太郎坊のそよ風

認定NPO法人 富士山測候所を活用する会 オフィシャルブログ

2022年06月

  JpGUは日本における地球惑星科学関連の学協議会51団体が参加する本分野における日本最大の学術団体です。この2年間はコロナのため、オンライン開催となっていましたが、2022年は対面とネットの双方を活用したハイブリッド大会として開催されました。
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 大会は2022年5月22日(日)から6月3日(金)まで開催され、前半は会場を用いたオンサイトの発表、後半はネット上でのポスター発表が行われました。JpGU事務局によりますと、参加者は6,789名であったそうです。そのうち現地参加者は3,152名とおよそ半数近くが実際に会場である幕張メッセに足を運ばれたとの事でした。

 大会では三浦理事長や楠城理事らが富士山関係の発表を行ないました。三浦理事長の発表は招待講演として行われ、「[MIS27-02] 東京都心および富士山頂における大気エアロゾル粒子の長期変動」というものでした。この講演には三浦理事長のほか、大河内理事、加藤理事、和田理事も共著者として名を連ねております。
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  三浦理事長らの発表スライド

 楠城理事は、「[SSS11-P04] A study on detection of low-frequency earthquakes at Mt. Fuji and data quality evaluation」と題して、富士山の下で発生している低周波地震という火山活動に起因すると考えられている地震の高精度決定に関する発表を行ないました。

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 楠城理事の発表風景

 それ以外にも、富士山関係の講演も多数行われました。藤井理事は山梨県富士山科学研究所の所長も兼務されていますが、以下の3つの講演にも共著者となっています。

[O03-02] 富士山における火山防災教育:山梨県の実践と課題
[SVC29-07] 富士火山、宝永噴火の最初期相
[SVC30-08] 富士山での降灰堆積路面における車両走行実験の概要

 さらに、”富士山”というキーワードで検索しますと、以下の講演が行われておりました。

[SVC30-05] 噴火災害対応補助のための道路閉塞状況の可視化の試み
[SVC30-11] 富士山での落石観測に向けた観測装置の開発
[O08-P26] 富士山の斑晶に富む玄武岩質溶岩の液体‐固体遷移:高温溶融実験による制約
[O08-P47] 富士山での宇宙線測定
[SVC29-P06] 富士山・青木ヶ原溶岩流の西湖風穴群の位置・形状とその内部構造
[AHW26-P04] 2021年8月に出現した富士山北麓の一時的湖沼「赤池」の水質・安定同位体的特徴
[ACG42-02] 駿河湾における富士山からの海底湧出地下水(Ⅸ)

 それ以外にも、鴨川専務理事が3件、加藤理事も上記のほか1件、小林理事も2件、長尾理事も2件発表を行っており、当NPO法人の多くの方に関係する分野を含んだ総合的な分野の学会となっています。
(広報委員会)



認定NPO法人富士山測候所を活用する会とは

2004年に無人化され、いずれ取り壊しの運命にあった旧富士山測候所。
富士山測候所を活用する会は、この施設を国から借り受け研究・教育の拠点にしようという構想で、2005年に大気化学や高所医学などの研究者が主体となって立ち上げたNPO法人です。

また
富士山頂という厳しい環境の中、その修理費・維持費や、運営費など
年間3000万円という莫大なコストが掛かるのです。

しかしながら、資金面に関しては、
公的補助もなく研究利用費だけで運営しております。

そこで、皆様からご支援、会員になっていただき未来へ
つなぐ研究の手助けをどうぞよろしくお願いいたします。

本NPOは、認定NPO法人(認定NPO法人は全NPOの2%しかない)です。
ご寄付に関しては、控除もありますので詳しくはウェブサイトなどでご確認ください。




 

御殿場基地は、住宅地の中にあります。
一軒家をおかりし御殿場事務所として使用してます。
今まで小さな看板…というより「紙に『NPO法人富士山測候所を活用する会』と印刷したもの」をテープで張っていただけでした。
夏の間だけ、しかも不特定多数の人間が出入りしている状況だったので、ご近所の方の中には不審に感じていた方もいたかもしれません。

2022年夏期観測を前に、東京事務所とおそろいの看板を新しく設置いたしました。
これで、ご近所の方も、郵便や宅配便を配達してくれる方も迷うことはなくなると思います

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遠くからでも良く見えます。

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そして2階の部屋の入口にも「富士山環境研究センター」の看板が付きました。

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(広報委員会)


認定NPO法人富士山測候所を活用する会とは


2004年に無人化され、いずれ取り壊しの運命にあった旧富士山測候所。
富士山測候所を活用する会は、この施設を国から借り受け研究・教育の拠点にしようという構想で、2005年に大気化学や高所医学などの研究者が主体となって立ち上げたNPO法人です。

また
富士山頂という厳しい環境の中、その修理費・維持費や、運営費など
年間3000万円という莫大なコストが掛かるのです。

しかしながら、資金面に関しては、
公的補助もなく研究利用費だけで運営しております。

そこで、皆様からご支援、会員になっていただき未来へ
つなぐ研究の手助けをどうぞよろしくお願いいたします。

本NPOは、認定NPO法人(認定NPO法人は全NPOの2%しかない)です。
ご寄付に関しては、控除もありますので詳しくはウェブサイトなどでご確認ください。




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キックオフミーティングの司会は加藤俊吾学術科学委員長


5月28日、恒例の夏期観測キックオフミーティングが、中野サンプラザ研修室およびZoomによるハイブリッド形式で行われました。

2022年度山頂で研究を行うグループの自己紹介から始まり、開所日程、山頂で作業をする際の注意事項などの説明がありました。
安全の手引2022について、登山計画書などの必要書類の確認と、キックオフミーティングは進行していきます。
今年始めて参加する企業もあり、活発な議論が行われました。
まだ、コロナ禍が完全に終わっていない中の山頂の利用は、昨年同様に万全の対策で行われることになりました。
2022年夏、山頂での研究活動へ向けていよいよ「kick off」です。

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引き続き、第17回通常総会が会場及びZoomのハイブリッド形式で行われました。

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はじめて「対面」で挨拶をする宿利正史新会長

中野サンプラザ会場では、宿利正史新会長(昨年はリモートでの挨拶でした)による挨拶があり、
NPO活動の発展に向けての熱意有溢れた内容に一同聞き入りました。

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総会の司会は三浦和彦理事長

総会後の講演会では、京都大学・産業連携本部の菊池亮太氏による「現実世界とバーチャル空間のデータ総合研究~気象研究から日本酒造り!?まで挑戦中~」
の講演が行われました。

菊池先生の専門は「気象予測モデル、数値流体力学、数理モデリング」「気象予測(特にリモートセンシング)」「データ同化、最適化、機械学習」というかなり高度に専門的な分野です。
大学4年生のときに東京理科大の学生として、富士山山頂でのエアロゾル観測と太郎坊での係留気球・ラジオゾンデ放球などに参加、富士山研究で経験したことがその後の研究活動の手助けになったことがたくさんあったとのことでした。
内容の濃い講演の中でも一番興味を引いたのが「AIを活用した獺祭の実証実験」。
講演後、
会場やリモートの参加者から質問は、獺祭について…が一番多かったです。


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菊池亮太氏を紹介する三浦和彦理事長

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三浦亮太氏の講演を聞き入る会場の聴衆(コロナ対策で間隔をあけて座っています)

なお、その後理事会と運営委員会が行われ、NPO事務局にとって忙しい土曜日が終わりました。
(広報委員会)


認定NPO法人富士山測候所を活用する会とは


2004年に無人化され、いずれ取り壊しの運命にあった旧富士山測候所。
富士山測候所を活用する会は、この施設を国から借り受け研究・教育の拠点にしようという構想で、2005年に大気化学や高所医学などの研究者が主体となって立ち上げたNPO法人です。

また
富士山頂という厳しい環境の中、その修理費・維持費や、運営費など
年間3000万円という莫大なコストが掛かるのです。

しかしながら、資金面に関しては、
公的補助もなく研究利用費だけで運営しております。

そこで、皆様からご支援、会員になっていただき未来へ
つなぐ研究の手助けをどうぞよろしくお願いいたします。

本NPOは、認定NPO法人(認定NPO法人は全NPOの2%しかない)です。
ご寄付に関しては、控除もありますので詳しくはウェブサイトなどでご確認ください。




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YouTube TBS NEWS DIG Powered by JNN より


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月15日のTBS報道番組、news23に
本NPOの大河内博副理事長が登場しました。

JAMSTECの野坂秀雄博士による海洋のマイクロプラスチック汚染の説明に続いて、
早稲田大学の屋上に設置された”大気中のマイクロプラスチック観測装置”を紹介。
この装置により、
新宿の大気中から1立方メートルあたり6.5個のマイクロプラスチックが確認されています。
海洋以外にも、私たちが吸っている空気のなかに1立方メートルあたり6.5個のマイクロプラスチックが混在しており、
「1日吸うと大体94個ぐらい吸うということになって、1年間にすると3万4000個ぐらい」のマイクロプラスチックが体内に入ることになります。
人体への影響は、大丈夫でしょうか?
海外の研究では肺の奥からもマイクロプラスチックが見つかっています。

東京・新宿の大気中にマイクロプラスチックがあるだけでなく、
以前にもこのブログでご紹介したように
富士山頂の大気の中にも2019年の調査でもマイクロプラスチックが確認されています。

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YouTube TBS NEWS DIG Powered by JNN より

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YouTube TBS NEWS DIG Powered by JNN より

どこの大気にも存在するマイクロプラスチックから
私たちは逃げられないのです。

今年の夏期観測でも、富士山頂において
マイクロプラスチックの研究は行われます。
引き続きご注目下さい。

(広報委員会)


認定NPO法人富士山測候所を活用する会とは


2004年に無人化され、いずれ取り壊しの運命にあった旧富士山測候所。
富士山測候所を活用する会は、この施設を国から借り受け研究・教育の拠点にしようという構想で、2005年に大気化学や高所医学などの研究者が主体となって立ち上げたNPO法人です。

また
富士山頂という厳しい環境の中、その修理費・維持費や、運営費など
年間3000万円という莫大なコストが掛かるのです。

しかしながら、資金面に関しては、
公的補助もなく研究利用費だけで運営しております。

そこで、皆様からご支援、会員になっていただき未来へ
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ご寄付に関しては、控除もありますので詳しくはウェブサイトなどでご確認ください。


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2022年6月13日撮影(長尾年恭理事)  

6月13日長尾理事が千葉県浦安市から撮影した
富士山にはたっぷり雪が残っているようです。

浦安市と言えば・・・東京ディズニーランドの近く
から撮影とのことで、
富士山から東北東の方角です。

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ところが翌日の6月14日
午前8時ごろ富士市のあたりから
富士山の南側からの撮影になります。
鴨川理事が写した富士山にはほとんど山頂には雪が積もっていないようにみえます。


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2022年6月14日午前8時頃鴨川仁理事撮影

東側斜面と西側斜面と、見ている側が違う事も関係していると思いますが、
わずか1日で・・・
こんなに富士山頂の雪の積雪量が違うのでしょうか?

山のプロフェッショナル、
本NPOでも大活躍されている頼もしい
岩崎洋山頂班長に質問しました。

富士登山の生き字引のような
岩崎洋山頂班長のお話ですと
「この時期は日が照れば雪は半日で消えますよ」
とのことです!!

なんと半日で、
この時期は富士山の雪は消えると衝撃の事実

この季節は、夏期観測のための準備中。

本NPOの研究者たちは富士山を毎日眺め
山頂での研究が安全にできるのか?
通電作業など損傷もなく順調に終わるのか?などなど

富士山の積雪量には毎日、一喜一憂しています。

少ない方が、
夏期観測のための作業が楽になって有難いのですが・・・
しかしながら富士山頂の「降雪」を
研究対象としている研究者にとっては
全く雪がないことも喜べないのです。

※今年は富士山頂での夏期観測において大河内博副理事長による
「積雪中のマイクロプラスチック」に関する研究も予定されております!!
結果にこうご期待!



以前にもブログでご紹介しましたが、
半分白い富士山山頂の積雪量の年間推移など
富士山の積雪量は色々面白い問題を含んでいるようです。


積雪量や場所の状況、その化学成分などの関係・・・
興味は尽きないですね。

是非ご注目下さい。

(広報委員会)







認定NPO法人富士山測候所を活用する会とは


2004年に無人化され、いずれ取り壊しの運命にあった旧富士山測候所。
富士山測候所を活用する会は、この施設を国から借り受け研究・教育の拠点にしようという構想で、2005年に大気化学や高所医学などの研究者が主体となって立ち上げたNPO法人です。

また
富士山頂という厳しい環境の中、その修理費・維持費や、運営費など
年間3000万円という莫大なコストが掛かるのです。

しかしながら、資金面に関しては、
公的補助もなく研究利用費だけで運営しております。

そこで、皆様からご支援、会員になっていただき未来へ
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ご寄付に関しては、控除もありますので詳しくはウェブサイトなどでご確認ください。

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