
小山真人教授(「ブラタモリ・富士山、東京駅、上田・沼田」KADAKAWA,2016より)
本NPOのトップページのイベント情報でもお知らせしていますが、来る6月2日(日)の定期総会に引き続く特別講演会で、富士火山研究の第一人者であられる静岡大学・小山真人教授が「火山がつくった世界遺産・富士山」と題して講演されます。
今回、小山先生が来て下さることになったのは、2015年10月のNHK総合テレビの人気番組「ブラタモリ」がご縁です。この時の放送では、山頂までタモリさんを案内して行った小山先生から本NPOの鴨川理事が引き継いで、測候所の内部と雷観測の説明をしました。「ブラタモリ」の富士山シリーズ3回ににほとんど出ずっぱりだった小山先生のおかげで、富士山の「火山としての面白さ」が全国的に知れ渡ったとも言えましょう。
2015年10月30日放送の「ブラタモリ」の一画面。タモリさん達が説明を受けている測定用モニターには、小山先生が屋外カメラの外側にひょっこり現れ、一同を驚かせる場面もあったそうです。
番組の中で、麓の地形から始まり、美しい富士山がどのように形成されたか、有史以来でも10回の噴火を繰り返した富士山の成立の過程、宝永火口で見る富士山成立の謎を解く鍵などについて、わかりやすく解説されたうえで「信仰と科学の世界」である山頂へと案内されたのが小山先生でした。その構成は実に見事で、よくまとまった富士山紹介でした。
なお、この一連の富士山シリーズでNPOの関係者もかなり現場でお手伝いしましたが、小山先生は相当の時間を使われたかと思います。台風の進路をにらみながら、ブルの手配や人の配置など、現場でなければわからない裏方の苦労話なども今では懐かしく思い出されます。
6月2日のご講演ではもしかしたらそんなお話も聞け来るかもしれません。
多数の皆様のご参集をお待ちしております。入場は無料です。
特別講演会「火山がつくった世界遺産・富士山」
講 師: 小山眞人氏(静岡大学教授,学術院教育学領域 理科教育系列)日 時: 2019年6月2日(日)15:00-16:00会 場: 東京理科大学神楽坂キャンパス 1号館17階 大会議室新宿区神楽坂1-3共 催: 東京理科大学総合研究院大気科学研究部門/ 認定NPO法人富士山測候所を活用する会

小山真人「富士山:大自然への道案内」(岩波新書1437、2013)
富士山について、分かり易く内容が豊富な名著「富士山:大自然への道案内」は小山先生の多数の著書の一つですが、本NPOの山頂研究者にとっても、素晴らしい入門書となっています。(広報委員会)