しを手伝った首都大学東京の学生

7月7日加藤ー3
 鮗池(このしろいけ)から見た測候所

(広報委員会&学術科学委員会)

本日(7月6日),WNI気象文化創造センターより「気象文化大賞」の賞状が届きました。
これは「草の根的・実用的」な本NPOの研究事業が評価されたもので、助成金(100万円)が頂けます。

今年の緊縮財政のNPOには干天の慈雨です。

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あなたが第8回気象文化大賞に応募された企画は草の根的・実用的な研究事業としての推進が大いに期待できるものでした。よって、ここに助成金を贈呈するとともにこれを賞します

研究・活動テーマは「富士山頂から地球環境問題の最先端を発信する」で、研究拠点としている旧富士山測候所において研究者の取得する環境科学データをリアルタイム配信し、

  • 広範囲の研究者と情報共有することにより、より広範囲の学術的成果を得るとともに、環境保全や災害対策などにその成果を活かす。
  • 多くの地域住民や学生・生徒などに大気環境状況を認識してもらう。
  • さらに、山頂から環境科学の専門家のレクチャーをインターネット配信し、環境問題の基礎知識のみならずデータの開設、環境研究現場の最前線も地域住民や学生・生徒に啓発する。

というものです。


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 今夏山頂に取り付ける3台のライブカメラ。左端がWNI助成金で新たに購入したカメラ

この一環として、早速、助成金の一部で山頂に設置するライブカメラを1台購入しました。

ライブカメラは昨年まで、西方面と東方面の画像を夏の間毎日、20分おきにお届けしていました。今夏からは、これに南方面を加えてさらに広範なアングルで撮った画像をお送りする予定です。その3台目のカメラの購入にこの助成金を充当させていただいたものです。

装置は今日から上山中の鴨川仁・学芸大准教授が取り付け、早ければ9日(月)朝にはホームページから画像配信を開始する予定です。日本最高地点からのライブビューにご期待ください。

(広報委員会)

山頂班から-3、7月5日
Date: 2018/7/5, Thu 15:01Subject: 馬の背手すり

馬の背の手すりの写真を改めて添付いたします。
状況から察するに、おそらくここ数日の強風により壊れたものと思われますが、そもそもの土台となるコンクリートの基礎が傾いている状況です。
このままではブルの通過にも支障をきたしますので、応急処置として番線で留めておきました。しかし再び同じような状況になるのは時間の問題でしょうし、最悪の場合登山者への危害も心配です。何らかの対処が必要かと思われます。取り急ぎのご報告失礼します。
山頂班 横山

追記です。
手すり破損の場所は馬の背中間部、佐藤岩の少し上です。
ここ数日、馬の背は常に強風に晒されていますが、佐藤岩周辺が最も風が強く、歩いているとそのままお鉢に飛ばされて行ってしまいそうなほどです。現在のところ、他に同じような被害は見られませんでした。以上。
山頂班 横山

早速、環境省沼津自然保護官事務所に電話し、写真を転送したところ、情報を共有し、早速対策を検討しているとのこと、また「富士登山オフィシャルサイトに写真を載せる」とのメールをいただきましたので、登山者へ注意を促すことになるでしょう。

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「写真じゃ分かりませんが、風速25mくらいの暴風雨。一日中、測候所の中も風の音が鳴っています」昨日のインスタグラムにも入れましたが、山頂班提供の写真にはこんなコメントもありました。

先ほど山頂の横山班長から「本日も山頂は暴風雨です。天候が回復したら再度手すりの確認をします」との連絡が入りましたが、しばらく暴風雨の中、緊張した日々が続きそうです。

しかし、岩崎山頂班長によると「暴風は普通のことなのでブルが上がれば、山頂班にとっては通常業務です」とのことです。山頂では、こんな場合でも業務はちゃんとと続けられているのでご安心ください。

思い返せば、開所1年目の2007年も開所早々に台風に見舞われ、当時は発々の梱包も解けず、トイレも使えず大変な山頂だったことを、「よみがえる富士山測候所2005-2011」(成山堂,2012)p31-32 に書きましたが、それを乗り越えて、夏期観測の12年目を迎えています。

(広報委員会)

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 記事が掲載された日本気象学会の会員誌「天気」(2018年5月号)

最近発行された日本気象学会の会員誌「天気」(2018年5月号)の「情報の広場」に”『野中到・千代子資料館』をホームページにオープン”と題した土器屋由紀子理事の記事が掲載されました。

「野中到・千代子資料館」をホームページにオープン

土器屋 由紀子

まだ成層圏の存在すらわかっていなかった19世紀後半,「天気は上空から変わるのなら日本一の高山・富士山頂で観測を行えば予報ができる」と考えた野中到氏(1867~1955)は,私財を投じて山頂に気象観測のための小屋を建てて越冬観測を計画した.自ら手伝うために夫を追って登山した千代子夫人(1871~1923)との82日間の滞頂観測(1895年10~12月)は,「富士山頂」(橋本英吉,1948年)など多くの小説にも取り上げられており,その後,気象庁の富士山測候所設置の基礎となった.

筆者らは2005年に「NPO法人富士山測候所を活用する会」(理事長:畠山史郎)を結成し,気象庁より測候所の一部を借り受け,夏季に研究・教育のために開放する活動を10年以上続けている.この間,東京のNPO事務所には富士山測候所の歴史に関する問い合わせも来るようになり,必要に応じて調べていたところ,昨年(2017),到氏の孫にあたる野中 勝氏の知己を得て,その遺品などの寄贈,写真提供などを受けた.その中には「富士山巓の観象臺」への勧誘冊子(1900年)もあるが,欧米の高山研究施設(墺国ヅンブリック山,北米ワシントン山など)への言及や,気象以外の研究分野も含まれる高所研究施設としての構想は,驚くべき先見の明と言えよう.

また,この交流を通じて,歴史資料の大切さを痛感した.できる限り出典を明らかにして,広く閲覧に供するため,野中 到・千代子夫妻の記録や遺品の写真などを,遺族や関係者の許可を得てホームページ上に公開をはじめた.http://npo.fuji3776.net/museum/nonaka.html

現在のところコンテンツは以下の通りであるが,今後,情報が入り次第追加を予定している.

  • 廣瀬洋一氏の贈り物 :山岳気象研究の草分け,廣瀬 潔氏の長男洋一氏が2009年に NPOに寄贈された書籍などで,野中 到との関係も記されている.
  • 野中 勝邸訪問(2017年11月26日)
  • 「富士山」:(深田久弥編著,1940年,青木書店)廣瀬洋一氏寄贈.著作権者の了解を得られたものからアップしている.
  • 富士山巓の 観象臺
  • 野中千代子は気象学会の会員だった!?
  • 野中 到の著書:地学雑誌,気象集誌などから許可を得てダウンロードした pdf
  • 野中 到・千代子がモデルになった小説など
ご意見や新しい情報など歓迎する.

ー「天気」(2018年5月号)の「情報の広場」 

ウェブサイト(掲載記事のPDFダウンロード)
http://www.metsoc.jp/tenki/pdf/2018/2018_05_0058.pdf

なお、「天気」のウェブサイトはどなたでも無料でアクセスできますので、より多くの方に多くの記事をお読みいただけるよう、「天気」編集の方からもご連絡がありました。こちらからは、記事検索→2018年(Vol.65)→No.5とクリックすると、掲載された天気Vol65,No.5の記事一覧が表示されます。
http://www.metsoc.jp/tenki/

このNPOのスタッフブログは富士山測候所の歴史に関する情報も収集しています。
みなさまのご意見、コメント、ご質問などのご投稿ををお待ちします。

(広報委員会)

開所3日目になり、本日早朝登山中の鴨川先生から8合目付近の写真が届きました。
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8合目付近から(鴨川先生撮影)

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雲海が見られます(8合目付近から、鴨川先生撮影)

山頂に上った鴨川先生からは、まず「馬の背が荒れてコンクリートがめくれている」とのメールが来ました。昨年9月以降の登山者や早い雪解けで、去年の整備したものが流れてしまったのが原因と思われていますが、このままでは物資の輸送が滞るだけではなく、登山者にとっても危険で、山頂班も心配しています。早急の対策が必要です。

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1号庁舎外側で作業が始まっています(山頂班提供)



今日は雲海がありましたが、昨日は御殿場5合目からは雲一つない山頂が望めました。
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7月2日御殿場口5合目の駐車場から(事務局増田さん撮影)

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太郎坊では大量の荷物の積み込みがありました。(7月2日、事務局増田さん撮影)

(広報委員会)




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