昨年はロシア、中国、韓国など多くの国々で政権交代があり、我が国でも年末に行われた総選挙で、政権が交代することになりました。世界の政治や経済が大きく変動しています。世界の将来が見渡しにくいところではありますが、本NPOではこれまでの成果を踏まえ、さらに発展するために今後の5年、10年の将来計画を策定しているところです。右も左も分からずに始めた第1期の借用期間、三井物産環境基金等の助成を受けて進めた第2期の借用期間を無事にかつ実り多いものとして終了し、第3期の借用期間に進めるに当たり、今後のさらなる発展をめざすものです。
今年は本NPOが富士山頂で研究を行うために気象庁と交わしている旧富士山測候所の借用期間も二期目を終えることになります。この間の研究活動は大震災にもかかわらず23年度,24年度順調に推移し、このような時期に富士山が環境観測の場として開かれているということが評価され、学会発表や論文発表も多数行われています。本NPOが大学や公的研究機関に伍して進める研究が社会的にも高い評価を受けてきています。
本年7月から始まる第3期目となる新たな借用契約では、借用期間はこれまでの3年間から5年間へと延長されることになりました。これはこれまでの本NPOのあげた着実な実績が認められたことの現れといえます。これにより、研究費申請の段階で次年度以降の利用確約がないという理由で拒否されることが少なくなると期待され、安定的な研究利用が可能となります。
このように、本NPOで進める研究活動は着実な発展を見せていますが、安定的な資金源のないNPOの経済的な基盤は非常に脆弱で、各位の献身的なご支援のおかげでこのような研究活動の推進が達成できたものと、心より感謝申し上げます。おかげ様で今年度は新たに40余名の方々に会員になっていただき、昨年末には認定NPOの申請を行いました。これが認められれば、ご寄付をいただいた際の免税措置が広がります。今後のさらなるご支援を心よりお願い申し上げます。
来年度以降も高所科学の研究拠点として発展させて参りますことをお約束し、ご挨拶とさせていただきます。
2013年(平成25年) 元旦
NPO法人富士山測候所を活用する会
理事長 畠山史郎
NPO法人富士山測候所を活用する会
理事長 畠山史郎
清里スキー場にて
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