太郎坊のそよ風

認定NPO法人 富士山測候所を活用する会 スタッフブログ

カテゴリ: 学会

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 富士山からの雷の観測について話す学芸大の鈴木智幸さん

日本大気電気学会での研究発表会は鴨川仁先生を中心とした静岡県立大学がホスト役で大会が行われ、富士山関係の講演が活発に行われました。
裏方を引き受けた大会運営メンバーは終盤の講演を引き受けていましたが、最後の講演も運営メンバーの鈴木さんでした。

〇鈴木智幸(学芸大)、鴨川仁(静岡県立大) 
高高度放電発光現象と夏期雷雲の解析(その3)

講演では富士山頂でとらえた、雷の画像が多く紹介されました。
また、同じく鴨川グループの源さんは、富士山環境研究センターにの特任研究員として初めての研究発表で、南極観測時ののデータを中心とした講演でしたが、今年の富士山観測で使える手法についての発表でした。

〇源泰拓(NPO富士山測候所を活用する会)、鴨川仁(静岡県立大)、門倉昭(極地研)、佐藤光輝(北大)、
南極域におけるオーロラ活動の相互作用の研究

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 富士山頂の新粒子形成の講演を行う東京理科大の五十嵐さん

もちろん富士山を利用した講演は最初の日のエアロゾルセッションにも多数ありました。

〇五十嵐博己,森樹大,三浦和彦(東京理大),岩本洋子(広島大),和田龍一(帝科大),加藤俊吾(首都大),大河内博(早稲田大)、
富士山頂における日中と夜間の新粒子生成イベントの長期観測

〇大藪良祐,五十嵐博己,森樹大,三浦和彦(東京理大),大河内博(早稲田大), 皆巳幸也(石川県立大) 、
富士山麓太郎坊に輸送された二次粒子の成長過程に関する研究

〇田中賢人,乾諒介,森樹大,三浦和彦(東京理大),矢吹正教(京都大),桃井裕広(千葉大)、
富士山山頂およひ山麓におけるエアロゾルの散乱係数

〇新沼拓(東京理大),桃井裕広(千葉大),安齊真央,田中賢人,森樹大, 三浦和彦(東京理大),青木一真(富山大),大河内博(早稲田大),鴨川仁(静岡県立大)、
富士山頂と山麓太郎坊で観測した気柱全体のエアロゾルの光学特性

(以上は第一日目、1月10日に東京理科大・三浦和彦教授から頂いた情報です。)

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 大会組織員が東京へ帰る新幹線からの富士山

上の写真は大会を無事終了した大会運営メンバーの皆さんが帰りの新幹線から写した写真です。
インスタにも入れています。

今回の大会では45講演のうち、富士山に関連する論文は6つですが、早稲田大学の大河内研究室の“2014年6月24日の降雹セルと非降雹セルの雷活動について”というテーマの発表もあり、合計7つの講演が本NPO関係者によるものです。
とても嬉しいことですね。

来年もこの中からまた受賞者が出るのではないかと美しい夕映えの富士山を見ながら夢を膨らませています。

(広報委員会)




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  東京理科大学の横山慎太郎さんと日本大気電気学会のプログラム


新年始まって早々
とても嬉しいニュースをお届けします。

2020(令和2)年1月10日(金)、11日(土)
静岡市・葵区、静岡県総合研修所もくせい会館で日本大気電気学会が行われています。

その発表会で東京理科大学の横山さんが表彰されました。以下三浦先生のメールです。

”横山慎太郎(東京理科大学、現佼成学園女子)が今年の日本大気電気学会学生発表表彰を受賞しました。これは昨年1月に岐阜で開催された

日本大気電気学会第97回研究発表会で発表した講演に対するもので、学生48件の発表のうち、3件に与えられるものです.講演タイトルは以下の通りです。


363)横山慎太郎、永野勝裕、三浦和彦(東京理大)、櫻井達也(明星大)、森樹大(東京理 大)
富士山におけるラドン濃度変動と気塊由来の関係、日本大気電気学会第97研究発表会、2019年1月12日(岐阜市) ”
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  喜びの横山さんと三浦先生(2020年1月10日)
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 横山さんと会長の岐阜大学の王先生


おめでとうございます!!

なお、日本大気電気学会での研究発表会ではイオンエアロゾル、大気電気、雷放電、地球電磁場、地震等、 地球・宇宙の電気に関係する諸現象を主題として、研究発表会を開催しています。

(広報委員会)

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     黒田奨学会・田中崇和事務局長(財団法人・黒田奨学会の事務局で)


公益財団法人・黒田奨学会の田中崇和(takakazu)事務局長から、NPOのホームページにメールをいただいたのは、10月26日です。

田中様は、本NPOの野中到・千代子資料館を興味深く見てくださったこと。「昭和11年9月25日の「野中 到」氏の消息が分かる記事がありましたのでご報告。」という内容のご連絡でした。
 
 (公財)黒田奨学会は、現在筑前福岡藩藩主だった黒田家が福岡に残された資産を運用し、筑前エリア出身の大学生・大学院生に奨学金を給付する団体です。

 奨学会の歴史を書き残す為、戦前の奨学生の名前等を調査している中に、野中到氏の弟の野中清氏の名前が黒田家給費生の名前として出て来きたそうです。
残念ながら、野中到氏が給費生だったか否かまではわからないとのことでしたが・・・・

 戦前の黒田奨学会OBより寄贈していただいた昭和11年の福岡のローカル誌「福岡時事10月号」の中に、東京の日本工業倶楽部に於ける筑前会(筑前出身者の関東に於ける集まり)主催「黒田長成(ながしげ)侯爵古稀の祝賀会」の記事があり、付録として出席者約300名全員の名前が載っていたとのこと。
 玄洋社の頭山満や当時の総理大臣 広田弘毅等の出席者の名前がある中、
ノ行」に野中 到君、野中 清君と御兄弟で、黒田の殿様の古稀の祝賀会に出席されているのが確認できたそうです。

 気象学会へ向けて出発準備中でしたが、早速、田中様あてにメールを差し上げ、もしよかったら、福岡に滞在中に、黒田奨学会の事務所へ寄らせていただけないかと問い合わせたところ、快諾を頂き、「芙蓉日記の会」メンバーの山本と土器屋が出かけて行ったのが10月30日の午後でした。

 約束の14時にビルの3階の事務所に伺うと、本NPOの事務所の倍くらいの2部屋の沢山の本や資料が整然と並んだ会議室に通され、沢山のコピーをいただきました。
「ぜひ連れてゆきたいところがある。時間がないからかいつまんで」
と、福岡(黒田)藩における武家の家格区分に始まり分限帳による野中家と梅津家の位階などのご説明に引き続いて、昭和11年の『福岡時事』に載った「黒田侯爵古稀壽の祝賀」の記事に示された「野中到君、野中清君」のコピーなどのご説明がありました。藤の御紋は黒田家の裏紋で表紋は黒い日の丸とか。福岡という都市の成り立ち、黒田藩よりもと歴史を誇る(「倭の那の国王」の金印の時代から)博多商人の町であることあること。田中様は黒田奨学会の事務局長の他に、衛星(MIWAKA Satellite)などの事業もやっておられること、などなど、短時間に詰め込んだお話を伺い、
「警固小学校を見ましょう」と願ってもない有難いお誘いを受けて出かけました。
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  黒田奨学会から頂いた書類の一部と黒田家の紋のついたクリアファイル

奨学会のある大名地区から、10分程度のところに警固小学校が、そこから徒歩3分程度で梅津只園銅像後の石碑(戦時中銅を供出したため)を見て(おそらく、梅津家のあと)野中夫妻の長女・園子さんの通学に思いをはせ、梅津千代子氏が学齢のころ唯一設立されていたと思われる大名小学校の跡地(現在、商用ビルとして利用されている)、約1時間歩いて一回りして小学会の事務所に戻りました。


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警固小学校入口 たくさんの児童生徒やお迎えの父兄でにぎわっていました。
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警固小学校入口付近、懐かしい二宮金次郎の石像

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梅津只園銅像後の石碑はマンション前の駐車場わきにありました

短い時間でしたが、野中到氏と千代子氏を生んだ福岡の土地を歩けたことは一つの大きい収穫であったと感じました。頂いた沢山の資料(まだ、ほとんど未消化ですが)の整理を今後行い、「野中到・千代子資料館」に反映させてゆきたいと思っています。

「芙蓉日記の会」土器屋)

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 NPOの英文名を指さしながら、ポスターを説明する瀬口さん(防衛大学校)

日本気象学会の2019年秋季大会が、10月28日から31日の日程で福岡国際会議場で開催され、本NPO関係では、10月31日の午後に下記の2件のポスター発表がありました。

P440 Xバンドレーダーを用いたJumping Cirrusの発達過程の観測
瀬口貴文、岩崎杉紀、鴨川仁、牛山明来、岡本創
  
P433 野中到・千代子による1895年富士山頂気象観測値の検討 
山本哲、佐藤政博、土器屋由紀子、中山良夫

気象学会プログラム上半分
   日本気象学会2019年度秋季大会プログラム

瀬口貴文さん(防衛大学校)たちの富士山での研究「Xバンドレーダーを用いたJumping Cirrusの発達過程の観測」の一部はすでに論文化されていますが、今回は2019年夏季の情報を加えた新しい発展が報告されています。富士山頂での観測が生かされたこの研究は、今でも旧富士山測候所が気象学で役に立っていることを示しています。

一方、山本哲さんのポスター発表「野中到・千代子による1895年富士山頂気象観測値の検討」は測候所の生みの親・野中到・千代子夫妻に関するものでした。ポスター発表は部屋の中央部分でしたが、コアタイムの11時45分―12時45分は部屋全体が混みあい、熱気にあふれていました。
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 山本哲ほかの ポスター
ポスターの後ろでは、
「山岳観測の結果は日本の気象学の発展にどれだけ寄与したのかね?」
という二宮洸三・元気象庁長官のシビアなご質問に、
「私は気象学者ではなく化学屋ですが、ハワイのマウナロア観測所ももとは小さい測候所だったのがいま世界の温暖化問題のメッカになっています」と応戦してみました。NPO発足の当初はむしろ反対意見をお持ちだった二宮元長官が、来てくださったのが嬉しかったです。「気象学者がバカだから」という過激なご発言もあったりして、隈健一東京大学シニアプログラムアドバイザー(東京管区気象台長時代に富士山測候所を見学されました)や、日本気象学会の理事長をしておられる東北大・岩崎教授も加わって、にぎやかな議論と談笑になりました。

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ポスター会場で談笑する二宮元長官、隈東大シニアプログラムアドバイザーと土器屋

実は、今回の福岡への旅行には「芙蓉日記の会」としてはもう一つの目的がありました。福岡は黒田藩のお城があり、野中到・千代子夫妻ゆかりの地。

8月末にリニューアルしたばかりの『野中到・千代子資料館』と関連する研究発表がこの地で行われる偶然に感謝しながら、到と千代子が子供時代を過ごした土地を訪れることで、「富士山頂の観測」という稀有壮大な発想とそれを実行する気概が生まれた秘密を探れないかと考えていました。
(以下続報「その2」に続きます)
(広報委員会)




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昨日、10月31日に終了した世界気象機関(WMO)が主催するHigh Mountain Summit2019年10月29日~31日、スイス、ジュネーブ)に鴨川仁事務局長が本NPOを代表して参加、ポスター発表を行いました。

興味深いサミットの内容等は、また後日このブログに載せていきます。


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 スイス・ジュネーブで開かれていたHigh Mountain Summit

(広報委員会)

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