会報『芙蓉の新風』Vol.13は1月1日に発行して既に会員ほか関係の皆様にお送りしておりますが、Web版でもご覧なれますのでお知らせします。
ボリュームは10周年、国際集会と特集記事が続いた過去2年分から、今回は通常の8ページに戻りましたが、13年目を迎えた本NPO法人のさらなる発展へ向けての力強い提案を含めた、会長の巻頭言に続けて、つぎのような目次構成です。
巻頭言 …………………………………………………………………………………… 1
寄稿-1 富士山頂でアジアの炭素環境の変化の予兆を捉える …………… 2
寄稿-2 シュネルさん12年目の講演会…………………………………………… 3
活動ドキュメント2018 …………………………………………………………… 4 - 5
助成事業報告 ………………………………………………………………………… 6 - 7
コラム 新たな組織……………………………………………………………………… 7
コラム 富士山測候所の歴史を調べる会(仮称)へのお誘い……………… 8
寄稿1では、国立環境研究所の博士研究員・野村渉平さんが、世界レベルのデータを富士山という過酷な環境で、とり続けている裏にある苦労話を紹介しています。
CO2観測システムとそれを維持する関係者(左から、紀本電工業(株)木下勝元さん、北口尊哉さん、前田喜一郎さんと野村さん)
寄稿2には、NPO設立当時からお世話になったハワイ・マウナロアの元所長Russ Schnell さんの12年ぶりの講演会と、NPOへの素晴らしいプレゼントのご紹介を載せています。
ビニールの地球儀を示しながら地球の大気の大切さについて講演するシュネル博士
おなじみの活動ドキュメント2018では、7月、8月の夏期観測活動を中心に、学会賞受賞ラッシュだった昨年受賞された鴨川・大河内・戸田先生の各学会での受賞なども紹介しています。
・2018年1月7日 鴨川仁(東京学芸大学教育学部准教授) 平成29年度日本大気電気学会学術研究賞 研究題目「岩石・大気・電離圏結合の地球電磁気学的研究」
・2018年9月13日 大河内博(早稲田大学大学院 創造理工学部・教授) 第59回大気環境学会、学術賞(斎藤潔賞) 「水・物質循環から見た大気環境研究:”地球の健康管理”を志して」
・2018年9月13日 戸田敬(熊本大学大学院先端科学研究部基礎科学部門・教授) 日本分析化学会第67年会、日本分析化学会学会賞、研究課題「大気物質の動態を明らかにする分析化学」
2018年度の活動をサポートして下さった、一般財団法人新技術振興渡部記念会、日本郵政株式会社・年賀寄附金、一般財団法人WNI気象文化創造センター「気象文化大賞」の内容はp6-7に示しています。
特にp7で示した「新たな組織」は、NPOの内部に文部科学省の科学研究費を申請できる組織の構築を目指しております。
新たな組織「富士山環境研究センター」の設立について
当会も設立13年目を越え、当初の目的であった「富士山測候所を有効活用し存続させる」ことを、当会の会員、利用者の方々、そして企業・団体のCSRの一環としての助成のおかげで、綱渡りながらも今日まで継続できたことをまず皆様に御礼申し上げます。
今回は、次の10年間を見据えた更なる発展と経営基盤の安定を目指して、現状の「富士山測候所を活用した総合運用事業」に、この10年間で培った人脈やノウハウを活用した新たな「富士山環境研究センター運用事業」を加えて2大収益事業の柱とし、組織の改編を行ないました。その主要な目的は自ら調査研究活動を行い、文部科学省の科研費の獲得や、企業・団体から調査研究の受託を積極的に行うことにあります。当会の定款に定められている「目的」「活動の種類」「事業」等を、それに沿った形へと改正を図り、9月12日付けで、東京都管理法人課に定款認証申請を行ってきました。
その結果11月29日、正式に認証書を受けたことをご報告します。当研究センターの運用規定も策定され、2019年1月1日より「富士山環境研究センター」として、畠山理事長がセンター長兼任で稼動を開始することになります。新たな定款に合わせて現行組織を改編しました。
印刷版に併せて、ご利用いただき、また、ご意見なども頂けると有難いです。
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