想定されていた地震
2月6日、トルコ・シリアの国境でマグニチュード7.8という内陸としては最大級の地震が発生しました。確認されているだけで死者は46,000人を超えています。
この地震は南アナトリア断層で発生したものです。まず、皆様に知って頂きたいのは、トルコ周辺というのは、かなり地震多発エリアであるという事です。最近では1999年8月には北アナトリア断層上の都市イズミットでM7.4の地震が発生し、1万5000人以上が死亡しています。ちなみに北アナトリア断層では、東西800kmにおよぶ断層に沿って、次々と地震が発生しており、20世紀だけで、8個のM7クラスの地震が発生し、次の地震はイスタンブール近郊で発生する可能性が高いという指摘も存在します(イスタンブール南方のセグメントだけまだ破壊していないため)。
この地震は南アナトリア断層で発生したものです。まず、皆様に知って頂きたいのは、トルコ周辺というのは、かなり地震多発エリアであるという事です。最近では1999年8月には北アナトリア断層上の都市イズミットでM7.4の地震が発生し、1万5000人以上が死亡しています。ちなみに北アナトリア断層では、東西800kmにおよぶ断層に沿って、次々と地震が発生しており、20世紀だけで、8個のM7クラスの地震が発生し、次の地震はイスタンブール近郊で発生する可能性が高いという指摘も存在します(イスタンブール南方のセグメントだけまだ破壊していないため)。
次にお示しする2枚の図は同一期間、同一緯度におけるトルコ周辺と日本周辺の地震活動度の比較です(図は同じ面積)。トルコ周辺でも日本の1/3程度の数の地震が発生しているのです。




今回の地震で人的被害が大きくなった原因
一般にこの規模の地震が発生しますと、厳しい基準によって建物に高い耐震性を求めている日本やカリフォルニアのような場所でも深刻な被害をもたらす可能性があります。トルコでは日本のような木造の低層住宅ではなく、5〜10階建ての鉄筋コンクリートの集合住宅のほうが一般的との事です。そのため、ビルが倒壊するといわゆる”パンケーキクラッシュ”と呼ばれる建物がグシャっと潰れる破壊が発生し、命取りになるのです。
情報によれば、トルコでも1990年代後半に新しい建築基準が設定され、それは2007年と2018年に改訂されたとの事です。問題はこの”建築基準がどれくらい守られていたか”という事なのだと思います。私が入手した情報によれば、トルコには”恩赦法”と呼ばれる法律があり、たとえ開発業者や個人が建築基準に違反しても、罰金さえ払えば違法建築物の事実上の認可を得ることができるそうです。さらに認可を受けた建物は将来に渡って検査不要となるため、無認可の改修を行うことが可能で、壁や柱を撤去してもそのまま使用できる状況なのだそうです。
地震は天災ですが、死者が多数発生したのは人災と言えると考えています。(文責:長尾年恭)
(広報委員会)
2004年に無人化され、いずれ取り壊しの運命にあった旧富士山測候所。
そこで、皆様からご支援、会員になっていただき未来へ
(広報委員会)
2004年に無人化され、いずれ取り壊しの運命にあった旧富士山測候所。
富士山測候所を活用する会は、この施設を国から借り受け研究・教育の拠点にしようという構想で、2005年に大気化学や高所医学などの研究者が主体となって立ち上げたNPO法人です。
また
富士山頂という厳しい環境の中、その修理費・維持費や、運営費など
年間3000万円という莫大なコストが掛かるのです。
しかしながら、資金面に関しては、
公的補助もなく研究利用費だけで運営しております。
そこで、皆様からご支援、会員になっていただき未来へ
つなぐ研究の手助けをどうぞよろしくお願いいたします。
本NPOは、認定NPO法人(認定NPO法人は全NPOの2%しかない)です。
ご寄付に関しては、控除もありますので などでご確認ください。
ご寄付に関しては、控除もありますので などでご確認ください。
コメント