BLOG_yonemochi
 米持真一先生とメダルと表彰状

9月18日から、府中市の東京農工大学で第60回大気環境学会(9月18日-20日)が行われていますが、19日の総会で、大気環境学会学術賞(斎藤潔賞)が埼玉県環境科学国際センターの米持真一担当部長に下記の業績について授与されました。

「微小エアロゾルの動態観測と光触媒特性を活用した大気環境改善に関する研究」

受賞講演は「フィールドに軸足を置いた微小エアロゾル観測と光触媒作用の応用研究」というタイトルで、日中韓共同研究によるPM2.5の研究が中心ですが、富士山頂での長年の観測結果も紹介されました。

IMG_2393
IMG_2392
(上)受賞講演を行う米持先生(下)講演発表のスライドから

ネオジム (Neodymium) 磁石を用いた自作の光触媒材料とその応用としての「フィールドに軸足を置く」という研究スタイルは、過酷な富士登山を徒歩で30回もこなした米持先生の面目躍如でした。

今年の7月25日には、富士山頂研究5000人目の研究者が米持先生だったことを覚えておられる方も多いでしょうか?今年は先生にとって良い年だったようですね。




なお、9月18日の午前中には帝京科学大学和田龍一教授の1H1000「富士山麓森林域におけるオゾンフラックスの季節変化とその要因の解明」、および早稲田大学大学院の山脇拓実さんの1D1115「揮発性有機化合物の大気圏動態と航空機および船舶ガスの影響評価(3)」の富士山測候所利用関係の口頭発表が行われました。


午後のポスターセッションはキャンパスの北端にある武道場にで行われました。土足厳禁の会場に、臨時にビニールを張り巡らした大会場は大会運営委員長の伊豆田猛先生苦心の作とのこと。折からの豪雨の中でしたが、149件の発表に向けて大勢集まりました。富士山測候所関係の学生発表も4件あり活発な討論で広い会場に熱気があふれていました。

1e91c68fx
P-37「富士山頂における自由対流圏大気ナノ粒子中微量金属元素の観測」宇田颯馬さん(早稲田大)

f48bf967x
P-75「大気中陰イオン界面活性物質の動態と起源推定(8)」張晶瑩さん(早稲田大)
太郎坊での観測が報告されていました。


3450a19bx
P-81「富士山頂での火山性ガスの越冬モニタリングシステムの構築」高橋智樹さん(首都大学東京)

abe8119cx
P-103「富士山体を利用した自由対流圏大気および大気境界層における雲水化学特性 (6)」大力充雄さん(早稲田大)

この中から、19日夜の懇親会で発表賞が決定されています。結果はFBでちらほら見えていますが、「続報」で詳しくお知らせしますのでぜひ期待ください。

(広報委員会)