太郎坊のそよ風

認定NPO法人 富士山測候所を活用する会 オフィシャルブログ




 2024年8月30日夕方(撮影:鳴海玄希)

8月30日(金)
終日霧雨から小雨、時々止む。昨夜の降水で新たに入れた馬の背の土は多量に流され、佐藤岩付近は岩が露出。馬の背下部の雨溝は深さ50-100cm、幅20-50cm。

この日は従来、「富士山測候所の日」とされており、例年ブログをアップして来ましたが、今年は関係者が多忙でパスしてしまいました。しかし、9月26日から東京理科大・近代科学資料館で開催される特別企画「富士山観測~日本気象学の礎を築いた中村精男と和田雄治~」に芙蓉日記の会は全面的に協力していますので、そちらも見て頂くようお願いいたします。

8月31日(土)
午前中晴れでしたが風が強く(15-20m/s)登山者はほとんどいませんでした。午後は降水を伴い、夕方は暴風雨でした。

9月1日(日)
1日中小雨と強風で外へは出られませんでした。(山頂班作業日報より)
台風10号は8月31日に四国を東に通過し、関東・東海に大雨をもたらし、9月1日東海地方沖合で停滞した後、1日正午に熱帯低気圧に変わりました。(朝日新聞)

9月2日(月)
13名が撤収作業のために上山。岩崎山頂班長も上山。強風と小雨の一日でしたが、最後の撤収作業も無事行われています。

9月3日(火)
青山シビルエンジニアリング株式会社1名ほか3名が上山。午前中少し青空が見えたが午後から雨。馬の背の岩が露出しています。


 2024年9月4日夜明け前(撮影:岩崎洋)


 2024年9月4日ご来光(撮影:岩崎洋)


 2024年9月4日(撮影:岩崎洋)

9月4日(水)
久しぶりの晴れです。数百人の登山者の交通整理をしながらの登山道修復作業はスリリングな場面もあったようです。青山シビルエンジニアリング株式会社1名ほか7名下山。全ての夏期研究活動の撤収作業が無事終了しました。
後は、山頂班による閉所作業のみですが、台風10号の影響で全てが遅れた上に、好天で登山者が多く、大変です。

本日、9月6日(木)
岩崎山頂班長より「お蔭様で11:20商用断、11:32無事に閉所致しました。詳しいことは御殿場に降りてから報告させて頂きます。」とメールが入りました。これで無事夏期観測2024は終了しました。
(詳しくはニュースリリースや続報でお知らせします。)

2024夏期観測は、「大成建設自然・歴史環境基金」「WNI気象文化創造センター」「Yahoo!基金」他の助成金を受けて開催されています。

(広報委員会)

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富士山測候所を活用する会では、ウェブサイトにて寄付を募っています。主旨や活動にご賛同いただけましたら、ぜひご支援をお願いします。

また、会員を募集しています。
会員特典として、会報誌『芙蓉の新風』(年1回発行)の送付、富士山頂郵便局スタンプ付きの暑中見舞いをお送りするなどの他、ウェブサイトの会員限定ページでは、山頂からのライブカメラ画像のアーカイブをはじめとするコンテンツをご覧いただくことができます。

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 週プレNEWSより 
最近の異常気象による豪雨や線状降水帯、突風の予報などで雷の被害が気になりますが、
9月2日発売の「週刊プレイボーイ9月16日号No.38」に鴨川仁副理事長のインタビュー記事が掲載されています。

ゲリラ豪雨から身を守れ!カミナリの基礎知識
は大変わかりやすい解説になっています。




 Amazon.jpより

たとえば…

Q.ゲリラ豪雨と普通の大雨の雷は同じなんですか?
Q.ちなみに雷って、どれくらいのエネルギーがあるんですか?
Q.晴れていても落雷の危険はある!
Q.よく車の中は安全だと聞きますが、それは本当でしょうか。
Q.稲光が見えてから、ゴロゴロという音がするまでの時間が長いと、まだ雷は遠くにいるから安全だと聞きますが本当ですか。

などなど

知っているようで知らなかった目からウロコの情報がたくさん載っています。

今なら
週プレNEWS 社会ゲリラ豪雨から身を守れ! みんな知らない「カミナリの基礎知識」
でもご覧いただけます。

更に知りたい方は 『雷の疑問56』(鴨川仁、吉田智、森本健志共著、成山堂書店、2021)もお勧めです。
ご購入はこちらから

(広報委員会)

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2024年8月20~22日に工学院大学八王子キャンパスで開催された第41回エアロゾル科学・技術研究討論会にて、三浦和彦理事長と村田浩太郎理事による研究発表が行われました。

三浦理事長の発表は「富士山麓太郎坊で測定したエアロゾルの濃度変化(2)」というタイトルで、2017年~2023年の太郎坊での観測で得られたエアロゾル粒子(液滴あるいは固体微粒子)の粒径分布や気体成分がエアロゾル粒子に変化する「新粒子生成」現象について、大気化学グループによって観測されている様々なデータを統合して考察されたものです。


三浦理事長の発表スライドの表紙。当NPO理事をはじめ、会員も共同研究者として名を連ねています。


村田理事の発表は「2023年夏季の富士山頂大気中における氷晶核数濃度および細菌群集組成」で、2023年の山頂夏期観測で得られた、山頂大気中の氷晶核と細菌群集の変動とその要因と生物氷晶核の出現と共に検出された細菌について解析したものです。


村田理事が発表したポスター。ポスターセッション中は写真を撮る余裕がないほど質問をいただきました。
(撮影:村田浩太郎)


学会には畠山史郎理事や兼保直樹理事(次期日本エアロゾル学会長)、小林拓理事の参加もありました。


畠山理事(手前)と兼保理事(畠山理事の3列後の中央)(撮影:三浦和彦)

また、会期の前日である19日には、学会プレイベントとして日本エアロゾル学会若手会による第19回若手討論会「個別粒子分析を語ろう」が開催され、本ブログでも過去に紹介された、上田紗也子会員による招待講演「大気エアロゾル粒子の観察から個性の価値を考える」も行われました。上田会員がこれまで行ってきた個別粒子分析に関する研究の歩みや、電子顕微鏡での粒子の観察、船の上での観測の様子など貴重な写真が豊富で、経験談を踏まえた楽しいお話でした。馬の背手前で富士山測候所をバックに撮った写真もありました。

きれいな顕微鏡写真を見せて解説をする上田会員(撮影:村田浩太郎)

晩夏からは多くの学会が開催されるシーズンです。大気化学や雷関係では、
9月11日〜13日は第65回大気環境学会年会(慶應義塾大学日吉キャンパス)、
1月10、11日は日本大気電気学会第103回研究発表会(静岡県立大学グローバル地域センター)が開催されます。

今年も夏に取ったデータを解析しつつ、これまでの結果を学会で議論する、実りある秋を迎えつつあります。
(広報委員会・村田浩太郎)
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