(前回に続く)


2005年6月3日、撮影:櫻井芳之理事
2005年9月15日には「第14回富士山高所科学研究会」が、東京大学・山上会館で行われ13名が出席しています。
この集まりで、渡辺事務局長(ジャンボさん)はNPOの設立案を提示し、10月設立へ向けてのスケジュールを示しました。その中には人事案もあります。
名誉職の会長として推薦したのが、橋本龍太郎元首相です。橋本元首相には、すでに6月に関係者で面会に行っていましたが、堀井昌子医師(2010年-2015年副理事長で、現在顧問)と土器屋由紀子理事の知り合いという縁があったためです。堀井医師は橋本氏のヒマラヤトレッキングに主治医として同行していましたし、土器屋理事は気象大学校勤務時に橋本氏の測候所訪問に同行していました。
1992年8月27日、当時気象大学校勤務だった土器屋は卒論学生と富士山測候所周辺の降水サンプルを採取のため、登山しましたが、気象大学校長の突然の指示で、測候所60周年の記念事業のための取材に協力しました。仕事は、撮影隊が「日本画家・川崎春彦画伯とその弟子(橋本龍太郎元運輸大臣、当時)のご案内」でした。

1992年8月27日、突然の橋本龍太郎・元運輸大臣の訪問を迎えた富士山測候所

川崎春彦画伯と橋本龍太郎氏(高校時代の弟子)
2005年当時、橋本氏は日本山岳ガイド協会の会長も兼任しておられた、登山愛好家としても有名で、会長として最適任と考えられていました。
しかし、9月30日に、塩谷立文科副大臣、岩井国臣国交副大臣と渡辺、櫻井、浅野、土器屋で橋本元首相にお願いに行ったところ、政治的な事情から会長は引き受けられないが、理事ならOK。会長には、元運輸事務次官の中村徹氏(観光協会会長)を推薦してくださいました。30分ほどの面談でしたが、
「この仕事は成功させたいんだよ」
と言われて、みんなの眼の前で高校後輩の中村氏に電話をされたり、実にテキパキと対応してくださったのを思い出します。
会長が決まると、あとはジャンボさんの腕の見せ所です。副会長、顧問、監事、理事長、副理事長、理事と、候補者が挙がり、『よみがえる富士山測候所』(2012)の表現を借りると、「ジャンボ機関車、櫻井高性能エンジンは、少し古びた浅野、土器屋車両を引っ張って、あいさつ回りなどに出発し」、ほぼ1ヶ月で、下記のように当初の人事案が出来上がりました。
NPO法人富士山測候所を活用する会役員(役職、所属は2005年のもの)
会長 中村徹 元運輸事務次官・日本観光協会会長
副会長 松尾稔 名古屋大学名誉教授
顧問 岩井國臣 前国土交通副大臣
塩谷立 前文部科学副大臣
石川喜延 静岡県知事
山本栄彦 山梨県知事
監事 黒岩秩子 元参議院議員
高橋邦明 弁護士
理事⻑ 浅野 勝⼰ 筑波大名誉教授
副理事⻑ 三浦雄⼀郎 プロスキーヤー
副理事⻑ ⼟器屋由紀⼦ 江戸川大学教授
理事 荒牧 重雄 山梨県環境科学研究所長
伊藤 和明 元NHK解説員
⾼橋 通⼦ 医師、登山家
岩坂 泰信 金沢大学教授
笠原三紀夫 京都大学名誉教授
⼩林 俊夫 日本登山医学会会長
⽥中 ⽂男 (社)日本山岳協会会長
⽥中 穰 (社)高等教育総合研究所
⽥部井淳⼦ 登山家
橋本⿓太郎 元内閣総理大臣
平井 信⾏ NPO法人気象キャスターネットワーク代表
平⼭ 善吉 日本山岳会会長
廣⽥ 勇 京都大学名誉教授
村⼭ 貢司 (財)気象業務支援センター
森 武昭 神奈川工科大学教授
理事/事務局長 渡辺 豊博 NPO法人グランドワーク三島事務局長
(『よみがえれ富士山測候所2005-2011』、p22-23)
この他に、実際の運営に関わる「運営委員会」と「事務局」名簿も作成されました。NPOに参加はできても「理事」になれない公務員への配慮が行われています。
事務局の名簿は下記のとおりです。
事務局長 渡辺豊博 NPO法人グランドワーク三島
事務局次長 春名薫 (株)リンクジャパン
事務局 黒水恒男 (財)社会教育協会
岩崎洋 元測候所職員
櫻井芳之 (財)静岡総合研究所
これらは、2005年10月3日の第15回富士山高所科学研究会へ提出され、いよいよ本格的な組織づくりへと繋がっていきました。
(広報委員会)
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