
会場となった御殿場高原リゾート 時之栖(ときのすみか)
"The conference was very well organized and everything was going smoothly"
最終日を迎えた。2F『さくらの間』の前の受付デスクには、最後の事務に即応できるよう1F臨時事務局に置いてあったプリンターを運び出した。領収書の発行や帰りの電車の乗り継ぎダイヤの作成・プリントなどその場で対応できるようにするためである。
朝の発表が始まる前、前日のブログでも紹介したMartine C. Coen(スイス)が「さくらの間」のロビーで加藤先生に何やら相談していた。「会議が終わった後にちょうどいいバスがないので早く帰るという人がいる。何とかならないか」ということのようだ。
調べてみると、会議が終るのは12:30であるが、三島駅行きのシャトルバスは確かに14:00までない。その前のバスは12:00発なので会議はまだ終わっていない。ホテルの営業部長に相談したところ、12:45に三島駅行きの臨時便を出してくれることになった。

12:00と14:00の間に臨時便を出してもらうことになる
前日のバンケットを最後に帰った研究者もいて、最終日はところどころ空席も目立つようになった会場では、午前中の最後のセッションをもってすべての発表を終了した。
引き続き、閉会セレモニーが行われた。今回のシンポジウムでは優秀な研究をした学生へ賞が授与されることになり、実行委員会から依頼された12名の審査員による投票の結果、中村恵/早稲田大学、桃井裕広/東京理科大学、Ghislain Motos(スイス)の3名が表彰された。

畠山実行委員長(中央)を挟んで優秀研究賞を受賞した桃井裕広/東京理科大学(左)と中村恵/早稲田大学(右)
次いで畠山実行委員長から本シンポジウムにおける発表を対象として論文の投稿が促され、Aerosol and Air Quality Research誌に特集号が組まれることになったことが報告された。
次回のシンポジウムは3年後2020年にヨーロッパで開催されることになっており、開催国は今後決定がなされる予定であるが、ポーランドの研究者から飛び入りで立候補の意思表明と開催予定地を紹介するプレゼンテーションが行われた。
最後に、第1回シンポジウム開催者でもあるJohannes Stahelin教授(スイス)がClosing Remarksで "The conference was very well organized and everything was going smoothly." と会議の成功を褒めたたえたうえで会議の計画と運営にあたった実行委員会に対して感謝とねぎらいの言葉があった。
5日間の会議はこれをもって、すべての予定を終了し閉会した。

次回2020年のポーランドでの開催をアピールする

Closing Remarksを述べるJohannes Stahelin教授

次回の開催を受け持つことになる?ポーランドの研究者
臨時シャトルバスのニュースは会場で加藤先生がアナウンス。その前にポツリポツリと会場を抜け出て帰る人もいたが、12:45発の臨時便はほぼ満席のACPM関係者26人を乗せてホテルを出発した。残った実行委員や学生スタッフは8Fのレストランで昼食をとり、それぞれ14:00発のシャトルバスや車で帰路についた。

12:45発の臨時シャトルバスはほぼ満席で時之栖を後にする
まだ残っていた人たち
事務局の二人は、東京事務局に送る荷物の手続きなどをして15:00のバスまで時間をつぶすことになった。もうホテルには関係者は誰もいなくなったと思っていたが、玄関前でクロアチアの Sonja Videcと Dr. Cleo Kosanovic、それに彼女の夫で同伴者として参加している Danko Kosanovic のいつも一緒の三人組と出遭った。
左からDanko Kosanovic, Cleo Kosanovic, Sonja
Videc (Banquetで)
聞くとホテルにはもう一泊してこれからアウトレットへ買い物に行くところだという。Danko Kosanovic が「とてもいい会議だった。自分は大気化学の専門家ではないが化学者(Chemist)なので、発表内容は十分理解することができた。参加して良かったよ」と言ってくれたのはうれしかった。
Sonja Videc と言えば、参加費の支払い方法やホテルの料金のことなどで土器屋先生に何回もメールをしてきていたので、その名前は御殿場に来る前からよく覚えていた。彼女が最も理解に苦しんだのはシングルとツインの料金の違いだった。
Sonja Videc と言えば、参加費の支払い方法やホテルの料金のことなどで土器屋先生に何回もメールをしてきていたので、その名前は御殿場に来る前からよく覚えていた。彼女が最も理解に苦しんだのはシングルとツインの料金の違いだった。
Dear Organizers,
I am in the process of registering Dr. Cleo Kosanovic who is going to attend the conference and will have accompanying person (her husband). During the registration process I have noticed that the accommodation for one person in a twin room is JPY 1,800 more expensive (JPY 9,800 per person) than if they registered separately (JPY 8,000). Can you explain me please
- Why it is not possible to book/check a double room with 2 persons staying in the room and with the price for double room (JPY 12,700)
- What is the reason for charging the room JPY 9,800 per person per day (total JPY 98,000 for two persons for 5 days) when single room costs JPY 8,000 (total 40,000 per person).
- If the cost of a double room for single use is JPY 12,700 per night what is the cost of the double room for 2 persons? Why this option is not listed, especially since you offer possibility of accompanying person?
実行委員の皆さま
会議に参加する Cleo Kosanovic と彼女の同伴者(夫)の登録をしようとしていたところ、ツインルーム1人料金(9,800円)がシングルルームで別々に泊まる料金(8,000円)より1,800円高いことに気がつきました。以下について説明していただけませんか。
- ツイン部屋に2人で12,700円で予約できないのはなぜか。
- シングル部屋が8,000円なのに一人一日9,800円をとるのはなぜか。
- ツイン部屋に一人で泊った場合12,700円なのなら、二人で宿泊した場合の料金はどうなるのか。
日本では「1泊2食」の旅館の商習慣がベースになっている関係で、ホテルでも部屋単位でなく人単位の料金としている。日本と外国のこの考え方の違いから説明しなければならず、土器屋先生が粘り強く対応して了解をいただいた。
文化習慣の違いを説明するのは大変なことと改めて思い知らされた。Dear YukikoThank you for clear explanation. I was a bit surprised with the room charge per person but I understand now.明快に説明していただきありがとうございます。一人当りの室料にはちょっと驚きましたがわかりました。
最終日のこの日、最後の講演に立ったのが Sonja Videc だった。土器屋先生は「彼女の講演だけはどうしても聴かなければ」と会場に入ったが、とてもわかりやすい良い発表だったそうだ。論理的に説明を求める彼女らしい理路整然とした話の組み立てだったに違いない。

最後に発表する Sonja Vidic (クロアチア)
Sonjaたちと別れた後、ロビーに戻ると今度はフロントで Ross Petersen に出くわした。彼も「もう一泊してこれから温泉につかってのんびりしていくんだ」と。「また今度日本に来たら会おう」と言って別れたが、翌週、東京で再会することになろうとは思いもよらなかった・・・。
Sonjaたちと別れた後、ロビーに戻ると今度はフロントで Ross Petersen に出くわした。彼も「もう一泊してこれから温泉につかってのんびりしていくんだ」と。「また今度日本に来たら会おう」と言って別れたが、翌週、東京で再会することになろうとは思いもよらなかった・・・。
>国際シンポジウムの舞台裏から-9 につづく
コメント