11月1日(土)に愛知保険医新聞・新年号企画インタビューに土器屋由紀子理事が招かれ、協会伏見会議室において愛知県保険医協会新聞部の5名の先生と4名の事務局の方のインタビューに応えました。

「ここでしかできない研究がある:富士山測候所が地球環境に果たす役割」の企画に対して
土器屋理事が「富士山頂の科学的役割とNPO」と題して約1時間のプレゼンを行い、内科、肛門科、小児科、歯科のそれぞれの専門の先生方からの質問がありました。


プレゼンのタイトルと概要

「富士山測候所の簡単な歴史」として、
①19世紀後半の野中至・千代子による冬季82日間の観測に始まり、気象庁時代、無人化されてから、
本NPOによる管理が始まるまで
②研究者主体の本NPOの説明
③測候所管理運営の実態
④得られた成果
⑤今後の問題など
について話しました。

特に、
③の中でコロナ対策の実態について
井出里香理事と岩崎洋山頂班長の協力で作った資料をもとに説明しました。

研究者が山頂へ行くまでの対策として:



山頂での対策として:



罹患者がでた場合について:



実際は2020年から2025年の間、研究者には一人の罹患者もなく(対応-3)は必要がなかったのですが、山頂の管理を行う山頂班には2022年に4名の罹患者がでました。(1名は交代下山、帰宅後発症)
罹患者は山頂で2週間自己隔離し、下山時は防護服とマスク着用でブルの後部に3人のみ乗車、下山後、各自の車で直帰。班長は御殿場で数日過ごして帰宅。その間御殿場班はホテル住まいでした。一時は研究者の受け入れを数日間中止したこともありましたが、結果として、研究者の罹患者は一人も出さずにすみ、これは「NPOの管理の一つの成果」として報告しました。

当時、現場で同じ苦労をされた医療従事者の方々のご意見を伺いましたが、気圧の低い富士山で自己隔離の対応に、
「非常に苦労して管理運営をやっておられることがわかりました」
との評価をいただきました。

また、2人おられた歯科医の先生からは、
「映画『芙蓉の人』などで、富士山頂では味覚が変わったりすることを聞いたが、その点はなにか対策があるか?歯科医としてこれまでに研究が行われたか?」
などのご質問があり、研究者は短期間の滞在多いのですが果物など食べやすいものと、パサパサした食べにくいものがあったことなど、古い経験を思い出して少しご説明し、また、2009年の野口いづみ先生の研究については、後日成果報告書のコピーをお送りしました。

後日になりますが、岩崎班長と井出理事からの下記のコメントがありました。

岩崎班長から
「特に塩味と甘味が鈍くなり全体的に濃い味を欲するようになります。まあ、カップ麺やレトルト主体であればほぼ下界と変わらないと思います。」

井出理事からは
「ご指摘の通り、高所では味覚、嗅覚鈍くなると言われています。気圧の低下により味蕾(舌にある味を感じる器官)の感度が低下します。また、空気の乾燥により鼻粘膜も乾燥するため、味覚と関連する嗅覚も低下します。特に塩味や甘みが感じにくくなると言われています。塩味で20~30%、甘みで15~20%ほど鈍化するという報告があります。」

当日は時間が限られていましたが、富士山測候所が大変魅力的な研究サイトであることをわかって頂けたと思います。今後、関係者の方々に利用して頂けることをお願いしてきました。


 インタビュー後に5名のインタビュアーの先生方と土器屋理事(2025年11月1日)

10000人以上の購読者がある「愛知保険医新聞」の新年号に本NPOをご紹介頂けることを楽しみにしています。

(広報委員会)
 
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