太郎坊のそよ風

認定NPO法人 富士山測候所を活用する会 オフィシャルブログ

「お早う御座います今朝は雲海で高曇り。絹雲が少し出ています。相変わらず日本語率は低くて、英語やスペイン語、南アジアの言葉が飛び交っています。お昼前に閉所下山します。」
9月6日早朝、午前中に閉所の作業を迎えた忙しい山頂の山頂岩崎班長から、今回の夏期観測最後の夜明けの写真が送られてきました。








 2024年9月6日(撮影:岩崎洋)

昨年8月23日のブログに書きましたが、岩崎班長は本NPOの活動が始まって以来の山頂の植物の観察を行っています。山頂はまだ高等植物がほとんど認められない苔と蘚苔類の世界ですが、近年少しずつイネ科と思われる植物が生え始めています。日本で一番高いところに生育する植物に、「暫定1位」「暫定2位」と名前をつけて同じ場所を観察していますが、本年の成果を昨年と比較して以下に示します。



今年はあまり元気がないようです。



今年も変わらずといった感じです。



今年は一寸弱っている感じかな。







「暫定1位はあまり元気がないです。暫定2位は変わらずといった感じ、3位は一寸弱っている感じかな。2023の4位は見当たりませんでした。新たに今年は4位と5位が出現、登山道に近い所なので、登山者が種を運んだのだと思います、2023暫定5位は元気ですが6位になりました。」(岩崎班長より。)


 閉所(2024年9月6日11:32 撮影:岩崎洋)

富士山頂の現場から(その16)でご報告しましたが、9月6日11:20商用電源を切断、11:32に無事閉所作業が完了しました。

夏期観測2024は7月1日から9月6日まで、68日間、30(山頂利用のみ、全体では35)プロジェクト、延べ401人の参加を得て、成功裏に終了いたしました。
これから、観測結果データの整理やサンプルの化学分析などが始まりますが、今回の成果は、「研究速報」や成果報告会、学会発表などでご報告する予定です。引き続きご注目をお願いいたします。

(広報委員会)

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富士山測候所を活用する会では、ウェブサイトにて寄付を募っています。主旨や活動にご賛同いただけましたら、ぜひご支援をお願いします。

また、会員を募集しています。
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 2024年8月30日夕方(撮影:鳴海玄希)

8月30日(金)
終日霧雨から小雨、時々止む。昨夜の降水で新たに入れた馬の背の土は多量に流され、佐藤岩付近は岩が露出。馬の背下部の雨溝は深さ50-100cm、幅20-50cm。

この日は従来、「富士山測候所の日」とされており、例年ブログをアップして来ましたが、今年は関係者が多忙でパスしてしまいました。しかし、9月26日から東京理科大・近代科学資料館で開催される特別企画「富士山観測~日本気象学の礎を築いた中村精男と和田雄治~」に芙蓉日記の会は全面的に協力していますので、そちらも見て頂くようお願いいたします。

8月31日(土)
午前中晴れでしたが風が強く(15-20m/s)登山者はほとんどいませんでした。午後は降水を伴い、夕方は暴風雨でした。

9月1日(日)
1日中小雨と強風で外へは出られませんでした。(山頂班作業日報より)
台風10号は8月31日に四国を東に通過し、関東・東海に大雨をもたらし、9月1日東海地方沖合で停滞した後、1日正午に熱帯低気圧に変わりました。(朝日新聞)

9月2日(月)
13名が撤収作業のために上山。岩崎山頂班長も上山。強風と小雨の一日でしたが、最後の撤収作業も無事行われています。

9月3日(火)
青山シビルエンジニアリング株式会社1名ほか3名が上山。午前中少し青空が見えたが午後から雨。馬の背の岩が露出しています。


 2024年9月4日夜明け前(撮影:岩崎洋)


 2024年9月4日ご来光(撮影:岩崎洋)


 2024年9月4日(撮影:岩崎洋)

9月4日(水)
久しぶりの晴れです。数百人の登山者の交通整理をしながらの登山道修復作業はスリリングな場面もあったようです。青山シビルエンジニアリング株式会社1名ほか7名下山。全ての夏期研究活動の撤収作業が無事終了しました。
後は、山頂班による閉所作業のみですが、台風10号の影響で全てが遅れた上に、好天で登山者が多く、大変です。

本日、9月6日(木)
岩崎山頂班長より「お蔭様で11:20商用断、11:32無事に閉所致しました。詳しいことは御殿場に降りてから報告させて頂きます。」とメールが入りました。これで無事夏期観測2024は終了しました。
(詳しくはニュースリリースや続報でお知らせします。)

(広報委員会)

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 週プレNEWSより 
最近の異常気象による豪雨や線状降水帯、突風の予報などで雷の被害が気になりますが、
9月2日発売の「週刊プレイボーイ9月16日号No.38」に鴨川仁副理事長のインタビュー記事が掲載されています。

ゲリラ豪雨から身を守れ!カミナリの基礎知識
は大変わかりやすい解説になっています。




 Amazon.jpより

たとえば…

Q.ゲリラ豪雨と普通の大雨の雷は同じなんですか?
Q.ちなみに雷って、どれくらいのエネルギーがあるんですか?
Q.晴れていても落雷の危険はある!
Q.よく車の中は安全だと聞きますが、それは本当でしょうか。
Q.稲光が見えてから、ゴロゴロという音がするまでの時間が長いと、まだ雷は遠くにいるから安全だと聞きますが本当ですか。

などなど

知っているようで知らなかった目からウロコの情報がたくさん載っています。

今なら
週プレNEWS 社会ゲリラ豪雨から身を守れ! みんな知らない「カミナリの基礎知識」
でもご覧いただけます。

更に知りたい方は 『雷の疑問56』(鴨川仁、吉田智、森本健志共著、成山堂書店、2021)もお勧めです。
ご購入はこちらから

(広報委員会)

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