太郎坊のそよ風

認定NPO法人 富士山測候所を活用する会 オフィシャルブログ

2022年07月

aac2022
 AAC2022(2022年6月12日−16日,台湾)


富士関係ではありませんが・・・
と大河内副理事長から、
遠慮がちな喜びのメールが入りました。


「当研究室卒業生の土屋(東大M1)が
4年生で行っていた研究を発表しておりましたが,
ポスター賞を受賞することができました(3位)、
広島大,埼玉大の留学生が受賞していますが,日本人ではただ一人のようです.」


AACPosters賞


「また、並行して行われた
 第30回日本環境化学会
(環境化学物質 3学会合同大会;2022年6月14日〜16日,富山国際会議場)
でも当研究室M1の阪口がポスター賞を受賞しました.」
とご連絡も頂きました。


環境化学ポスター

もちろん、富士山関係の研究発表も下記のように行われています。



日本の山間部森林域における雲水沈着量の推計 (3)
〇王一澤,大河内博,井川学,高橋善幸,家合浩明,栗林正樹,菅野由莉,新田響平


大気中マイクロプラスチックの起源・動態・健康影響(3) :日本全国におけるAMPs濃度および大気沈着量分布
〇谷悠人,大河内博,吉田昇永,速水洋,竹内政樹,樫本真央,反町篤行,藤井佑介,竹中規訓,北野洸太朗,山口高志,勝見尚也,松木篤,梶野瑞王,足立光司,石原康宏,岩本洋子,新居田恭弘

大気中マイクロプラスチックの起源・動態・健康影響(4) :自由対流圏大気中マイクロプラスチックの特徴
〇小野塚洋介,大河内博,吉田昇永,谷悠人,速水洋,竹内政樹,反町篤行,藤井佑介,竹中規訓,山高志,勝見尚也,梶野瑞王,足立光司,石原康宏,岩本洋子,新居田恭弘


首都圏小規模森林域における大気中揮発性有機化合物がPM2.5濃度に及ぼす影響(2)
〇髙橋立,大河内博,土屋裕,速水洋,宮崎あかね




毎年のように若い研究者の受賞が続く素晴らしいグループですね。
夏の忙しい山頂での観測を前に元気の湧くニュースです!

(広報委員会)





認定NPO法人富士山測候所を活用する会とは


2004年に無人化され、いずれ取り壊しの運命にあった旧富士山測候所。
富士山測候所を活用する会は、この施設を国から借り受け研究・教育の拠点にしようという構想で、2005年に大気化学や高所医学などの研究者が主体となって立ち上げたNPO法人です。

また
富士山頂という厳しい環境の中、その修理費・維持費や、運営費など
年間3000万円という莫大なコストが掛かるのです。

しかしながら、資金面に関しては、
公的補助もなく研究利用費だけで運営しております。

そこで、皆様からご支援、会員になっていただき未来へ
つなぐ研究の手助けをどうぞよろしくお願いいたします。

本NPOは、認定NPO法人(認定NPO法人は全NPOの2%しかない)です。
ご寄付に関しては、控除もありますので詳しくはウェブサイトなどでご確認ください。

白山岳

霧
    2022年7月22日田中暁・山頂班員撮影

山頂の田中暁班員からは、7月2日の朝、「おはようございます。今朝は大内院(お鉢)が霧に覆われてとても幻想的でした。吉田口が開山して最初の週末ということもあり、登山者も少し増えました。」というメッセージと幻想的な写真が届いていました。

昼間は、前回のブログ(その1)でご紹介したような、大量の荷物運搬作業がありハードな一日でしたが、夕方には、今シーズン初めての夕焼けや夜景も見られています。

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  2022年7月22日田中暁・山頂班員撮影

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2022年7月3日、山頂班坂本健二・班員撮影

ところが、7月3日の朝はこれまでの晴天が嘘のような、「朝からあいにくの雨です」
という寒そうな写真が坂本健二班員から届きました。
7月4日に通信技術関係の荷上げもあり、田中班員と坂本班員は交代のため下山。
設営から荷上げまでの作業お疲れ様でした。

7月5日、台風4号の余波のなかブルによる荷上げがあり、お昼過ぎに横山班長からメールが入りました。さらにハードな荷上げだったようです。
「先ほど、雨の中2.2トンの搬入が終わりました。雨は徐々に強くなってきています。台風は温帯低気圧に変わったとのことですが、どれだけ雨が降るのか?水不足の解消を喜ぶ一方で、道の砂が流れたり、風対策を考えなければならなかったり、心配事は消えません。」
山頂の荷上げはただでさえ重労働ですが、風雨の中ではなおさらです。
本当にお疲れ様でした。
温帯低気圧に変わったとはいえ、雨は続き、庁舎の雨漏りなども心配です。

剣ヶ峰
 2022年7月4日の夕焼け(横山勝丘山頂班長撮影)

最後に、横山班長からのプレゼントです。
「昨日夕方の写真をお送りします。降っていた雨も夕方には止み、澄んだ空気に浮かぶ山頂が印象的でした。」
前半の大きい荷物は無事終了。約5トンの機材が無事に庁舎に運び込まれたことになります。
前半の一つの山場でした。

220705馬の背西側
 馬の背西側(2022年7月5日、横山勝丘山頂班長撮影)

220705剣ヶ峰
 剣ケ峯(2022年7月5日、横山勝丘山頂班長撮影)

7月5日、夕方東関東地方がはこれからの雨に備えていた頃、横山班長から「搬入後、雨が強くなってきて心配しましたが、夕方になって晴れてきました。心配も杞憂に終わりそうです。」という嬉しいニュースと上の写真が届きました。ひとまずほっとしています。

(広報委員会)

認定NPO法人富士山測候所を活用する会とは


2004年に無人化され、いずれ取り壊しの運命にあった旧富士山測候所。
富士山測候所を活用する会は、この施設を国から借り受け研究・教育の拠点にしようという構想で、2005年に大気化学や高所医学などの研究者が主体となって立ち上げたNPO法人です。

また
富士山頂という厳しい環境の中、その修理費・維持費や、運営費など
年間3000万円という莫大なコストが掛かるのです。

しかしながら、資金面に関しては、
公的補助もなく研究利用費だけで運営しております。

そこで、皆様からご支援、会員になっていただき未来へ
つなぐ研究の手助けをどうぞよろしくお願いいたします。

本NPOは、認定NPO法人(認定NPO法人は全NPOの2%しかない)です。
ご寄付に関しては、控除もありますので詳しくはウェブサイトなどでご確認ください。


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 2022年7月1日山頂班撮影

7月1日山頂班の横山勝丘班長から下のようなメールが入り

”皆様

先ほど9時40分、商用電源を投入して今年度の測候所開所しました。

例年だとこの時期はまだ雨模様のことが多いのですが、今日は山頂も真夏並みの暖かさです。

せっかくの機会ですので、これから布団干しを行ないます。

今日中に庁舎内の整備を行ない、明日からの通信関係研究者の搬入に備えます。

取り急ぎご報告まで。”

山頂班 横山


ニュースリリースでもお知らせしていますが、今年も7月1日から、山頂班の常駐が始まり富士山頂の夏期観測が始まっています。

IMG_20220701_184341
  好天に恵まれ4号庁舎の屋根で布団干し、今年は最初の一日から幸運に恵まれています。

実はそれ以前にも、6月17日に御殿場ベースの開所を行いましたが、そこを拠点に横山班長グループは7月1日の開所へ向けて、5回の登山(6月18日、20日、23日、27日、29日)を行い、積雪や電源の状態をチェックなどの準備を行っていました。
その写真はInstagramに入れています。

3号西側除雪作業
 庁舎西側はまだ雪が残っていました(6月18日)

お鉢 (1)

馬の背頂上付近

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 2022年6月19日山頂班撮影

仮設入口より剣ヶ峰

 2022年6月20日山頂班撮影
馬の背
2022年6月23日、山頂班撮影

6月23日に、霧の中を登山した山頂班からは、「6合目より上は、快晴の日が続き夏を思わせるような最高気温9.4℃日、行はみるみる解けています」という連絡が入っていました。

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 2022年7月1日山頂班撮影

7月1日からは、山頂班の常駐が始まりました。
2日からは研究者の荷物運びも始まっています。

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 山頂班のサポートで荷物を運びこむ研究者たち(7月2日、鴨川専務理事提供)

以上、今年の夏のホットな写真を中心にご報告しました。
また、折々に、続報をお送りします。
(広報委員会)

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富士山測候所を活用する会は、この施設を国から借り受け研究・教育の拠点にしようという構想で、2005年に大気化学や高所医学などの研究者が主体となって立ち上げたNPO法人です。

また
富士山頂という厳しい環境の中、その修理費・維持費や、運営費など
年間3000万円という莫大なコストが掛かるのです。

しかしながら、資金面に関しては、
公的補助もなく研究利用費だけで運営しております。

そこで、皆様からご支援、会員になっていただき未来へ
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第42回登山医学会トップ

第42回日本登山医学会学術集会は6月18-19日に富山大学五福キャンパス黒田講堂で
(久しぶりに対面が中心!!)行われました。
鹿屋体育大の山本正嘉副理事長からは
登山医学会では時節柄、コロナ下での山岳診療の現状や今後のあり方に関する話題が多かったです。各診療所ともご苦労されている様子が発表からわかりました。また、井出先生はシンポジウムで、測候所での医療サポートの話をされました”
とのご連絡がありましたが、
井出里香理事の報告を下記に紹介します。

富士山におけるCOVID-19の対策

 富士山頂では毎年7~8月の2か月間、旧富士山測候所庁舎の一部を気象庁から借り受けて、大気化学、高所医学・高所順応、雷・宇宙線、永久凍土などの研究、通信、教育など様々な分野で活用されています。COVID-19の感染拡大により2019-2020年の2年間は山頂での研究・観測は中止されましたが、2021年はCOVID-19対策を徹底した上で、大気化学、放射線科学、大気電気、通信技術などの研究・観測が再開され、無事終了しました。
 
 富士山頂は気象条件が厳しく、水も荷上げしているため、庁舎内の換気や衛生環境を保つのに苦労しました。登山中のCOVID-19発症は重症化リスクが高くなることが指摘されており、山頂で発症した場合に悪天時や夜間は下山が難しく、医療機関への搬送にも時間がかかるなどのリスクもあります。2021年の富士山でのCOVID-19対策の取り組みについてご紹介します。

    図1修正
        図1富士山測候所への排気装置の設置
 富士山でのCOVID-19対策は、登山前のCOVID-19感染者の水際対策を
しっかり行うことが費用対効果の上で最も重要です。また富士山頂は気象条件が厳しく、室換気にも苦労しました。山頂での換気は、窓を開放できる場所は日中に1日2回(1時間)開放しますが、窓が開放できない場所では、図1のように送風機で空気の流れを作りました。また室内掃除は、図2のように帽子、マスク、予防衣、手袋をつけての感染対策を行っています。
   図2
          図2 山頂班の感染対策

 今後の課題として、ウイルスの変異株による新たな感染も想定されますので、
最新情報を収集しながら、安全を確保しつつ対応していきます。来年以降は山頂での研究・観測の増加が予想されますので、今後も水際対策を徹底し、感染状況に応じた費用対効果も考慮しながら、より効率的なCOVID-19対策を検討していきます。


なお、この研究集会については、以前から富士山スナップで本NPOの公報を応援して下さる、富山大学、山岳施設の青木一真教授からも、特別講演予定とのご連絡を頂いていました。
青木先生2

プログラムによると、本NPO臼杵理事の講演もあります。

特別講演_臼杵先生

本NPOが大きい役割を果たした研究集会だったようで、
井出理事の講演とともに嬉しいニュースです。

(広報委員会)

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富士山測候所を活用する会は、この施設を国から借り受け研究・教育の拠点にしようという構想で、2005年に大気化学や高所医学などの研究者が主体となって立ち上げたNPO法人です。

また
富士山頂という厳しい環境の中、その修理費・維持費や、運営費など
年間3000万円という莫大なコストが掛かるのです。

しかしながら、資金面に関しては、
公的補助もなく研究利用費だけで運営しております。

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