
旧富士山測候所での研究事例で紹介された 雷雲の静電気を測るためのの装置
『たっぷり静岡』(たっぷりしずおか)は、NHK静岡放送局が静岡県内向けに毎週月曜日から金曜日の18:10 - 18:59に放送しているローカルの情報・報道番組。気象予報士も毎回出演しています。
閉所を一週間後に控えた8月23日(金)の放送。高栁秀平キャスター、そして伊藤麻衣気象予報士が、その前に登山して見学してきた旧富士山測候所の話題をとりあげていました。
気象庁の気象観測の施設として日照時間を測る日照計や気温、湿度などを測るアメダスの三重系の設備などを紹介の後、測候所が気象庁の気象観測のほかに、企業や大学が研究で活用していることに触れました。
冒頭の写真は、静電気を計測して雷の危険性を知らせることをめざすため開発研究として紹介された音羽電機工業のLATOM(フィールドミル)で、「登山者の安全に資する開発ですね」とのコメントがありました。
そのほかの研究として日本最高峰のために大陸由来の黄砂、PM2.5の計測やスポーツの高所トレーニング研究や情報通信など、あわせて40のプロジェクトが進行中と。「(富士山測候所に)人が常駐しているのは夏の間だけ、残り一週間ですが事故なく終わって欲しい」と結んで放送は終わりました。
夏期観測はこの一週間後の8月31日(土)に無事終了したことは前回のブログでご紹介したとおりです。なお、放送中、何箇所か気がついた部分がありました。
- ブログの読者はご存知の通り「富士山測候所」の現在の正式の名称は「富士山特別地域気象観測所」になります。「旧富士山測候所」と呼ぶこともあります。
- 「現在は施設は気象庁のものでない」ということはなく「現在も施設は気象庁のもの」となっております。
- NPO法人富士山測候所を活用する会のクレジットが番組中ないためわかりにくいですが、紹介された数々の研究は「NPOが気象庁から旧測候所を借り受けて企業や大学に研究・教育の場として提供している」ことで行われています。
(広報委員会)
R08-4 新型広帯域大気電場測定機器の実証実験工藤剛史 (音羽電機工業) 大気電気・気象晴天静穏時の微弱電場と雷雲による強電場のどちらも同時測定できる計測器を音羽電機と東京学芸大学で共同開発した。その測定器の過酷環境下における実証実験を行う。
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