太郎坊のそよ風

認定NPO法人 富士山測候所を活用する会 オフィシャルブログ

2022031602
大河内副理事長が泊まっていた部屋の様子

2022年3月16日、深夜に発生した地震。
宮城、福島両県で震度6強の揺れを観測しました。

その時、私は神奈川県にいました。
縦揺れは全く感じることはなく、
しかしながら2~3分に渡り
大きな横揺れを感じました。

揺れもおさまり
我が家は落下物などの被害はなく、
家族は何事もなかったように
スヤスヤと眠りについていました。

私は何となく眠れなかったので、
こちらのブログを仕上げ最終チェックメールを。

どうしてか。。。。
あの日は深夜1時で失礼を承知の上、
大河内副理事長に送りました。

すると以下のメールが
すぐに来ました・・・・・



 ブログ、ありがとうございます。
 いま福島で被災しました.
 ホテルも壊れ,学生は車中泊にしました.
 わたしはホテルのロビーにいます

 10階だったのでかなりの揺れで私も打撲してます.

                               大河内

!!!
何とその日、
大河内副理事長は福島県で被災されていたのです。

大河内副理事長は、
福島県で放射性物質の動態調査をしており
日中、サンプルを採取されていたのです。



2022031601
大河内副理事長が宿泊されていたホテル。被害の大きさが伝わってきます。

停電などの心配などなど考慮し
極力、連絡するのを控え
どうか被災された方・・・・
ご無事でと私には祈ることしかできませんでした。

すると次の日、




みなさま
大河内です.おはようございます.

昨日,震度6強大地震の福島から無事に戻りましたのご報告申し上げます.
宿泊ホテルは以下のニュースになっていました.

この最上階に泊まっていたので,揺れは尋常ではありませんでした.
福島出身卒業生の保護者とやりとりしましたが,
東日本大震災のときと変わらなかったということでした.

一昨日は寝てましたが,一回目の地震で飛び起きました.
二回目は凄まじく,立ってドアを開けていましたが,立っていられず,身体や腕を壁に強打して打撲をおいました.
擦り傷も無数にあり,あちこちに血がついて驚きました.学生も肩など強打したようですが,大きな怪我はなくほっとしました.

ホテルは4階までの外壁,内壁とも破損し,外階段にもひび割れがあり,倒壊してもおかしくなかったのでは,という印象です.
立体駐車場も内部壁が破損し,車が出せない状況のようでした.我々は駅前駐車場においていたので無事でした.

部屋はテレビ,机,電話,金庫,テーブル,電気スタンド,壁掛け時計,鏡,加湿器,ベッドすべてが飛びました.
とばなかったのは,壁掛けクーラーだけという状態でした.

このホテルは建て替えないと営業できないくらいの被害を受けていました.
不幸中の幸いだったのは,調査が終わった後の夜だったことです.
調査前日でしたら,何もしないで帰らないとなりませんでした.

今回,学んだことは,寝る前には手の届く範囲に貴重品をまとめて置いておくことでした.
これは小さいことから言われていたことでしたが,すっかりと忘れておりまsた.

机のの上にスマホ,財布,パソコンを充電した状態で置いていたのですが,すべて飛びました.
いろんなものの下敷きになり,財布は見つからないまま,とりあえずスマホとパソコンを鞄にいれて待避しましたが,避難階段での避難が遅れる要因となりました.もし倒壊するようなことがあれば,間に合わなかったのではないかと思いました.

1階ロビーでの待避直後,一人の男子学生は膝が震えているということを言っていました.女子学生は意外と平気そうな顔をしていましたが,内心は凄く不安だったのだと思います.ホテルロビーが寒かったこともあり,セブンイレブンは普通に営業していましたので,学生全員に暖かいお茶をかって渡したらほっとした顔をしていました.

その後,地震が収まっていましので,,1時間後くらいにホテル側から自己責任で部屋に戻ることの許可がでて,非常階段で10階まであがり,荷造りをしてすぐにおりました.結局,私の財布や充電器やは跳ね飛ばされた冷蔵庫の下敷きになっており,発掘するのに手間取りました

その後は,学生は車中泊とし,私はホテルロビーで一夜を明かしましました.
学生は早朝に部屋に戻り,シャワーをあびていたようですが,一人の学生の部屋はシャワー室が水浸しになっていたようです.

6時半ころに時間通りにホテル側は朝ご飯は時間通りに用意してくれて,朝食をとってから7時半頃にホテルを出発しまして帰途につきました.

東北道も一部封鎖されておりましたので,一般道を南下しましたが,かなりの渋滞でした.
本宮から東北道にのるはずでしたが,途中,二本松が開放されて東北道に乗ってからは空いていてすいすいでした.

学生はやはり疲れていて,車の中でおとなしく寝ていました.私もほとんど寝ていませんでしたが,学生を安全に大学まで連れ帰るという緊張感があり,眠くなることもなく,昼過ぎには大学に到着しました.

13時と16時からの会議も何とか乗り切り昨晩は疲れておりまして,
そのまま床に倒れて寝てました.いつものことですが...

以上,ご報告を申し上げます

NPOでも富士山噴火に備えた対策を明確に策定しておく必要があると強く思いました.



とのメールを頂きました。

日本は4つプレートの境にある国です。
恩恵もありますが、
地震や火山噴火などの災害リスクがとても高い国でもあります。
            
私たちNPOは
富士山の監視活動を行っております。
残念ながら
天災はいつ何時くるか?
確実に予知することはできません。


日頃から観測をし、
その兆候を調べて予知に向けて
理事たちは活動をしております。

無題
NPOの火山性ガス、全磁力測定の研究


無題
長尾理事の活動


無題
藤井理事の活動


また、
私たちNPOも
フィールドを富士山としている以上
天災が降りかかった時に
“万が一”、“もしも”どう対応するのか
シュミレーションし、対策をすることの必然性を感じました。


最後になりますが
被災された方々、
心よりお見舞い申し上げます。

(広報委員会スタッフ:M) 

認定NPO法人富士山測候所を活用する会とは


2004年に無人化され、いずれ取り壊しの運命にあった旧富士山測候所。
富士山測候所を活用する会は、この施設を国から借り受け研究・教育の拠点にしようという構想で、2005年に大気化学や高所医学などの研究者が主体となって立ち上げたNPO法人です。

また
富士山頂という厳しい環境の中、その修理費・維持費や、運営費など
年間3000万円という莫大なコストが掛かるのです。

しかしながら、資金面に関しては、
公的補助もなく研究利用費だけで運営しております。

そこで、皆様からご支援、会員になっていただき未来へ
つなぐ研究の手助けをどうぞよろしくお願いいたします。

本NPOは、認定NPO法人(認定NPO法人は全NPOの2%しかない)です。
ご寄付に関しては、控除もありますので詳しくはウェブサイトなどでご確認ください。

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