太郎坊のそよ風

認定NPO法人 富士山測候所を活用する会 スタッフブログ

カテゴリ: 講演

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  大学女性協会の奨学生として司会者から紹介を受ける鈴木さん

2011年から2015年の間夏の富士山で活躍した東京学芸大学 (当時)の鈴木裕子さんを覚えている方は多いと思います、彼女は大学院修了後、第58次南極地域観測隊の越冬隊員として、南極観測に参加し2018年3月に帰国後は情報・システム研究機構国立極地研究所の広報室に特任専門員として勤務しています。

メーリングリストでもご連絡しましたが、鈴木さんの帰国後の報告会の一つが11月13日、津田塾大学千駄ヶ谷キャンパス会議室で大学女性協会東京支部講演会として行われました。

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「南極観測の重要性を一般の方々に知らせる」ために極地研の広報室にいる彼女の話は大変分かりやすく楽しいものでした。
 
南極の夏(12月から次の年の2月まで)は100人以上が昭和基地に滞在していますが、3月以降になると夜がだんだん長くなり、鈴木さんの属していた「宙空圏」グループの観測が本番を迎えます。第58次の越冬隊員は33名、それぞれの専門は違いますが女性は6名、過去最多だったそうです。

富士山で雷やスプライトの研究をしていた鈴木さんにとって、「雷の発生が少ない」とされていた南極で、実はそうではないのではないかということが知られるようになり、その調査を含めたプロジェクトへの参加でした。HFレーダー観測や、光学観測によるオーロラの観測が中心だったそうです。

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 講演中オーロラの色について説明する鈴木さん

当日の話題は、南極観測一般にわたり、夏の間だけしか船が接岸できないために越冬隊が必要なこと、南極大陸の地理、南極観測の歴史に始まり、昭和基地の生活、白夜から極夜に至る変化、ドームふじ(3800㍍)への小旅行。お湯をまくと一瞬に氷ができて花火のように広がって輝く話。蜃気楼、ペンギンやアザラシの子育ての話、消火訓練や極夜でLEDの光で育てたイチゴの話など、1時間半の講演が短すぎると感じるほどでした。

長めにとってあった質問時間には、物理学者による「ファインマン教科書の間違い」に関するものもあり、良く勉強していることがわかる応答で、富士山で仕事をしていたころの高校出たての可愛い鈴木さんが、いつの間にかすっかりしっかりした社会人に成長していることがわかりました。講演の中でも触れられていましたが、厳しい自然条件にもめげずに富士山頂を利用した経験がこのような進路に結び付いたことは、旧測候所の利活用を続けているNPOにとっても大変嬉しいことです。

富士山を経験した若い人たちが、新しい分野で益々活躍されることを祈っています。

(広報委員会)

【関連記事】鈴木裕子さんは富士山頂でブラタモリに出演されています・・・







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鴨川先生の講演会での内容が静岡新聞に掲載された記事


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講演会の様子(講師:本NPO事務局長 鴨川先生)

台風第19号の影響で延期となっていた
第121回ふじのくに防災学講座が11月10日(日)に行われ
本NPO事務局長の鴨川先生は
「富士山での安全・防災研究最前線」と題し講演会されました。

 
富士山は貴重な観光資源になっている一方で、遭難者が多く、行政にとっても見過ごせない状況にあると指摘。富士登山客向けの気象データなどの観測網は決して充実しているとはいえず、落雷・噴火などのリスクもある富士登山において、
本NPO法人「富士山測候所を活用する会」など行政機関以外の観測態勢もできつつあると紹介。
「今後も登山安全に貢献しつつ、この分野での県民自身の関心を高めたい」
という熱い想いを語られました。


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富士山測候所で行われているインフラの実用化に向けての研究を説明
 
富士山だけの安全・防災研究だけでなく、日常においての災害についても講演されました。

東日本大震災や大型台風による災害などが起こると、被害の状況把握や親族などの安否を確認するためにスマートフォンなどの通信手段が利用者が急増します。通信回線のパンクが起きたりと色々なインフラ問題が上がってくると指摘。

自然災害というものは、何時どこで起こるかわかりません。
万が一起きたときに、迅速な対応が1つでなく、沢山の方法でカバーできるようなインフラ整備が大切であると講演されていました。

(広報委員会)



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昨日、10月31日に終了した世界気象機関(WMO)が主催するHigh Mountain Summit2019年10月29日~31日、スイス、ジュネーブ)に鴨川仁事務局長が本NPOを代表して参加、ポスター発表を行いました。

興味深いサミットの内容等は、また後日このブログに載せていきます。


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 スイス・ジュネーブで開かれていたHigh Mountain Summit

(広報委員会)

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        挨拶  (公財)中部科学技術センター撮影

3月26日の本ブログ欄に「富士山のテッペンとボクの手のひら」というタイトルでご紹介しましたが、古田豊理事が4月20日に名古屋市科学館で行った講演は、約150人の聴衆があったとのことです。

最初の挨拶に続いて、次のような目次で講演が始まりました。 
  1. 「富士山のテッペン」に 何がある?
  2. 「手のひら 何ができる?
  3. びっくりしたこと
  4. 風を釣る        実験 (ステージ実験)
  5. 落ちる           実験 (手元実験 ステージ実験)
  6. 玉を浮かせる   実験 (ステージ実験)
  7. 運ぶ              実験 (ステージ実験)
  8. 聞こえた音
  9. 動物・植物
  10. 写真から読み取ろう
  11. 食事
  12. すてきな富士山
 以下に古田理事のメールを紹介します。


ステージ実験と手元実験を交えた約80分間の講演は、私立小学校の理科の先生と協力して行われ、小・中学生と保護者などが楽しく学び合いました。「富士山のテッペン」の自然を探る理科実験を4つ紹介し、「手のひら」を使った工夫を考えました。

例えば「風を釣る実験」では、釣り糸の先につけたバルーンで富士山頂の空気の流れを探り、釣竿のしなりで風の強さを探る方法と動画を紹介しました。

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 「風を釣る実験」ヘリウムガス入りバルーンを空中に浮かせる  (公財)中部科学技術センター撮影

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「風を釣る実験」送風機から空気を当てて、風向きを見る  (公財)中部科学技術センター撮影

ヘアドライヤーの送風で「玉を浮かせる実験」では、玉の浮き方が山頂と平地でどう違うかを探る方法を紹介しました。

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 「玉を浮かせる実験」玉は浮上し、どう回転し、どう振動するか  (公財)中部科学技術センター撮影

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 直径約1mの風船に空気を斜めから当てて、空気の流れを想像する  (公財)中部科学技術センター撮影

「落ちる実験」では、軽いカップ状の物体を同じ高さから落とすと、平地の方が富士山頂よりゆっくり落ちました。講演会場ではほぼ等速で落ちることを手元実験で確かめました。

植物のタネが回転しながらゆっくり落ちる落ち方を、折り紙とクリップの簡単工作で真似をして、自然界の植物の営みの一端を探る実験と見方を学びました。

こうした旧富士山測候所での教材づくりの活動が、次世代を担う小・中学生に襷を繋げる自然探究の一助となれば嬉しいです。


今年の夏も富士山頂では、新しい教材作りに意欲を燃やす古田理事やそれに続く教育者の活動が計画されています。13年目を迎えた富士山頂での夏季観測は多様化していますが、教育分野でも大きい花を咲かせることでしょう。

(広報委員会)






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       神奈川県民センターで講演する鴨川理事


 11月27日神奈川県民センター(横浜市)で、地球温暖化防止活動推進員を集めた年次大会があり、理事の鴨川仁東京学芸大学准教授が「富士山から知る地球温暖化研究最前線」の基調講演を行いました。

  9月29日に横浜市立中央図書館で行なった鴨川先生の講演「自然災害研究の最前線~自分の身を守るために知っておくこと」の評判から、引き続き「温暖化防止推進員」の集まりへも依頼があったとのことですが、講演内容は前回とはすっかり変わり、「富士山でのCO2通年観測」「富士山頂からの積乱雲上部跳躍巻雲」「永久凍土と富士山」というNPOのこれまでの温暖化研究成果を総動員しての充実した講演だったようです。講演に使ったパワーポイントはNPOで共有しています。

 「富士山頂に降った雨はすべてスコリアに吸い込まれて山麓に湧水として現れるのに、どうして山頂に池があるのでしょう?」という「このしろ池」にまつわる導入には100名の会場が湧いたとか。

もちろん、NPOの資金難もさりげなく付け加えたとのことでした。その効果あってか、早速2名の方から賛助会員入会の申し込みがあり一同喜んでいるところです。

(広報委員会)

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