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   授業の様子


鴨川グループの一員として富士山頂の大気電気観測に参加されている宮下敦成蹊大学教授は、今年1月初めのブログにも成蹊気象観測所長として、登場して頂きましたが、昨年11月に武蔵野市立第三小学校6年生を対象に出張授業をされたことが、成蹊学園サステナビリティー教育センター概要の2019年1月号に載っています。

活動内容は、小学校6年生の「土地の作りと変化」の導入として、火山としての富士山について話されたものです。この科目には地層、火山もしくは地震の内容が含まれています。授業では、まず富士山の位置や高さと吉祥寺からの見え方を調べました。富士山の形をスケッチした上で、富士山の噴火史と形の関係について簡単な実験を通じて観察する教材を体験するものでした。

授業後のアンケートもほぼ全員が「とても楽しかった」とのこと。本教材は、富士山測候所を活用する会の活動の一環で、実際に山頂を見学した上で開発したもので、富士山についての理解を深める活動に利用できることが実証できました。

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   富士山の砂粒をスケッチ(試料の砂はアマゾンから購入)

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    ライトスコープで富士山の砂を観察


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   富士山の砂で富士山の模型を作る

なお、宮下先生によると、
”中学校理科でスライムなどを使った火山の形の実験が教科書に載っているのですが,溶岩の粘性だけで火山の形を説明する方法は火山学者からは評判がよくありません.今回の教材はその代案で,富士山の形「を模擬的に説明するのに」は粉体の降り積もりと流水による変化の方がよいモデルではないかと考えています.検索した限りでは小中学生に,この形で模擬実験をした前例はないようです”

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   2016年 8月26日 富士宮5合目から山頂へ徒歩で向かう宮下先生と鴨川グループ

山頂での観測参加の経験が、このような形で教材作りも役立っていることがわかります。

(広報委員会)