今年の9月に発売された、この本はまず
「本書は地震学の啓発書ではありません。」
で始まります。
副題はビックデータ活用で予測は可能だ!
です。
啓発書でなければ何でしょう?
5章からなる166ページの渾身の書下ろしは
読み始めたら止まらなくなります。
第1章 大地揺乱の時代
・・・日本は沈没するのでしょうか?第2章 過去の震災に学ぶ
答えは真逆です。・・・というと?
・・・日本が世界でもダントツに地震の多い国であることが示され第3章 ビッグデータ活用で地震は予測可能だ!
ショックを受けます。世界初の地震学会は日本でスタートしています。
・・・東日本大震災は地震学者の自信を喪失させましたが、ビッグデータの利用第4章 はたして生き延びられるのだろうか
を推進しました。 そして、「地下天気図」による予測は可能でしょうか?
・・・関東大震災、神戸・淡路大震災、東日本大震災という近年の大震災について、第5章 富士山は噴火するのか
それそれの死因の違いから始まり、実態を分析してゆくと、
すべて電気仕掛けの現代社会の落とし穴も見えてきます。
では具体的にどうすればよいのでしょう?
・・・必ず噴火します。その時世界はどうなるでしょう?
この本は地震研究をいろいろな角度から探求した長尾理事のすべてが、
明快なデータ解析とともに詰め込まれた本と言えるでしょう。
「地震学の啓発書」の部分も各章にちゃんと解説されています(灰色ページ)。
ただ、それだけじゃないのがこの本です!
従って、色々な角度から読むことが可能です。
例えば、日本現代史を地震学者が書き直すと:
・関東大震災(1923年)が引き金になった昭和の大恐慌
・昭和19年(1944年)の東南海地震(大本営が隠したため国民に知らされませんでしたが)は日本の敗戦を早めたに違いない。
・日本が高度成長を遂げたのは、地震活動の静穏期つまり「地学的な平和」が続いた時期と一致する。
などと想像してみることもできます。
まずは、手に取って読んでみることをお勧めします。
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(広報委員会)
2004年に無人化され、いずれ取り壊しの運命にあった旧富士山測候所。
富士山測候所を活用する会は、この施設を国から借り受け研究・教育の拠点にしようという構想で、2005年に大気化学や高所医学などの研究者が主体となって立ち上げたNPO法人です。
また
富士山頂という厳しい環境の中、その修理費・維持費や、運営費など
年間3000万円という莫大なコストが掛かるのです。
しかしながら、資金面に関しては、
公的補助もなく研究利用費だけで運営しております。
そこで、皆様からご支援、会員になっていただき未来へ
つなぐ研究の手助けをどうぞよろしくお願いいたします。
本NPOは、認定NPO法人(認定NPO法人は全NPOの2%しかない)です。
ご寄付に関しては、控除もありますので などでご確認ください。
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