太郎坊のそよ風

認定NPO法人 富士山測候所を活用する会 オフィシャルブログ

東京理科大学「科学フォーラム」から嬉しい情報を頂きました。
これまでにも、会報「芙蓉の新風Vol.7」や、本ブログで何度か取り上げた上田紗也子・名古屋大学特任助教は、2010年初頭は、東京理科大学・三浦研のまとめ役として活躍されていました。
2022年の第18回大気化学会奨励賞受賞に引き続き、研究者としての生き方が注目を集めています。

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名古屋大学の特任助教として大気エアロゾル粒子の研究に従事している上田紗也子さん。現在は鳥取の大気エアロゾル試料や、グリーンランドのアイスコア試料、モンゴルの氷河試料を分析・解析している。

とはじまるフリーライター/石井栄子氏の記事は魅力いっぱい。詳しくは「科学フォーラム」を是非ご覧ください。

「ペンギン大好き」から「ペンギンになりたい」と書いた、小学校1年生の時の作文の紹介からはじまり、南極越冬隊に興味を持って成長。
東京理科大へ進学して、三浦理事長の研究室に入って、研究が面白くなり、
当時の三浦研では大学院がなかったため、名古屋大学の大学院に進学。
霧の深い山小屋で一週間一人で観測する経験、観測船の経験などを積んで、博士号を獲得。

古巣の三浦研の博士研究員として2年間学生の指導に当たったのが、2011-13年。

測候所前

もちろん富士山測候所での観測の中心として活躍し、論文も書きました。
この間、名古屋で結婚していた上田さんは単身赴任でした。

お鉢、霧

2年後に名古屋大学の博士研究員となり、出産。しばらく休職しましたが、その間も研究のモチベーションを失わず、論文を書き続け、日本学術振興会の出産・ 育児による研究中断経験者を支援する制度への申請が 採択。
3年間の期限付き特別研究員とし て名古屋大学での研究復帰が叶い、任期満了後から 半年後、名古屋大学の特任助教となって現在に至っています。

上田一家

著者の石井栄子氏は
仕事と子育ての両立は長年の女性の悩み。「全てを得られないので妥協は必要。どこで折り合いをつけるかは価値観 や状況によって人それぞれで、一律の補助ではカバーできない。大事なのは周囲の理解や許容、そのためにどう説明し どう応えるかも重要」と上田さん。全く同感。後続の女性研究者に道が開かれますように。
と結んでいます。
これからも、「失敗の先に面白い結果がある」という信念で、ますます良い仕事をつづけてゆかれることを信じています。
(広報委員会)


認定NPO法人富士山測候所を活用する会とは


2004年に無人化され、いずれ取り壊しの運命にあった旧富士山測候所。
富士山測候所を活用する会は、この施設を国から借り受け研究・教育の拠点にしようという構想で、2005年に大気化学や高所医学などの研究者が主体となって立ち上げたNPO法人です。

また
富士山頂という厳しい環境の中、その修理費・維持費や、運営費など
年間3000万円という莫大なコストが掛かるのです。

しかしながら、資金面に関しては、
公的補助もなく研究利用費だけで運営しております。

そこで、皆様からご支援、会員になっていただき未来へ
つなぐ研究の手助けをどうぞよろしくお願いいたします。

本NPOは、認定NPO法人(認定NPO法人は全NPOの2%しかない)です。
ご寄付に関しては、控除もありますので詳しくはウェブサイトなどでご確認ください。

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