太郎坊のそよ風

認定NPO法人 富士山測候所を活用する会 スタッフブログ

2018年10月

1016日の富士山

2018/10/16, Tue 09:52
みなさま

 昨日、山梨県側で”初雪化粧”というような報道がありましたが、今朝、富士山を見てみると静岡県側でもかなり雪がついているのがわかりました。多分このまま根雪になるとは思えませんが、まさに冬の到来ですね。

東海大学海洋研究所
長尾年恭

東海大学海洋研究所長・長尾年恭理事から今朝の写真を速報メールで頂きました!
有難うございます。

(広報委員会)

060305104
  前列中央がラス・シュネル博士(2006年3月4日、NPO主催の国際シンポジウム@学士会館で)

  ラッセル C. シュネル博士は、2006年以来、NPOの主催する国際集会に出席して、その後、台湾などいくつかの共同研究に参加するなど、本NPOの富士山測候所を活用する仕事を精力的に応援してくださいました。本NPO法人が富士山測候所の国際的有効利用に向けて2006年にアピール宣言を提出しましたが、その英文はシュネルさんにお願いしました。

  昨年11月に御殿場市で開催したACPM2017には、いち早く参加の意思を示され、NOAAの研究発表を予定しておられました。こちらも10周年を迎えたNPOの成果を見ていただけると張り切っていたのですが、この時は直前になって体調不良で欠席されました。

  今回は、韓国への出張の途中で日本に立ち寄って、この特別講演を引き受けてくださいました。シュネルさんはポスターでご紹介したとおり、大気ベースライン観測の専門家で、Natureなど160報の原著論文を含めて300報以上の論文があり、受賞歴も19件に上ります。特にオゾン層の研究では、1988年ノーベル化学賞の受賞者、Paul Crutzenとの共同研究のような、第一線の研究を長年続けてこられ、いまでも、2018年に既報2、印刷中5、投稿中1、の現役の研究者です。  2007年にアル・ゴア氏とともにIPCCがノーベル平和賞を受賞したときのメンバーの一人でもあります。

image001
         シュネルさんと作品の「Little Free Libraries」(2018)

  シュネルさんはこのような素晴らしい科学者ですが、旅行が趣味で南極大陸を含めて世界91カ国を旅しながら研究を続け、今回の日本訪問のもう一つの目的は、45年前シベリア鉄道を旅した仲間に、会うことも含まれるとか。

  趣味は木工細工、写真に示すような「小さい木製の図書館」をたくさん作って、設置することで、既に4カ国に21個設置したとか、富士山にも一つ・・・というお話もあり、楽しみにしています。

20181026_RussSchnell_Lecture_en
日  時: 2018年10月26日(金)15:00-17:40
会  場: 東京理科大学神楽坂キャンパス 2号館 2階 221号室
プログラム:
15:05-15:30 
Trace gas observation at the summit of Mt. Fuji during summer
 加藤俊吾 首都大学東京 准教授
15:30-15:55 
Change of carbon cycle in the Asian region from the analysis of CO2 data at Mt. Fuji
野村渉平 国立環境研究所 博士研究員
16:20-17:20  
The Air We Breathe: It is not what it used to be
Dr. Russ C Schnell
ラッセル C. シュネル  米国海洋大気局(NOAA)全球大気モニタリング部 副部長
(広報委員会)

OzBPZF3w
 鴨川先生の講演

 鴨川先生の講演テーマは、「自然災害研究の最前線 ~自分の身を守るために知っておくこと」
何も起こらなければ、ついつい防災意識が薄れてしまうということはありませんか?また、現代科学のレベルならば、自然災害の予測技術で、何かあってもなんとかなると思うことはないでしょうか?
しかし、高度化した現代科学でも自然災害に対してまだまだ無力であり、日々研究者は戦っています。その最前線を知り、災害予測情報をどう活用すればいいのか、どう防災意識を保てばよいのかを考えます。
 配付資料にあるように、富士山測候所で得られた雷研究の内容も含めて、分かり易い講演で40名以上の聴衆が聞き入りました。

  講演の前半では、こういった講演では珍しい、短時間で高校物理の電磁気学を科学史を交えながら短時間で学ぶというお話。この電磁気学をおさらいすることによって、以後の自然災害科学防災の新機軸観測で如何に電磁気が役にたつかという講演の深い理解につながってきます。そして、我らが、富士山で得られた雷研究の成果を講演し、下界では成し遂げない研究がいかに災害予測に役にたつかという話につながっていきました。

  後半は、地震と津波の予測の現状について、電磁気観測の有益性などのお話になり、最後に質疑応答という運びになりました。

  本講演の特徴は、横浜市立中央図書館で開催されているということ。つまり、講演に関係する書籍、それも講師が指定したものやその関係書籍がすべて用意され、聴衆は借りることもできるのです。NPOについていえば、畠山理事長、三浦事務局長らが中心となって執筆したPM2.5の一般向け書籍富士山の科学研究史やNPOの活動をくまなく熟知している土器屋理事の最新新書など、多数の書籍が用意されています。

ps0KCHxA
 図書館で準備された関係図書  

 また、富士山の講義で出てきた、新田次郎著・芙蓉の人や、富士山レーダーの設置ドキュメンタリーを映像化・書籍化したプロジェクトXなどは、講師が事前に指定しなかったものの、講演中で話題となったら、直ちに図書館スタッフが書籍を持ってきてくださるという他の講演会では見られない連携プレイがありました。

 司会を担当された図書館の神谷さんからは
本日のご講演、誠にありがとうございました。
電気の発見史から丁寧にご説明いただき、大変わかりやすく、また、津波予測等、研究の最新情報を知ることができ、大変興味深く聞かせていただきました。
また、各所で図書館資料もご紹介いただけたことで、展示しました図書への利用につながったのではないかとうれしく感じております。
というメールをいただきました。

  講演終了後は、鴨川先生が、高校生時代に通いつめた懐かしいこの図書館で、近隣の中華料理店も健在だったとか。この中華料理店、知る人ぞ知る店で、「チートとパタンと言ってピンとくる人がいるかと思います。


pmr7Pujg

 有益で懐かしい講演会で、NPO法人富士山測候所を活用する会のPRもぬかりなくやって頂けたようです。

(広報委員会)

このページのトップヘ