鴨川先生の講演
鴨川先生の講演テーマは、「自然災害研究の最前線 ~自分の身を守るために知っておくこと」。
何も起こらなければ、ついつい防災意識が薄れてしまうということはありませんか?また、現代科学のレベルならば、自然災害の予測技術で、何かあってもなんとかなると思うことはないでしょうか?配付資料にあるように、富士山測候所で得られた雷研究の内容も含めて、分かり易い講演で40名以上の聴衆が聞き入りました。
しかし、高度化した現代科学でも自然災害に対してまだまだ無力であり、日々研究者は戦っています。その最前線を知り、災害予測情報をどう活用すればいいのか、どう防災意識を保てばよいのかを考えます。
講演の前半では、こういった講演では珍しい、短時間で高校物理の電磁気学を科学史を交えながら短時間で学ぶというお話。この電磁気学をおさらいすることによって、以後の自然災害科学防災の新機軸観測で如何に電磁気が役にたつかという講演の深い理解につながってきます。そして、我らが、富士山で得られた雷研究の成果を講演し、下界では成し遂げない研究がいかに災害予測に役にたつかという話につながっていきました。
後半は、地震と津波の予測の現状について、電磁気観測の有益性などのお話になり、最後に質疑応答という運びになりました。
本講演の特徴は、横浜市立中央図書館で開催されているということ。つまり、講演に関係する書籍、それも講師が指定したものやその関係書籍がすべて用意され、聴衆は借りることもできるのです。NPOについていえば、畠山理事長、三浦事務局長らが中心となって執筆したPM2.5の一般向け書籍 、富士山の科学研究史やNPOの活動をくまなく熟知している土器屋理事の最新新書 など、多数の書籍が用意されています。
図書館で準備された関係図書
また、富士山の講義で出てきた、新田次郎著・芙蓉の人や、富士山レーダーの設置ドキュメンタリーを映像化・書籍化したプロジェクトXなどは、講師が事前に指定しなかったものの、講演中で話題となったら、直ちに図書館スタッフが書籍を持ってきてくださるという他の講演会では見られない連携プレイがありました。
司会を担当された図書館の神谷さんからは
本日のご講演、誠にありがとうございました。というメールをいただきました。
電気の発見史から丁寧にご説明いただき、大変わかりやすく、また、津波予測等、研究の最新情報を知ることができ、大変興味深く聞かせていただきました。
また、各所で図書館資料もご紹介いただけたことで、展示しました図書への利用につながったのではないかとうれしく感じております。
講演終了後は、鴨川先生が、
有益で懐かしい講演会で、NPO法人富士山測候所を活用する会のPRもぬかりなくやって頂けたようです。
(広報委員会)
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