太郎坊のそよ風

認定NPO法人 富士山測候所を活用する会 オフィシャルブログ

2021年09月


「ビルと環境174号」2021年9月1日発行に
大河内副理事長の記事が、掲載されました。


 季刊誌「ビルと環境174号」とは??

 昭和53年5月創刊以来、ビルの環境衛生管理の技術誌として、実務に携わっておられる方々に情報を提供し続けてまいるとともに、日頃の実務や研究の成果を発表する場を提供してまいります。今回の特集は“建築物における新型コロナウイルス対策”です。
     公益財団法人 日本建築衛生管理教育センター (jahmec.or.jp)のHPより
 

大河内副理事長の記事は :
Topic 「話題の環境衛生」

 「マイクロプラスチックによる大気環境汚染と健康および環境影響」
   早稲田大学創造理工学部環境資源工学科 教授 大河内 博



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プラスチック削減に対して、
日本では2020年7月1日よりレジ袋が有料化されが、
コロナ禍によって宅配やテイクアウトによりプラスチック容器ごみが急増したり、
ほとんどがプラスチックで出来ている不織布マスクの廃棄物が増えている現状。

大気中エアロゾル(AMPs)や海洋と
大気中マイクロプラスチックの違いなども紹介しております。

大気中マイクロプラスチックの分析についての解説や、
東京都新宿やカンボジア、自由対流圏である富士山頂、
森林大気として川崎市生田にある日本女子大学などで採取している理由も解説。

また室内におちて、洗濯で使われている
市販柔軟剤に含まれているマイクロカプセルを含むAMPs
、VOCs(揮発性有機物化合物)の測定研究についても詳しく解説されております。

是非、ご覧ください。

(広報委員会)



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鴨川専務理事と吉田智、森本健志 共著(成山堂書店)の
この本は今年8月28日発売のホットな本です。

成山堂書店の惹句には 

「ゴロゴロ」と雷鳴轟き、「ピカッ」と稲光でお馴染みの雷に関する56のクエスチョンに、
雷研究の最前線にいる3 名がわかりやすく回答します。雷の性質や特徴、その多様さから、
体・モノを守る手段や利用する技術、文化的なアプローチまで、雷のすべてがわかります。


とあります。

では、疑問が56なのはなぜでしょう?
最近雷は増えているでしょうか?
雷と地震は関係あるでしょうか?
雷のエネルギーは使えるでしょうか?

それを知りたい方は、是非買って読んで下さいね。
その他にも、知りたい疑問にすべてお答えします。


本NPOのサイトの書籍のページに「雷の疑問56(みんなが知りたいシリーズ16)」を追加
しました。

こちらから注文していただくと
若干NPOに寄付していただいたことにもなるようです。
是非よろしくお願いいたします。

(広報委員会)



2004年に無人化され、いずれ取り壊しの運命にあった旧富士山測候所。
富士山測候所を活用する会は、この施設を国から借り受け研究・教育の拠点にしようという構想で、2005年に大気化学や高所医学などの研究者が主体となって立ち上げたNPO法人です。

また
富士山頂という厳しい環境の中、その修理費・維持費や、運営費など
年間3000万というコストが掛かかるのです。

しかしながら、資金面に関しては、
公的補助もなく研究利用費だけで運営しております。
そこで、皆様からご支援、会員になっていただき未来へ
つなぐ研究の手助けをどうぞよろしくお願いたします。

当NPOは、認定NPO法人(認定NPO法人は全NPOの2%しかない)です。
ご寄付に関しては、控除もありますので詳しくはウェブサイトなどでご確認ください。




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      2017年越冬をおえて帰国直前(南極大陸で)

ニュースリリースにも載せていますが、
認定NPO法人富士山測候所を活用する会
富士山環境研究センター源泰拓特任研究員、静岡県立大学グローバル地域センター鴨川仁特任准教授らによる、地吹雪の最中に屋外で観測される電場の原因についての論文が、8月18日付で英文学術誌「Atmospheric Research」に掲載されました。同誌のインパクト・ファクターは5.6以上を記録しており、大気科学に関わる学術誌としてはトップクラスと言えます。

この論文は、国立極地研究所、寒地土木研究所および北海道大学との共同研究によるものです。主著者の源特任研究員は、2015年から2017年にかけて第57次日本南極地域観測隊員として昭和基地で越冬観測を行い、そのデータを基に富士山環境研究センターでも解析を進めて、今回の論文発表に至りました。論文の内容については、プレスリリースをご参照ください。
源研究員は大気中の電場の研究による学位(論文博士)取得を目指しており、この論文はそのための第一歩になるものです。すでに次の論文も査読プロセスに入っており、センター研究員として初の学位取得に向けて、会社員としての勤めの傍ら研究を進めています。さらに、極地に酷似した環境にある富士山での研究成果の応用も期待されるところです。


源さんは富士山でも研究経験があります。
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    鴨川専務理事の大気電気グループで研究のための登山の途中(2017年)


2017年、南極から帰国後、鴨川専務理事の研究チームに加わって大気電気観測を行っています。
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    南極と同じ装置を富士山測候所1号庁舎の屋根に設置

研究センターの廣瀬勝己第一研究部長は 

「当研究センターの源さんは、他大学や研究機関と共同して、地吹雪に伴う強い電場が発生原因を明らかにして、論文として公表することができました。当研究センターの富士山を研究のプラットフォームとする研究目的に合致した初めての論文です。様々な応用の可能性を内包しており、今後の当研究センター発展の礎となるものと思っています。今後も、引き続き研究成果をあげられることを期待しています。」
・・・と。これからの源さんの活躍が楽しみです。

注:インパクト・ファクター
その雑誌に掲載された論文が一年あたりに引用される回数の平均値で、自然科学や社会科学の学術雑誌が各分野内で持つ相対的な影響力の大きさを測る指標の一つ。

(広報委員会)

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alterna(オルタナ)のHPより引用

最近よく耳にするプラスチックごみ問題ですが、
なんと!
プラスチックごみから水素を取り出す技術の開発が
発表されたそうです!!
 
 廃プラスチックから水素と炭素繊維「カーボンナノチューブ」をつくり出す新技術が昨年、論文で発表された。水素はエネルギー源として、カーボンナノチューブは軽量で強度が高い新素材として注目される。技術の進展には期待したいが、逆にプラ削減の動きを鈍らせる懸念も感じる。(オルタナ編集委員・栗岡理子)

alterna(オルタナ)のHPより引用

その技術について
当NPOの大河内副理事長の元に取材が来ました。


 「このような行動をしてもプラスチックを無くすことはできないが、
  廃プラスチック量の削減には繋がると思う。
  その上で、廃プラを処理する技術開発が重要になる」
                          (大河内副理事長)


毎年、色々な技術の研究が進歩している中ですが
やはり最終的には
“どのように私たちが活用するか?“です。


  大河内教授は「企業のみならず、消費者の行動変容が必要だ。まずは消費者が、プラスチックがどこに使われているのかを知ること。そして、プラスチックでなくてもよいものは置き換えていくことが重要だ」と指摘する。



本来の問題である、
まずはプラスチックを使う側の私たちの意識や行動が
世界を変えていくのではないでしょうか?
と、とても感慨深い記事になっております~


(広報委員会)


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+rkbのウェブサイトより


8月27日(金) 「タダイマ!」の特集
「2年ぶりに開山!富士山の日常復活リポート!」に、
大河内副理事長の研究が紹介されました!!
 
    +rkbとは?

RKB毎日放送は、全国で4番目、九州では初の民間放送局として1951年に開局しました。
以来60余年にわたり、テレビ・ラジオという強力な電波メディアを通し、 地域の情報・文化をリードする役割を担いエリアの視聴者の根強い評価を頂いています。
2016年4月1日をもって認定放送持株会社(株式会社RKB毎日ホールディングス)へ移行し、放送事業は新生・RKB毎日放送株式会社が引き継ぎました。  (ウェブサイトより)

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+rkbのウェブサイトより


  山頂にある宿泊所や富士山を2000回以上登頂している男性など、「山頂だからこその出会い」も…なかなか目にすることができない「富士山頂の日常」をテレビでお届けする。 (ウェブサイトより)


2021年の富士登山は感染対策をとって開山されました。
コロナ対策から始まり、富士山での絶景を紹介しておりました。
(詳しくはウェブサイトをご覧ください。 紹介動画がTwitterでみられます。)
 
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     タダイマ!(RKB毎日放送)のTwitterより引用


富士山頂に浮遊しているマイクロプラスチックの研究を紹介。

無題

無題
    コロナ感染症対策もバッチリなのがわかります!
 しかしながら・・・
 高所の為、コロナ対策をしながらも研究活動がどれほど大変なのかも伝わってきます。

東京都新宿区や福岡県福岡市など都市部(人的活動の影響を受けやすい環境)では、
マイクロプラスチックが大気中にも浮遊していることがすでに報告されているが、

富士山頂(人的活動の影響を受けにくい環境)ではどうなのか?? という
貴重な研究についてわかりやすく解説されていました!!

マイクロプラスチック=海洋での汚染、と思われる方も多い中
大気中にもマイクロプラスチックは観測されているという
驚愕の事実に出演者の方々も驚いているのが、とても印象に残りました!!

(広報委員会)



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