加藤俊吾理事(首都大学東京・准教授)が、先日の運営委員会で学術科学委員長に選出されました。2007年の最初の夏期観測からずっと毎年参加して、オキシダントなど基本的な大気化学成分の観測を続け、そのデータの公開で研究者全体の利用に貢献してこられましたが、来年からは山頂研究の中心を担われることになります。
いつも物静かで控えめ、シャイな感じのする加藤先生ですが、実は知る人ぞ知るトライアスロンの「鉄人」なのです。
トライアスロンは、1日でスイム (水泳) ,バイク (自転車) ,ラン (ランニング) を行ない,3種目の所要合計タイムを競う競技ということですが、中でも佐渡国際Aタイプ(ロング)は国内最長のコースで、最も人気が高い大会といわれているそうです。
その内容が半端ではありません。
その内容が半端ではありません。
- スイム(水泳) 4.0km=50㍍プールを40往復の距離
- バイク (自転車) 190.0km=東京ー静岡間(180㌔㍍)よりも10㌔も長い距離
- ラン (ランニング)42.2km=フルマラソンとほぼ同じ距離
- トータル 236.2km
トータル236㌔㍍は、東京から東海道新幹線で行くと静岡の次の掛川を超えてしまう距離になります。早朝6:00に水泳でスタートし、自転車、そしてランニングが完走し終わったのがなんと夜の7時38分だったとのこと。
今回スタートした人は1008人、完走者734人(完走率72.8%)でしたが、加藤先生の総合記録は13時間38分34秒、堂々の260位です。
夏の間に富士山頂でおこなっていた作業が高所トレーニングになっていたので、無事完走できました。(加藤俊吾)
ここでも控えめな加藤先生らしいコメントです。そういえば、この夏期観測では加藤先生は6回も富士山頂に上がっていますが、密かに高所順応トレーニングも兼ねておられたのでしょう!? これからの山頂研究にもこのパワーが生かされるに違いありません。
トライアスロン専門誌『Triathlon LUMINA』最新号の写真。指さしている赤い帽子のランナーが加藤先生
(広報委員会)
※なお、トライアスロン専門月刊誌『Triathlon LUMINA』No.63 (2017年1月) に「大気を観測する研究者とトライアスロンとの意外な接点」と題して、加藤俊吾・首都大学東京准教授の記事が掲載されました。
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