太郎坊のそよ風

認定NPO法人 富士山測候所を活用する会 スタッフブログ

カテゴリ: イベント


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  プレゼンを行う兼保直樹理事

 現在行われているエコプロ2018(12月6-8日、東京ビッグサイト 東ホール)の日本郵政グループのブースで、日本郵便株式会社「年賀寄附金配分事業」の事例を代表して、本会の「地球環境観測拠点としての富士山測候所の労力提供型整備事業(2016年度)」が紹介されています。パネル展示の他に、昨日(6日)は15時から兼保直樹理事(産業技術総合研究所)のプレゼンが行われました。

 公的援助がなくても頑張って、老朽化してる庁舎を何とか修理しながら、多くの受賞などにつながる世界的な研究成果を上げていることなどの説明や、助成研究の成果の一つとして、自立電源を使って大気中の水銀濃度の越冬観測を行っていることなどをわかりやすく話し、主催者の声掛けに応じて多くの方々が立ち止まって聞いて下さいました。着ぐるみのゆるキャラ「ぽすくま」君も大いに客寄せに協力しています。

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 プレゼンの呼びかけを行う司会者とゆるキャラ「ぽすくま」

 本日(12月7日)は14時から、事務局の増田純夫さんが兼保理事の代わりにプレゼンを行います。

(広報委員会)
 

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富士山測候所を活用する会の公募事業に昨年から参画している「富士山チャレンジ」の一般社団法人記念フォーラムに参加してきました。これまでは、企業を中心とした富士山利活用を公益的視点から行うグループで「任意団体」であったのが、いよいよ、「一般社団法人」化するとのことです。

第一部は、今までの活動の成果発表として、登山道の詳細3D地図化、ビーコンを用いた登山客動向解析などが紹介されました。第二部は、学識研究者(地理、環境保全、防災、火山)である富士山関係専門家4名をパネラーとして招き、今後の富士山のあり方について多角的な話題が提供されました。

我々のNPOも第二部にて活動を紹介させていただく時間を頂き、活動の概要と、公募は多くの個人・グループに開かれているということを伝えました。第三部は、交流会ということで多くの参加者との交流をさせて頂きました。

本グループは、企業を中心とした集まりですが企業のCSRのような各企業の支援で運用するのではなく、早い段階で自主運営ができるような団体を目指すとのことです。

我々のNPOも公的補助の支援を受けない団体ですが、財政は常に苦しく、如何にして余裕のある自主運営ができるかが課題となっています。富士山チャレンジでは,「活動から得られたデータそのものを営利化するだけでなく、提供可能な技術を富士山に適応して技術力を見せることで企業の受注に繋げる」という試みをしており、参考になることが多々ありました。

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 お土産の富士山スコリアを模したチョコレート。実に美味でした。


(事務局)

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 成果報告会にテレビ局の取材が入ったのは初めてのこと

3月25日(日)、富士山測候所を活用する会と東京理科大学東京理科大学総合研究院大気科学研究部門の共催で第11回成果報告会が開催された。桜が満開となった年度末最後の日曜日、そして会場がややわかりにくかったこともあったせいか、 参加者は助成団体、報道関係を含め77人にとどまったが、数えてみると初参加者が30人以上を占め、新たな息吹を感じさせた。会報『 芙蓉の新風』でご紹介した野中勝氏(野中到・千代子のお孫さん)もかけつけて下さった。

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会場となった神楽坂にある東京理科大学の森戸記念館。この界隈によくある隠れ家のように路地の引っ込んだ所にあるので、初めての人にはわかりにくい。ストリートビューで確認して来たという方もいた。

発表は35件(口頭発表15件、ポスター発表20件)、研究機関や大学の研究者のほか、学生を対象とした公募で選ばれ参加した大学生、先生と一緒に研究にあたった高校生なども発表。研究対象も大気化学と雷・大気電気の2大グループを始め、医学、教育、防災、企業の製品実証実験など実にバラエティに富んだものとなり、改めて富士山測候所活用の裾野の広さを感じさせた。

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セッションAの座長小林宏・山梨大学准教授と発表者の大河内博・早稲田大学教授

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 「通信機能付き簡易モニタリング機器の実証実験」について発表する遠藤周・東京大学学生(学生公募)


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 「富士山麓太郎坊におけるエアロゾル数濃度の変動要因」について発表する越田勇気・海城高校生 左端は座長の皆巳幸也・石川県立大准教授

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「理科準備室へようこそ」ー富士山頂での教材開発VIー を発表する古田豊教諭と立教新座高校観測部の面々 

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登山者に持たせたビーコンでその行動をリアルタイムで把握(田中義郎・富士山チャレンジ)

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第2セッションの最後に、学術科学委員長で今回の成果報告会実行委員長である鴨川仁(東京学芸大学准教授)が2017年度夏期観測を総括。①大気科学と 雷/大気電気(2大利用グループ)のノウハウ、分野横断型研究や萌芽的な研究への展開、②登山医学グループの参加数再増加、③低消費電力のセンサー/ロガーを活用し第2次越冬観測ブーム、④教育成果として学生公募や高校生の参加、高大連携プロジェクト、⑤火山噴火防災に資する研究、⑥企業の製品実証実験、などの成果を挙げた。

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 研究成果を総括する実行委員長の鴨川仁・東京学芸大学准教授

今年の夏期観測に向けては、すでに第1次公募は終わり、来週4月2日から第2次公募学生を対象とする学生公募がはじまる。また、今年の夏からはこれまでは一部のグループでしか利用をしてこなかった中腹にある太郎坊基地(標高1200㍍)も、新たな研究拠点として積極的に研究利用に供することになっている。

これから始まる第2次公募で、山頂と麓の太郎坊も含めて富士山全体を研究の場として様々な研究でさらに有効に活用されることを願っている。

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 懇親会

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東京理科大学総合研究院の大気科学研究部門では、都市・海洋・山岳大気における観測により、大気汚染、気候変動について研究を行っている。3月28日(火)、その成果報告会が東京理科大学で開催された。富士山測候所を活用する会は後援を行っている。

つい先だって3月5日(日)には富士山測候所を活用する会の成果報告会があり、このときはNPOと東京理科大学大気科学研究部門が共催した。まぎらわしいかもしれないが、東京理科大学の大気科学研究部門とは共通の観測の場として富士山を利用している関係で、緊密な連携をとらせていただいている。

口頭発表は山岳・遠隔大気と都市大気の2セッションに分けて行われたが、山岳・遠隔大気では8件の発表中、富士山における観測にもとづく発表が5件を占めた。ポスター発表は35件中、富士山関係が7件であった。
 
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昨年までこの集会は山岳大気中心であったが、今期からは都市大気も加わり、「人間活動に、より密着したテーマも増えて広がりを見せている」とコメンテーターの発言にもあったが、富士山発の研究がいろいろの広がりを見せているのはよろこばしいことである。


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口頭発表会場の212階段教室(東京理科大学)

NPО法人として富士山測候所で夏期観測を始めたのが2007年7月のこと。観測活動の成果は、毎年成果報告会を開催して発表してきたので、今回は第10回目の成果報告会になる。3月5日(日)、会場は初めて東京理科大学神楽坂キャンパスに移して行われた。

口頭発表会場は212教室。口頭発表件数を増やして午前10時からスタート。ほとんどの研究は何年も継続しているプロジェクトであり、いわば10年間の集大成とでもいえる発表内容が多く、それだけ充実していたと言えよう。

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島田幸次郎・東京農工大助教の「日台における国際共同研究」の発表と座長の小林拓・山梨大准教授。

健康影響が懸念されている越境大気汚染の実態解明をするため、東アジア諸国である台湾,香港,中国及び韓国と連携し、国際共同観測のネットワークを島嶼地域と山岳域に作った。その山岳地域の観測所の一つとして富士山旧測候所を活用し、台湾と共同して越境大気汚染の観測を行ってきた。

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兼保氏による年賀寄附金配分事業による測候所の保守と大気中水銀の通年観測の試行の発表

年賀寄附金配分事業で行った①山頂庁舎の軽微な傷みについての自主補修と合わせ、②測候所での通年観測の可能性を探るためのケーススタディとして、省電力型水銀濃度センサーを使って調査を行っている。本試験のノウハウをNPO内で共有することで新たな観測につなげていくことが期待される。

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京都市立芸術大学の松井教授の発表

富士山測候所の活用は他分野に広がりを見せているが、今回は初めて「芸術」の分野での発表もあり注目を集めた。京都市立芸術大学の松井教授の発表は、宇宙飛行士がガラスボトルに詰めて持ち帰った「宇宙?」を富士山頂に持参いただき、参加された方が各自手に取り、感じたことを書きとめ未来の人類に向けたメッセージとして伝えようというもの。


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ポスターセッションの冒頭で概要をプレゼンする桃井さん(東京理科大学)

ポスター発表は222教室で全12件の発表。新しい試みとしてコアタイムの冒頭、ポスタープレビュー(ポスター発表のポイントをスライド1,2枚を使って1分程度の短時間で紹介するもの)を行った。事務局の準備不足から直前になってお願いしたにもかかわらず、どの発表者もポイントを押さえてわかりやすく説明していただいた。その後の発表者と聞き手の間の密なコミュニケーションにつながり、良い企画だったのではなかろうか。

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卒業する学生にとっては学生生活最後のイベント。東京学芸大学の後輩に囲まれた東郷さん(右から2人目)は、4月から社会人として富士山で研究した経験も活かせる道に進まれるとか。


参加者は報道関係者、助成団体関係者などを含め99名であった。休日にもかかわらず、全国各地からご参加くださいました皆様に感謝申し上げます。また、運営スタッフとしてボランティアで手伝っていただいた東京理科大学、東京学芸大学の学生の皆様には大変お世話になりました。この場を借りてお礼申し上げます。

最後になりましたが、日本郵便株式会社トヨタ自動車株式会社「トヨタ環境活動助成プログラム」、NPO法人モバイル・コミュニケーション・ファンド公益財団法人粟井英朗環境財団(敬称略)の各助成団体には、開催にあたりご後援をたまわりましたことを報告させていただきます。


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