7月22日(木)-24日(土)に上がられた鴨川先生(東京学芸大/放射線G)からのレポートです。

放射線科学のチームでは、雷活動に関連する放射線の測定を行っています。
富士山山頂はたびたび雷雲が接近するのみならず雷雲そのものにも覆われるような場所であり、本研究を進めるうえでは理想的な観測場所です。この現象の解明のためには、放射線のみならず雷雲が形成する電場にも着目する必要があります。

今回、測候所内に原子力機構が雷雲からの放射線を測定する検出器を、東京学芸大学が電場測定装置(フィールド・ミル)を測候所の屋上に備え付けました。これらの測定装置のデータを元に雷雲通過時の放射線挙動と電場構造を調べています。

屋外作業には絶好の天気に恵まれ、天候をにらみながら予定を1週間遅らせた甲斐がありました。本日もデータを見ていると雷雲もどきのようなものがあり良いデータがとれそうです。

[関連プロジェクト]
高高度宇宙線環境のリアルタイムモニタリング/保田浩志(放射線医学総合研究所)

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電場測定装置は1号庁舎の屋根に設置。

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測候所内に設置した雷雲からの放射線を測定する検出器

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測候所での設営を終えたメンバー一行

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珍しい落雷の写真。23日夜に山頂班山本さんから「今なら雷が測候所からよく見えますよ」と声をかけてもらいデジカメでも落雷写真を撮ることができました。東電の雷データから判断すると群馬での落雷のようです。