太郎坊のそよ風

認定NPO法人 富士山測候所を活用する会 オフィシャルブログ

NHK総合の番組「あさイチ」の放送を見ていたら、
偶然にも
ヘルメット姿の本NPO藤井敏嗣理事の映像が目に飛び込んできました。

NHK総合「あさイチ」(2026年4月10日放送)より
先日(2026年3月22日)行われた本NPOの成果報告会にて
山梨県富士山研究所の亀谷伸子氏の報告を拝聴し、
富士山の噴火について改めて考えさせられました。
ちょうど岩崎洋山頂班長からも
「藤井先生のお話がYahoo!ニュースに掲載されています」
との連絡をいただきました。

4月11日のYahoo!ニュース オリジナル特集では、
「“300年沈黙”の富士山が大噴火したらーー停電、断水、交通機関ストップ。火山灰がもたらす被害」というタイトルで、富士山で大規模噴火が起きた際、都市にどのような影響が出るのか…を解説しています。
その記事の中でも
「極端なことをいうと、例えば来週、突然地震が1日に10回、20回起こり始めたら、数日以内に噴火することも十分にあり得る」
と藤井理事は指摘しています。

先週の日曜日(2026年4月5日21時~)
NHKスペシャル「富士山大噴火 迫る“灰色の悪夢”」前編が放送されました。
そして本日21時から
NHKスペシャル「富士山大噴火 迫る“灰色の悪夢”」後編が放送されます。
噴火による降灰の影響や被害想定など、
科学的データに基づく解説も盛り込まれています。
本NPOの藤井理事も出演し、専門的な視点からコメントしています。

お時間のある方は、是非御覧ください。

(広報委員会)
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2026年3月22日、早稲田大学西早稲田キャンパスとオンライン(Zoom)のハイブリッドで、第19回成果報告会が開催されました。参加者は会場26名、オンライン28名で合計54名でした。



実行委員長は大河内博教授(副理事長、早稲田大学)、副実行委員長は反町篤行教授(東洋大学)、王一澤助教(早稲田大学)で、14件の富士山を拠点とした最前線の研究成果が、大気化学から火山・地震まで幅広く報告されました。

第一部 大気化学・気象分野では、2025年夏は太平洋高気圧が全期間にわたって強く張り出し、「平年並み」の期間がゼロという記録的猛暑だったことが報告されました。富士山頂のCO2年平均濃度は425.49ppmに達し、16年間の観測で上昇が続いています。


富士山頂における二酸化炭素濃度の長期モニタリング~16年目~ 寺尾有希夫(国立環境研究所)

また、大陸由来の汚染指標である一酸化炭素は年々減少傾向にある一方、オゾンは横ばいで削減の難しさを示しています。
マイクロプラスチックについては、富士山頂の雲水から16種類のポリマーが検出され、東南アジア大陸由来の気塊ほど粒子の劣化が進んでいることが判明。大気を通じた地球規模の汚染が富士山頂にまで及んでいます。


世界遺産をめぐるプラスチック大気汚染:富士山とアンコール遺跡群の意外な関係
大気中マイクロプラスチック観測から見えてきたこと  大河内博(早稲田大学)


さらに、山頂に漂う微粒子の「磁気特性」を調べた研究や、微生物が雲の氷晶核に関与している可能性を探る研究など、ユニークな視点の発表もありました。


富士山頂で「雲のタネ」を追う: 氷晶とバイオエアロゾル観測(2025)村田浩太郎(埼玉県環境科学国際センター)

第二部 大気電気・地震・噴火分野では、独自の雷位置標定ネットワークの構築、測候所の接地線により富士山体そのものを測定器として使う雷観測、そして登山者向けの雷アラートシステムの検証結果が報告されました。5 km圏内で最大97%の捕捉率を達成した一方、「もっと早く警告できるか」が引き続きの課題とのことです。


雷の危険をいち早く知る! 「イマフジ。」プロジェクト 小柳津由依(青山シビルエンジニヤリング株式会社)

地震計で落石を検知する、興味深い安全研究も発表されました。


富士山山頂で落石は見張れるのか? : 地震計で探る登山者の安全 池谷拓馬(山梨県富士山科学研究所)

「山頂噴火は2,300年前が最後」という定説を揺るがすかもしれない発見も注目を集めました。山頂と山麓の堆積物の化学組成を照合した結果、平安時代頃にも山頂噴火があった可能性が示されました。


山頂噴火は2,300年前で終わっていなかった? - 山頂と山麓の堆積物の照合から探る噴火史 - 
亀谷伸子(山梨県富士山科学研究所)


宇宙線ミュオンで富士山の内部を透視する研究、地磁気観測によるマグマ上昇の検知を目指す新観測点の始動など、富士山をまるごと捉える挑戦も続いています。


宇宙線を使って富士山の内部構造を探る 居島薫(山梨大学)

CO2の増加、大気中のマイクロプラスチック、書き換えられるかもしれない噴火史...富士山頂は、地球環境と自然の変化を読み解く「最前線の窓」です。
本NPOは今年も夏期観測を続けます。
富士山が語る地球のメッセージに、ぜひ引き続きご注目ください。



第19回成果報告会の発表内容をまとめた予稿集はこちらからダウンロードできます。

なお、2025夏期観測は下記の後援で開催されました。
静岡県
山梨県
一般財団法人 WNI気象文化創造センター
一般財団法人 新技術振興渡辺記念会
公益財団法人ふじのくに未来財団



(広報委員会)
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前回に続く)




2006年3月の最初の週末、4日(土曜日)、5日(日曜日)に神田の学士会館で本NPO最初の国際シンポジウムが行われました。

第一日目の3月4日(土曜日)は主に研究者対応の講演会、2日目の日曜日は対象を広げて分かりやすい講演会という予定で、英語の講演には同時通訳をつけて始まりました。残っているプログラムから概略をご紹介すると:

会議Ⅰ「富士山測候所を活用するためのワークショップ」(平成18年3月4日:7:30-16:00)
①経過報告と富士山測候所活用プロポーザル:土器屋由紀子(江戸川大)
②プレゼンテーション:浅野勝己(筑波大、高所医学)、長崎成良(黒部市民病院、高所医学)、増沢武弘(静岡大、植物生態学)、山本智(東京大、宇宙物理学)、岩坂泰信(金沢大、大気化学)、兼保直樹(AIST、大気化学)三浦和彦(東京理科大、大気化学)
③海外研究者の紹介:中国・長白山(金潤信、大気化学)、ハワイマウナロア(Russell C. Schnell、大気化学)、スイス・モンテローザ山(Peter Bartsch、高所医学)
④フリーディスカッション
⑤まとめ「国際極地高所科学研究ネットワーク構築」へのアピール宣言草案の検討(渡辺豊博)

会議Ⅱ「富士山測候所国際シンポジウム」(平成18年3月5日:10:00-16:00)
①あいさつ:NPO法人富士山測候所を活用する会・会長 中村徹
②活用へのアピール:理事長 浅野勝己
③プレゼンテーション(1)金潤信、(2)Russell C.Schnell、(3)Peter Bartch
④パネルディスカッション:パネリスト(岩坂、増沢、増山、山本、Schnell,、Bartsch)、コーディネーター、渡辺豊博
⑤アピール宣言

英文の作成について、マウナロアのRuss Schnell 博士が、最後の日に飛行機のギリギリまで文案をねってくださったことを思い出します。このとき初めて知り合ったのですが、それ以来、本NPOについて、親身に考える国際応援団の一人になってくださっています。

NPOとして初めての国際集会で、なれない仕事をみんなで分担したのですが無事成功裏に終了、ホッとしました。大成建設・歴史環境基金を中心に、三菱電機株式会社、富士急行株式会社のご支援を頂いた会議でしたが、これを元に次のステップへ踏み出せたと思います。



余談としては、若い頃から世界中貧乏旅行をされたというSchnellさんが、割引航空券で来てくださったり、それぞれの研究者も使える経費を使って自前で参加したのですが、Bartsch 先生はご夫人同伴で日本観光を兼ねてこられ、高所医学の先生方が色々手配されたようです。
「境界領域・他分野研究グループ」のスタートにあたって、同じ研究者でも色々所属団体で「文化」がちがうことを発見した集まりでもありました。

なお政治の世界では、2006年3月23日の新聞には「政府資産”112兆円圧縮”」という記事が出ています。自治体向け、郵政公社向けの他に法人などへの、「貸付」が示されており、2006年1月18日付で財政審議会から谷垣禎一財務大臣あてに提出された、「今後の国有財産の制度および管理処分のあり方についてー効率性重視に向けた改革ー」を受けたものと思われ、富士山測候所の民間への貸出に関しても扉が開かれたと考えられます。

(広報委員会)
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