太郎坊のそよ風

認定NPO法人 富士山測候所を活用する会 スタッフブログ

カテゴリ: 講演

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去る6月3日(日)NPO法人富士山測候所を活用する会総会後の1時間、東京大学大学院教授・理研香取量子計測研究室の香取秀俊先生をお招きし、特別講演会「時空のゆがみを見る時計」が催されました。講演会には会員のほかに、東京理科大学や東京学芸大学の学生等を含め約50名の聴衆が熱心に聞きいりました。
一般人だったら日常それほどは気にしていない時計の精度、またもっと気にしていないであろう相対性理論、それらはGPS等の測位衛星で、自分たちの時刻と位置を決定するのに共に重要な役割を果たしてくれることから香取先生の講演は始まります。

測位衛星にはセシウム原子時計が内蔵され、相対性理論(高度の違いで時間の進みが変わる)を考慮して、現代では時刻と位置を決定するのが当たり前になっています。位置を知るといえば、標高を知ることも重要なこと。「標高を測ることの面白さ」に始まるお話の枕には、伊能忠敬の地図への言及もありました。

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日常にある高精度時計の誤差はどの程度でしょうか?
 ≒ 10s・・・3x10-5 s(=1年に1秒の狂い)
と我々にとっては十分な精度に思えます。
しかし、測位衛星にも内蔵されているセシウム原子時計の精度は
 ≒ 10-15 s(=3000万年に1秒の狂い)
となると、先ほど話をした時刻、位置決定が人工衛星からでき、相対性理論を考えるようになってくるわけです。これでも十分だと思いきや、香取先生の発明した光格子時計では
 ≒ 10-18 s(= 2×136億年に1秒の狂い)
と宇宙誕生の歴史の倍の時間があっても1秒しか狂わないという信じられない精度になってきます。となってくると、1秒という定義が原子時計で行われているものから、いずれはこの光格子時計がその役目を担うようになるだろうと考えられます。

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光格子時計は、ストロンチウムなどの原子をレーザー冷却による絶対0℃に近い、0.0000001 Kで冷やし、格子状になったポテンシャルにこの原子を閉じ込めこのポテンシャルにトラップされた原子の励起と脱励起の振動で高精度の振動を得ているようです。

時刻精度がここまでよいとなると日常の生活を変えるような応用をもたらすことができます。例えば、高度差を相対性理論から導出できるようになります。

同じテーブルに2台置いた測定器からのビートを共鳴させ、わずか2cmのズレなども計測できるという革新的技術、などなど。難しい概念と言葉が、香取先生のスライドを見ているとなんとなくわかったような気分になるから不思議でした。
「光格子時計でダークマターが分かるかもしれない」
「アインシュタインの相対性理論は大丈夫だろうか?」
「物理定数は本当に定数か?」
といった刺激的な言葉が飛び交い、司会の鴨川先生はじめ多くの聴衆が興奮の渦に巻き込まれました。

今年1月の「週刊朝日」で「次のノーベル賞候補はだれか?特集」に選ばれた香取先生ですが、ここまで
門外漢の人たちでもわからせてしまった圧倒的講演でした。
(広報委員会)


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第20回専修大学自然科学研究所公開講演会のチラシ

11月18日(土)専修大学生田校舎で開催された第20回専修大学自然科学研究所公開講演会『現地観測からわかること-地面から富士山頂まで-』で『雲の上でとらえる環境変化-富士山測候所での観測について』と題して講演しました。

当日は、昼から荒れ模様のあいにくの天候でしたが、今年春に完成した専修大学新 2号館ラーニングスタジオ211教室に 90名余の参加者があり、赤坂郁美・准教授によるヒートアイランドや桜の開花の話に続いて、富士山測候所の現状について話しました。

地域に定着した行事としてれおこなわれる講演会とのことです。熱心な参加者の中には気象に興味を持つ方が多くおられ、富士山レーダーのその後を含めて活発な議論があり、NPOの活動に関する応援もいただきました。

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 受付に置いてくださった富士山測候所を活用する会への募金箱

自然科学研究所のご厚意で受付に「募金箱」を置いて下さったのですが、終わって開けて頂いたところ「12,266円」という高額のご寄附で感動しました。この場を借りてお礼申し上げます。(土器屋)

*ご寄附についてはこちらでも紹介させていただきました。
 Home>支援活動>ご寄付をいただいた皆様

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 エクステンション講座が開かれたさくらWorksの会場

横浜市立大学が、市民の学習意欲に応えるため、さまざまな学習機会を提供しているエクステンション講座。平成28年度講座に(小・中学生の親子向け)「自然は嘘をつかない―海、山、川、自然の深層から、環境を知る。―」がある。

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3月18日(土)その講座の3回目として「富士山測候所は知っている。大気の健康」と題して、土器屋由紀子理事が講師を担当した。

通常の講演と違って相手は小学生。しかも、学齢も1年生から6年制まで幅がある。「飽きる子どもも想定されるので、お話全体の流れや、途中クイズを挟む、何かを考えて記述させる、動画を視聴等、ご一考頂ければと思います。アトラクション的な仕立てをお考えでしたら、準備する資材等もご相談下さい」など、事前準備依頼のメールも微細にわたっている。

スライドの中の漢字という漢字にはすべてルビを振ったり、3択クイズの問題を捻り出したり、直径70㌢ほどの地球の風船を山梨大学の小林先生から取り寄せたり、それを膨らませるための空気入れを手配したり、・・・。考えようによっては、専門家を相手にするよりは、子供目線で伝えることのほうがずーっと難しいことかもしれない。

本日、横浜市立大エクステンション講座「小中学生の親子対象」 自然はうそをつかない~海、山、川、自然の深層から、 環境を知る~第3回「富士山は知っている。大気の健康」 の講義を無事終了しました。

9時半にさくらWorksの会場に行ったら、市大・研究基盤課・ 地域貢献担当の斉藤亜紀子さんが一人で風船と空気入れで格闘して おられました。そのうち、 大賀さんが現れて一緒に膨らませて下さり、 10時にはインターネットもつながって無事開催、 親子連れは8組、小学生は10名程度でした。

ちょっと難しい話かな・・と心配したのですが、 皆さん寝ないで何とか最後まで付き合ってくださって、「 山頂のお風呂やトイレはどうしているのですか?」とか「食べ物は?」など、質問も多くて、 結構わかっていただけたようです。

当日、お土産用に配ったレーダードームのペーパークラフトはことのほか好評で、講義を聞きながら、はさみを出して切り抜いている男子生徒(多分高学年)もいました。ペットボトルのへこみ方について、ちゃんと「空気の圧力ですか?」と答えてくれたり、元気な生徒さんでした。

最後に6年生(?) の女子生徒さんが「(富士山測候所に)遊びに行けますか?」 と聞いてくれたのですが、「見学会の時はよいのですが、 突然では難しい。事前に保護者と一緒に相談してください」 というような返事をしておきました。

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講義が終わった後で、 風船をつぶすのを手伝ってくれた兄妹。 お礼に富士山シールを沢山あげました。子供たちは風船を気に入ったようで結構遊んでくれました。
教育は地道な活動ではあるが、研究活動と並んで主要事業の柱として位置づけているものである。今回の講義をきっかけに、講演スライドを始め、ホームページ、教材、ノベルティグッズなどで、未来を担う子どもたちに科学への興味関心を持ってもらうようなコンテンツづくりも心がけていきたいものである。

※本講座は、横浜市立大学がヨコハマ・エコ・スクール(YES)と協働パートナーとして実施しているものである。昨年は、YESからの依頼で、横浜市の温暖化対策に関わる啓発事業としてのFMヨコハマの番組コーナーで7月8日、15日の2回、富士山測候所の活用の現状や二酸化炭素測定などについて、土器屋理事がインタビュー出演している。

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 2017年2月18日(土),静岡県コンベンションアーツセンター(グランシップ)で土器屋理事が講演を行った.
 この講演会は,2016年10月の「しずおかの文化新書21:日本一の高所・富士山頂は宝の山~観測と信仰から読み解く霊峰の頂~」(前半を土器屋理事が執筆)発行に伴って開催されたものである.
 会場の映像ホールは小ぶりながら設備の整ったホールで,音響・映像など専任のオペレータが付いて,効果的な講演となった.
 富士山に関心の深い静岡の地での講演会だけに,36名の来場者は一般の方から元測候所員まで,幅広い範囲にわたっていた.そのため素人にもわかりやすく,かつ充実した内容を伝える丁寧な講演となった.
 最初に,測候所内外の観測の様子を解説したレクチャー動画を流した後,富士山測候所の概要を示し,大気化学・物理・エアロゾル・気象・大気電気などの観測やその成果を紹介した.また,高所医学や教材開発等の研究の紹介も行った.さらに,測候所の運営や将来展望などについても解説するなど,本会の活動全般にわたっての講演となった.


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 70分ほどの講演終了後,休憩をはさんで,講演会のコーディネーター ・八木洋行様(「しずおかの文化新書」編集長)と土器屋理事をパネリストとして,パネルディスカッションを行った.質疑応答等,活発な討論が行われた.


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千葉県立船橋高校の分野別大学模擬講義「船高カレッジ」が10月29日(木)に開催された。同校のホームページによると、様々な大学・分野の先生方を招いて特別講義を実施し,生徒が希望に応じて70分✕2コマの講義を受講するもので、3年前から始まったという。大学の先生の貴重な講義で知的好奇心が刺激され,進路選択の方向性をこの企画で決める生徒も少なくないらしい。

今回は、東北大学(材料工学)、筑波大学(情報工学)、千葉大学(看護学)、東京大学(固体物理学・海洋物理学)、東京外国語大学(フランス語・国際関係)、東京学芸大学(物理教育)、東京工業大学(建築学・宇宙工学)、東京農工大学(応用生物学)、東京理科大学(薬学)、日本女子大学(食物学)、一橋大学(経済学・商学)、早稲田大学(法学・心理学・応用化学)、名古屋大学(電気工学)、京都大学(文学)、大阪大学(機械工学)の全21講座を開講したとのこと。こんな豪華な講座を選んで受講できるなんて、船高生は恵まれている。

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鴨川仁・東京学芸大学准教授も「富士山から生み出す新しい科学」と題して、富士山で行っている雷の研究を中心に講義。講義終了後の生徒の感想には、
「日本を代表する山である富士山は、美しいだけでなく科学的な面でも重要な役割を果たしていることがわかりました。今日の講義のおかげで富士山の見方が少しだけ変わったような気がします。とても素敵な講義でした」

「富士山は、様々な研究をするのにうってつけの場所だということを知りました。これからの科学の進歩が富士山のおかげであるかもしれないと思うと、日本人としてなんだか誇らしいです」

「こんなにも最新の研究をしているのに国からの予算がないのが残念に思いました。もっと国が援助してこういった研究は発展させていって欲しいです」

「標高も高く自然環境も厳しい場所での研究なんて大変なだけだろうと初めは思いましたが、最高の環境であることがわかりました。一度、富士山頂で研究してみたい」
など、一様に驚きとともに強い関心をもっていただいたようです。この中からいつか富士山で研究する方も出てくるかもしれませんね。

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 講義で使用したスライドの最後「まとめ」

「船高カレッジ」


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