太郎坊のそよ風

認定NPO法人 富士山測候所を活用する会 スタッフブログ

カテゴリ: 学会

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 天皇皇后両陛下(当時)と総会の実行委員長であった上田誠也先生(2003年札幌)

国際測地学及び地球物理学連合(こくさいそくちがくおよびちきゅうぶつりがくれんごう、英語:International Union of Geodesy and Geophysics、略称:IUGG)は、測地学と地球物理学に関する非営利の国際的な学術団体。公用語は英語とフランス語。

8つの協会と3つの委員会から構成され、それぞれの協会で国際学会を開催している。また4年に一度、IUGGの総会が開催される。2003年現在で76ヶ国からの参加があり、たとえば日本では日本学術会議地球惑星科学委員会IUGG分科会が対応している。

アメリカ合衆国の研究者は、IUGGの会合よりもAGU(アメリカ地球物理学連合)への参加を好む傾向にある。一方で欧州の研究者はIUGGへの参加に積極的であるとされる。日本人も積極的に参加しており、・・・(以下省略)

今年の7月は4年に一度行われる世界最大の地球・宇宙科学の国際会議である「国際測地学及び地球物理学連合(International Union of Geodesy and Geophysics。略称IUGG)」の総会にあたります。

日本では、2003年に札幌で行われ、天皇皇后両陛下(当時)からもセレモニーでお言葉を頂くという格式・伝統のある国際会議です。

近年では、アメリカ地球物理学連合(AGU)の年次会合に参加する世界各国の研究者が多い中、IUGGは、公用語が英語・フランス語であるなど、「格式と伝統」をいろいろなところから感じさせられる会議です。

今年の総会は会期7月8日-18日の日程で、カナダのモントリオールで行われています。富士山関係では3件の発表がありました。

先日英文論文として発表した防衛大学の瀬口さん・岩崎先生の研究発表、静岡県立大グループの雷放射線の研究発表、そしてカリフォルニア大学サンタクルーズ校のDavid Smith教授らのグループの発表です。

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Smith教授の発表。今年3月の成果報告会で発表した富士山頂で捉えた中性子は雷起源か否か?という講演。

IUGGは巨大な組織で、下部組織やワーキンググループも構成されています。そのワーキンググループの一つに、長尾年恭・理事がトップを務めるEMSEV(Electro-Magnetic Studies of Earthquakes and Volcanoes)があり、総会会期中にビジネスミーティングが催されました。

20名以上の参加者がいる中、今後のこのワーキングループの活動として「富士山における電磁気的観測(噴火監視)はどうか」と長尾理事・鴨川とで提案させていただきました。

このワーキングループは世界中の火山での電磁気観測で実績を残している人々が多いことから、熟練した国際チームで富士山通年電磁気観測も近々実現されるかもしれません。

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     EMSEVビジネスミーティングの様子

(鴨川仁・事務局長)



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    台北の国立台湾大学で。日本からの参加者たち

早稲田大学大河内博教授から山頂参加MLでレポートが入りました。

Tue, Jul 16, 7:21 AM

現在、国立台湾大学で開催されている「霧と露の国際会議 (8th international conference on fog, fog collection, and dew)」に参加しています。NPOからは,大河内のほかに,兼保さん、竹中さんが参加してます。

日本からのほかの参加者は、ACPM2017でお世話になった神奈川大学の井川先生,鎌内さん、今村さん、堅田さん、井川研M2の王君,うちのM1学生の大力,梶川です。堅田さんは、写真撮影には会議でいませんでした。

富士山関係は,私と大力だけです. 大力が富士山頂の雲水,大河内が富士山麓におけるガスーエアロゾルー雲相互作用について発表します。

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大河内教授の「富士山麓におけるガスーエアロゾルー雲相互作用について」の発表ポスター

上のポスターによると、2006年から続けている夏季の山頂観測に加えて、2009年からは南東山麓(太郎坊)における通年観測が加わり、無機主要化学成分と無機微量成分濃度の経年変化、発生源予測、大気中での動態など、この間の研究の集大成です。富士山環境研究センター(Laboratory for Environmental Research at Mount Fuji:LERMF) 関係者も名前を連ねており、嬉しいことです。

会議にはこのほか, NPO理事の兼保直樹・産総研グループリーダーの「福島ほかにおける放射性物質の霧沈着」早稲田の学生・梶川さんのカンボジアの大気汚染の報告、神奈川大学の井川学教授と学生の「丹沢の霧に関する研究」、以前、富士山でも研究をされ、2006年から賛助会員を続けてくださっている竹中規訓・大阪府立大教授の露に関する研究など、多彩な研究発表があるとのことです。

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 産総研・兼保先生の講演風景

「フランス人のマッソンさんには写真を撮っていただき,一緒に写真も撮りました。」とのことで、皆さんの記念写真をもう一枚追加でいただきました。

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 マッソンさんと一緒に

学会は未だ継続中。盛会を祈ります。



(広報委員会)

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 第28回環境化学討論会(6月12日-14日)のポスターの前で

前回のブログ(理事長の環境大臣賞受賞)に引き続き、こんどは若い研究者の受賞です!

浦和で開催されていた第28回環境化学討論会で,早稲田大学大河内研究室の大力さんと梶川さんが国際部門(英語ポスター発表)で,Royal Society of Chemistry Award(英国王立化学賞)を受賞しました。

富士山に直接関係のある研究発表は大力さんの次の論文です。このシリーズの研究は、初代中村恵さんに始まり、5回連続の受賞です。嬉しいことに連名の研究者の中には発足したばかりの富士山環境研究センター (Laboratory for Environmental Research at Mount Fuji) 関係者も入っています。

1. Observation of Cloud Water Chemistry in the Free Troposphere and the Atmospheric Boundary Layer on Mt. Fuji

*Mitsuo Dairiki1, Hiroshi Okochi1, Megumi Nakamura1, Naoya Katsumi2, Yukiya Minami2, Shinichi Yonemochi3, Kazuhiko Miura4, Shungo Kato5, Ryuichi Wada6, Masaki Takeuchi7, Kei Toda8, Yukiko Dokiya9, Shiro Hatakeyama9

1Waseda University, 2Ishikawa Prefectural University, 3Center for Environmental Science in Saitama, 4Tokyo University of Science, 5Tokyo Metropolitan University, 6Teikyo University of Science, 7Tokushima University, 8Kumamoto University, 9Laboratory for Environmental Research at Mount Fuji

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富士山とは直接関係しませんが、同じ賞を受賞した梶川さんはカンボジアの大気汚染と熱帯豪雨に関する発表です。

2. The Impact of Particle Matters on the Formation and Chemistry of Tropical Heavy Rain Accompanied by Squall

*Tomoki kajikawa1, Hiroshi Okochi1, Takanori Nakano1, Kojiro Shimada1, Etsuo Uchida1, Takeshi Nakagawa1, Toshiya Matsui2, Mitsumasa Ishizuka1,3, Toyoaki Arai4, Poty Lay5, Peou Hang5

1Waseda University, 2University of Tsukuba, 3JASAN-APSARA Safeguarding Angkor, Transtech Inc., 5APSARA National Authority    

7月には国際雨・霧学会も予定されており、若い人たちのますますの活躍が期待されます。

(広報委員会)
*過去の受賞歴はこちらをご参照ください。


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 懇親会会場で学生発表表彰を受ける佐藤丈徳さん

2019年1月11-12日に岐阜大学で大気電気学会が行われました。

東京理科大学三浦和彦教授の喜びの声をお伝えします
 ”1月11日、岐阜市で開催された日本大気電気学会第97回研究発表会において東京理科大学理学研究科物理学専攻修士課程2年の佐藤丈徳君が学生発表表彰を受賞し、懇親会で表彰されました。表彰理由は、昨年の1月7日に東京理科大学で開催された第96回研究発表会で発表した「2016-2017年の東京スカイツリーで観測された新粒子生成の季節変化」に対するものです。講演内容は富士山とは直接関係ありませんが、佐藤君は富士山観測の設置、点検、撤収作業にも参加し、都市大気と山岳大気の比較もしています。61名の講演者から座長が若干名を推薦し、後日、要旨を元に運営委員会が最終選考し、3名が選出されました。実に20倍という高倍率で選出されたもので、とても価値あるものです。(事務局長・三浦和彦)


この学会では、富士山測候所を活用する会の関係者が多数出席し、関連発表が4件ありました。大気化学関係が3件 宇宙線科学・大気電気1件です。
懇親会では、大気電気学会の会長を歴任し、現在顧問である東京理科大学教授三浦和彦先生が、乾杯の音頭を取りました。

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  研究発表を行う東京理科大・横山慎太郎さん

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  研究発表を行う東京理科大・乾諒介さん

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 研究発表を行う東京理科大・市毛友彬さん

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 研究発表を行う東京学芸大・鈴木智幸氏

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    乾杯の音頭をとる三浦教授


今年も、新年から嬉しいニュースで始まりました。富士山測候所を使った研究がますます発展することを祈ります。

(広報委員会)

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   会場の風景

12月7日(金)13:00-17:50、東京理科大学8号館835教室に35人が出席して、今年の夏の山頂研究の報告会が行われました。

 講演は一人の持ち時間が15分で、討論に5分をかけて、十分な討論を行い「採れたて」の生データがどんな意味を持っているかを色々な角度から検討する場として設定されている恒例の検討会です。初めて人前で話をする若手も含まれており、今年は16件の講演が行われました。

 例年、新しい参加者や発見がありますが、それに加えて、12年目ともなると、過去11回の蓄積の上に組み立てられて、がっちりした研究も目立ち始めていました。配られるプリントもだんだん厚みを増しているようです。

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会場で配られた資料・・・厚みを増して、ギリギリまで頑張って作った形跡が・・

 新聞ニュースなどでは「異常な暑さ」が印象的だった今年の夏は富士山頂ではどうだったのだろうか?12年間の夏季観測の中で、山頂の環境が変わったのだろうか?その中でも2018年の夏を特徴づけるは何か?といった議論がそれぞれの分野からデータに基づいて、出され、活発な議論が時間ぎりぎりまで続きました。

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  忘年会を兼ねた懇親会で

 18時からは場所を移して忘年会を兼ねた懇親会で今年の締めくくりとなりました。今年の一般学会の発表では学生ポスター賞などに加えて、3名の中堅研究者による学術賞の受賞があったことが、本ブログを賑わわせていましたが、来年さらに富士山研究が発展してゆくことを期待しています。

(広報委員会)





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