太郎坊のそよ風

認定NPO法人 富士山測候所を活用する会 オフィシャルブログ

タイトル
 2023年8月発行 東京理科大学科学雑誌「科学フォーラム」No.436 より
東京理科大学科学雑誌「科学フォーラム」No.436「ぶらり人発見」のコーナーで、岩本洋子・広島大学准教授が紹介されました。

三浦和彦理事長のご紹介メールには
「岩本さんは。理科大卒業生としてだけでなく、女性の教育研究者のロールモデルとして大切な人です。」(以下、「岩本さん」で書かせて頂きます)
という、渡辺一之前理科大副学長(科学フォーラムの編集委員長)の言葉が添えられています。

富士山でもおなじみの岩本さんのご活躍が嬉しく、「理科大・科学フォーラム」の記事に沿って要約をご紹介します。
「科学フォーラム」No.436は東京理科大学ウェブサイトからご覧いただけます。
海洋大気エアロゾルを求めて世界の海を調査航海
東京理科大学理学部物理学科を卒業後、東京大学大学院の博士課程を修了し、名古屋大学をはじめ、いくつかの大学での博士研究員を経て、広島大学大学院統合生命科学研究科で准教授を務める岩本洋子さん。専門は、海洋大気中のエアロゾル粒子の観測と採集。前人未踏の地に分け入る研究者の仕事に憧れる。
2023年8月発行 東京理科大学科学雑誌「科学フォーラム」No.436 より
著者のフリーライター・石井栄子氏の文章はこのように始まります。

小学校の頃から地球科学に興味を持ち「人とは違うことに挑戦したい」と思っていた岩本さんの目にとまったのが東京理科大学でした。
「理学部物理学科に観測船でフィールドワークをしている研究グループがあると知りました。地球科学科ではありませんでしたが、物理は科学すべての基礎になるし将来の可能性が広がるだろうと思い、そこを受験することにしました」
2023年8月発行 東京理科大学科学雑誌「科学フォーラム」No.436 より
そして進学したのが、東京理科大の物理学科です。4年生のときには、大気エアロゾルを専門とする本NPO三浦理事長の研究室に所属。観測船で採取したサンプルに触れたり、エアロゾル採取のスキルを磨いたりしました。
当時の三浦研究室では大学院生を受け入れていなかったため、本NPO三浦理事長の紹介で東京大学大学院の理学系研究科に進学しました。
「三浦先生から複数の研究室を紹介していただき、地球科学を専攻できること、航海調査ができることの 2つを満たす東京大学大学院の理学系研究科を選びまし た」
2023年8月発行 東京理科大学科学雑誌「科学フォーラム」No.436 より
その後、名古屋大学、イタリア留学、金沢大学、理科大学で経験を積み、広島大学へ。
現在に至ります。

ここからは本NPOのパンフレットでもおなじみの岩本さんの活躍です。

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 富士山測候所でエアロゾルを観測中

富士山関係に絞っても、
「研究論文:夏季の富士山頂における新粒子の雲凝結核への成長」(J-STAGECiNii
をはじめ、5報の論文、学生の指導などの業績があります。

2018年に助教として広島大に移動されてからも、2019 年に准教授に。海外への調査航海だけでなく、広島大学の附属練習船「豊潮丸」を使って瀬戸内海でも観測活動、「魚用資源減少問題への海洋大気の視点からアプローチ」などへ研究の幅を広げ、さらに留学生へ英語の講義も受け持っているとか。富士山でのご経験が生かされていることと想像しています。
水彩画と空き家
 2023年8月発行 東京理科大学科学雑誌「科学フォーラム」No.436 より
なお、研究以外にも、子供のころから習っていた書道から発展した水彩画や古民家いじりも最近の趣味の1 つとか。瀬戸内海に浮かぶ大崎下島にある古民家を改修し、研究会や茶話会、観測、展示などの拠
点としておられるようです。
これからの多方面でのご活躍が楽しみですね。

(広報委員会)



認定NPO法人富士山測候所を活用する会とは


2004年に無人化され、いずれ取り壊しの運命にあった旧富士山測候所。
富士山測候所を活用する会は、この施設を国から借り受け研究・教育の拠点にしようという構想で、2005年に大気化学や高所医学などの研究者が主体となって立ち上げたNPO法人です。

また
富士山頂という厳しい環境の中、その修理費・維持費や、運営費など
年間3000万円という莫大なコストが掛かるのです。

しかしながら、資金面に関しては、
公的補助もなく研究利用費だけで運営しております。

そこで、皆様からご支援、会員になっていただき未来へ
つなぐ研究の手助けをどうぞよろしくお願いいたします。

本NPOは、認定NPO法人(認定NPO法人は全NPOの2%しかない)です。
ご寄付に関しては、控除もありますので詳しくはウェブサイトなどでご確認ください。

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