御殿場「水かけ菜」をご存じでしょうか?
毎年、春先に御殿場の知人から「水かけ菜」の美味しいお漬物を頂くのですが、
本日(1月21日)、お昼前にNHK総合テレビを点けたら、ちょうど「水かけ菜」の栽培を紹介していました。

やさいの時間
 NHK 趣味の園芸 やさいの時間 旬ベジ 「二十四節気 富士の湧き水でつくる 水かけ菜」より

水かけ菜の歴史は明治19年にさかのぼり、新潟から入手した菜種の種を京都の水菜の栽培法に倣って、畝間に水を流しながらの栽培をしたところ成功したとのこと。
年間を通して13~14℃の湧き水(注)が、1分間に7000リットルも流れる場所もある御殿場の水田の裏作として定着。1月から3月に美しい緑色の畑が広がります。
 
水かけ菜2

水かけ菜
 「水かけ菜」イメージ画像 御殿場市役所facebookより

湧き水に比べて低い気温によって、夜は霜が葉面を覆い、それが昼間温められるため糖分が濃縮されて、生で食べて甘みが感じられる青菜とのことですが、新しい葉の収穫は手摘みのみで県内消費が中心。県外への出荷は塩づけにして「お漬物」になるとか。
地元では、生の葉を使ってヘルシー餃子やサクラエビを加えてペペロンチーノなどの試作もされていて、水菜ご飯や古漬けの油いためなどと共に今後の利用が増えそうです。

何よりも、この季節に珍しい若々しい緑の魅力は大きく、今後御殿場へ行く楽しみが一つ増えたような気がしました。

注:富士山の湧き水:
富士山の周辺一帯は年間で20億トン以上の降水がありますが、山肌を流れる河川はほとんどありません。これは富士の表層が新富士火山の噴出物である浸透性の高い玄武岩で覆われているために雨水が地下に浸透するからです。地下に浸透した雨水は、新富士火山層の下に存在する古富士山の表面にある浸透性の低い古富士泥流層に達すると、古富士泥流層の表面に沿って地中を流れ、すそ野で湧き水となります。湧き水は、忍野八海、富士五湖の湖底水、湧玉池、あるいは東洋一の湧き水量を誇る柿田川噴水群などとして噴流しています(佐々木一哉)
(『富士山測候所のはなし』(佐々木一哉、片山葉子、松田千夏、土器屋由紀子共編著、成山堂、2022、p9-10,コラム4)

(広報委員会)
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