氏名: 兼保直樹 Naoki KANEYASU
所属: 産業技術総合研究所 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology

共同研究者氏名・所属:

村山昌平

産業技術総合研究所 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology

   

研究テーマ:

同位体を用いた炭素系粒子の発生源分別

Source identification of carbonaceous atmospheric constituents by use of carbon isotopes

研究結果:

自由対流圏高度にある富士山頂において日中の境界層内起源および深夜~未明の自由対流圏の気団を捉え、取得した大気サンプルから分析した13Cおよび14Cの変動、他のエアロゾル微量成分との相関、エアロゾル光吸収係数の波長依存性の測定、および他の連続観測データを併せて、黒色炭素の発生源を日本起源、アジア大陸起源(主として中国)、およびバイオマス燃焼起源に分別を目指す。

今年度はCO2中の13Cおよび14Cの変動を得るため、8月22~24日にかけて山頂に滞在し、昼夜別に8セットのフラスコ・サンプルを取得した。2009年に同様にフラスコ・サンプリングを行った際は1号庁舎のインレットを用いたが、室内隔壁からインレット先端までの距離が短く、分析値に室内空気の汚染の疑いがあったため、今年度は採取地点を変え、約5m程度テフロンチューブを伸ばして吸気した。

現在、サンプルは分析中である。





英文:

The objective of this study is to make a source apportionment of air masses at the summit of Mt. Fuji in summer using carbon isotopes such as 13C and 14C. Nighttime and daytime flask samples of air for the analysis of carbon isotopes of CO2 were collected during Aug.22-24, 2011. The analysis of flask samples are under way at present.



研究成果の公表:

 2012年気象学会または大気環境学会での発表を考慮中。

(参考)プロジェクト計画:
同位体を用いた炭素系粒子の発生源分別
自由対流圏高度にある富士山頂において日中の境界層内起源および深夜~未明の自由対流圏の気団を捉え、取得した大気サンプルから分析した?13Cおよび14Cの変動、他のエアロゾル微量成分との相関、エアロゾル光吸収係数の波長依存性の測定、および他の連続観測データを併せて、黒色炭素の発生源を日本起源、アジア大陸起源(主として中国)、およびバイオマス燃焼起源に分別する。