太郎坊のそよ風

認定NPO法人 富士山測候所を活用する会 オフィシャルブログ

7月18日(日)、富士山学校科学講座・無料見学会2010が開講しました。
本来ならば前日17日(土)が第1回の予定でしたが、天候不順のため中止、今回が初めての講座になりました。

講師にはちょうど観測研究のため山頂に来ていた先生が担当し、2号庁舎1階の教室も周囲にポスターを貼ったり、プロジェクタを使ったりで、一応、"雲の上の教室"風に。

受講者は11名。お疲れのご様子の方もおられましたが、最後まで聴講していただきました。
各講座とも受講者からの熱心な質問がだされ講座の内容を充実したものにしてくれました。

最後に、講座受講修了証を一人ひとりに授与したときは大変に盛り上がりました。
また、参加された方から募金していただきました。この場をお借りしてお礼申し上げます。

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小林拓先生(山梨大)の「空飛ぶ黄砂」の講座

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三浦和彦先生(東京理科大)の「微粒子が気候を変える」の講座

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浅野勝己先生(筑波大名誉教授)の「やさしい高山病の話」の講座

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講座が終わって全員で記念撮影。

山頂の天候は7月16日(金)から安定し、屋外作業もはかどりました。

7月17日(土)‐18日(日)
悪天候で作業をいったん断念して下山した松田G(雪氷研)が、17日、観測機器の取り付けのために再トライ。2日がかりで、測風塔最上部への気象測器と新型雨量計の取り付けを完了しました。

気象測器(ウェザートランスミッターWXT520)は、NPOが永淵先生(滋賀県立大)に依頼して準備していただいたもの。本日18日(日)からデータのロガーへの取り込みが始まりました。このデータは気象観測の基本となるデータで、大気化学の各グループが共有します。

一方の新型雨量計は、松田G(MTS雪氷研)が開発した三次元雨量計を世界でも屈指の強風吹走地である富士山頂でも有効であることを実証するために取り付けたもの。

あとは天候が悪化するのを待つだけです?!

[関連プロジェクト]
19 3次元雨量計の強風環境下における性能比較試験/松田益義((MTS雪氷研)

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測風塔での取り付け作業。左がウェザートランスミッターWXT520。

7月15日(木)
今年4度目の御殿場行き。いつのも鉄道に代えて、初めて高速バスを利用してみた。
JR東京駅八重洲口からJR御殿場駅まで2時間。時間は鉄道とあまり変わず、運賃も安い。
麹町からアクセスが便利で、途中は乗り換えが要らないのは魅力。

7月16日(金)
太郎坊で、早朝は、永淵G(滋賀県立大)5名と大河内G(早稲田大)3名の上山立会い。
午後、途中のクロネコヤマト板妻営業所でフランスから空輸したイオンカウンター(90kg)をひきとり、太郎坊へ。三浦G(東京理科大)と松木G(金沢大)の荷積みに立ち会う。

山頂からは晴・無風との連絡が入る。富士山も待望の梅雨が明ける。

[関連プロジェクト]
04 富士山体を利用した自由対流圏高度におけるエアロゾルー雲ー降水相互作用の観測/大河内博(早稲田大)
05 富士山頂におけるエアロゾル粒子と雲凝結核の測定
/三浦和彦(東京理科大)
06 富士山山頂における新粒子生成の観測
/ 松木篤(金沢大)
07 富士山を観測タワーとした大気中水銀の長距離輸送に係わる計測・動態・制御に関する

研究
/永淵修(滋賀県立大)

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7月15日(木)18:15 姿を見せ始めた富士山。高速バス足柄インター付近にて

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7月16日(金)AM5:30 太郎坊へ向かう途中、御殿場市内から望む富士山。

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御殿場口新五合目。この日は山頂も晴・無風。

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