太郎坊のそよ風

認定NPO法人 富士山測候所を活用する会 オフィシャルブログ

2023年04月

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平成23年度助成金の授与式「研究奨励の会」が4月21日ANAインターコンチネンタルホテル(地下1階)で行われ、藤原博伸研究員と三浦理事長が出席しました。

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10時からの研究会は多数の参列者で一杯でした。
11時45分より研究奨励の会があり壇上で「助成金の決定通知書」交付が行われました。
助成の対象は「市民参加型雷位置評定全国ネットワークの参加促進用マニュアルの構築」で、
助成額は実践研究部門の受給者の中で最高額の390,000円でした。

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この市民参加型の雷位置評定ネットワークはドイツの研究者が提唱した
ボランティア型の雷ネットワークです。
参加したい各人が受信機となる電子キットを購入し自分たちで
組み立てることで、雷観測点を好きなところに設置できます。
多くのボランティアが多数参加することで、実用的な雷位置評定システムが構築されます。

今回の助成では、この電子キットの組み立てマニュアルを日本語で書き表すことで電子キットを簡単に作成できるようにすることも目標の一つです。

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全国各地にあるBlitzortung落雷観測点。もちろん富士山周辺にも配備してあります。

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御殿場観測点に設置してある機器。下の棚のボックスの中には雷電波を受信するアンテナが収納されています。

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夏期観測期間だけですが、山頂でも装置の設置を行います(時計の右下)

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 12:40-15:00には交流会が行われました。

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会場には古田豊理事も別の研究プロジェクトでこの助成金を受けておられ、久しぶりに富士山の話題で花が咲きました。
今年初めての助成金獲得に雷グループも元気づいています。
(広報委員会)




認定NPO法人富士山測候所を活用する会とは


2004年に無人化され、いずれ取り壊しの運命にあった旧富士山測候所。
富士山測候所を活用する会は、この施設を国から借り受け研究・教育の拠点にしようという構想で、2005年に大気化学や高所医学などの研究者が主体となって立ち上げたNPO法人です。

また
富士山頂という厳しい環境の中、その修理費・維持費や、運営費など
年間3000万円という莫大なコストが掛かるのです。

しかしながら、資金面に関しては、
公的補助もなく研究利用費だけで運営しております。

そこで、皆様からご支援、会員になっていただき未来へ
つなぐ研究の手助けをどうぞよろしくお願いいたします。

本NPOは、認定NPO法人(認定NPO法人は全NPOの2%しかない)です。
ご寄付に関しては、控除もありますので詳しくはウェブサイトなどでご確認ください。


研究賞 ver1_2
 (中央)大河内副理事長

2月9日の本ブログで予告していましたが、
嬉しいニュースが飛び込んで参りました!
大河内副理事長より、以下のメールを頂きました。

4月12日にアサヒグループ財団から表彰していただきました。
素晴らしい盾(田中貴金属)・表彰状・目録をいただきました。富士山ではなく、いわゆる、ゲリラ豪雨研究ですが、この研究がその後の山間部局地豪雨研究(基盤A)、熱帯スコール性豪雨研究(WNI)に繋がっています。また、このテーマで卒業生が2022年3月に論文博士を受賞しました。

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とても嬉しいお知らせを頂きました。

皆様のご寄付やご声援のお陰です。
これからも、引き続きよろしくお願いいたします。

(広報委員会)





認定NPO法人富士山測候所を活用する会とは


2004年に無人化され、いずれ取り壊しの運命にあった旧富士山測候所。
富士山測候所を活用する会は、この施設を国から借り受け研究・教育の拠点にしようという構想で、2005年に大気化学や高所医学などの研究者が主体となって立ち上げたNPO法人です。

また
富士山頂という厳しい環境の中、その修理費・維持費や、運営費など
年間3000万円という莫大なコストが掛かるのです。

しかしながら、資金面に関しては、
公的補助もなく研究利用費だけで運営しております。

そこで、皆様からご支援、会員になっていただき未来へ
つなぐ研究の手助けをどうぞよろしくお願いいたします。

本NPOは、認定NPO法人(認定NPO法人は全NPOの2%しかない)です。
ご寄付に関しては、控除もありますので詳しくはウェブサイトなどでご確認ください。


 太郎坊観測サイトからドローンを操縦する南齋勉・静岡理工科大学教授(2023年4月12日)

4月の観測を終えた主催者の南齋先生からホットなニュースを投稿していただきました。

静岡理工科大学の研究グループが太郎坊観測サイトにおいて、ドローンによる雲粒採取を行ないました。
一般的に、雨や霧などの湿性沈着物中の化学組成の分析を行う際、採取装置に回収したサンプルに対して行われるため、これらの成分は時間・空間的に平均化されます。このため、雲粒の核形成から、雲粒への大気汚染物質の沈着、雲粒中における液相反応の解明には、時間空間分解能に優れた採取分析手法が重要です。


 結晶生成を利用した雲粒採取分析ツール


 雲粒採取に用いたドローンと採取ツール(太郎坊観測サイトにて)

静岡理工科大学の南齋教授の研究グループは、ゲル薄膜に含まれる溶質と雨中の硫酸イオンによる結晶生成を利用することで、一滴の雨滴の成分を簡便に定量する手法を開発し、ドローンに搭載することで上空の雲粒を採取・分析する研究を行なっています。


 ドローンに搭載したカメラから撮影した富士山をバックにした雲
 (右下に太郎坊観測サイトが見える)



こちらの動画もご覧ください。

一滴ごとの雲粒に含まれる硫酸塩の物質量と、雲粒体積、それらから見積もった濃度の、それぞれの情報を並べてみることで、個々ではバラバラの情報を持つ雲粒が、それが含まれる雲全体の情報(雲からのメッセージ!)を示すことが分かってきました。
さらに、その情報を経時的に並べて見ることで、雲滴形成や成長の過程についての情報が得られる可能性が見えてきました。今後も引き続き、ひと月に1回のペースで採取を行なっていきます。
(文責:南齋)

今年3月から、航空規制などのメールが準備万端整えて、南齋勉教授が率いるグループは
太郎坊の観測サイトからドローンを飛ばして、上空の雲粒を採取・分析する研究を行なっています。
今回は、その第一報です。今後の研究の進展をご注目下さい。

(広報委員会)







認定NPO法人富士山測候所を活用する会とは


2004年に無人化され、いずれ取り壊しの運命にあった旧富士山測候所。
富士山測候所を活用する会は、この施設を国から借り受け研究・教育の拠点にしようという構想で、2005年に大気化学や高所医学などの研究者が主体となって立ち上げたNPO法人です。

また
富士山頂という厳しい環境の中、その修理費・維持費や、運営費など
年間3000万円という莫大なコストが掛かるのです。

しかしながら、資金面に関しては、
公的補助もなく研究利用費だけで運営しております。

そこで、皆様からご支援、会員になっていただき未来へ
つなぐ研究の手助けをどうぞよろしくお願いいたします。

本NPOは、認定NPO法人(認定NPO法人は全NPOの2%しかない)です。
ご寄付に関しては、控除もありますので詳しくはウェブサイトなどでご確認ください。

 日本時間の4月10日夜、カムチャッカ半島のシベルチ(Shiveluch)火山が大規模な噴火を起こしました。噴煙の高さは海抜20キロにも達したとの報告もあります。

 カムチャッカ火山噴火対策チーム(KVERT)は、航空交通への脅威が高まったと発表しました。同チームは、「大規模な火山灰雲」が火山の西側を漂っており、高さ15キロメートルまでに達するような爆発がいつでも発生する可能性があるとして、コードレッドの「航空に関する火山観測所通知」を発表しました。

 航空機への影響は今の所報告されていませんが、カムチャツカ半島東側は頻繁に飛行機が通る航空路のため、これまでも世界で何例か火山灰を吸い込んでエンジンが停止する事故が発生しています。特に今は、ウクライナ問題でロシア上空の飛行が不可能なため、年配の方にはなつかしいアラスカ・アンカレッジ経由でヨーロッパへ向かう便も増えています。風向きによっては、この航空路に影響が出る事も考えられます。

 また、ロシアの国営メディアなどは専門家の話として、火山灰が成層圏まで達した場合、太陽からの日射量が減り、地球規模の気温の低下を引き起こす可能性を指摘しています。

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シベルチ火山の位置とカムチャッカ半島の中心都市:ペトロパブロフスク・カムチャツキーの位置

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4月11日のシベルチ火山の状況, KVERTより入手

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大噴火前の1月10日の状況

 筆者はこれまでカムチャッカ半島を地震予知研究や気候変動研究のため、複数回訪問した事があります。カムチャッカは火山の宝庫であり、29の活火山が存在します。そのため、毎日のように新しい小爆発や噴気、高温雪崩が観測されています。

 ロシア科学アカデミーの研究組織について、筆者は大きな感銘を受けました。というのは、例えば火山ガスや地下水のサンプリングを彼らは毎週行っているのですが、そのための車両や雪上車が完備されています。また観測や観光における主な移動手段はヘリコプターです。これには軍がかなり協力しているとの事でした。

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我々が実際に使用したヘリコプター(筆者撮影)

我々が実際に使用した観測用車両(2001年筆者撮影)
驚くべきは技官の多さで、カムチャッカでは研究者1名に対し、6名の技官が配置されているとの事
日本では全く考えられない状況で、この多くの技官により、各種野外観測が維持されている

 実はアリューシャン列島沿いに飛行すれば、アメリカからも近いために、カムチャッカ政府はかなり観光施設の建設に力を入れているのです。

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間欠泉地帯における観光用ロッジなど

 富士山においても、やはり冬季にいかに観測を維持するかが、各種環境モニタリングや火山監視にとって大きな問題です。

(文責:長尾年恭)
(広報委員会)



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2004年に無人化され、いずれ取り壊しの運命にあった旧富士山測候所。
富士山測候所を活用する会は、この施設を国から借り受け研究・教育の拠点にしようという構想で、2005年に大気化学や高所医学などの研究者が主体となって立ち上げたNPO法人です。

また
富士山頂という厳しい環境の中、その修理費・維持費や、運営費など
年間3000万円という莫大なコストが掛かるのです。

しかしながら、資金面に関しては、
公的補助もなく研究利用費だけで運営しております。

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2023年 JT SDGs貢献プロジェクト助成式 記念講演
「富士山の防災の最前線」
~富士山はどの程度噴火監視されているの?~

鴨川専務理事の講演があります。

講演詳細は以下の通り

日時:4月28日(金) 13:00~14:30
場所:静岡県地震防災センター 3階 大研修室
静岡市葵区駒形通5丁目9番1号 TEL:054-251-7100

入場無料です。
当日会場に直接お越しください。

当日は、講演前に助成金贈呈式を予定しております。
また、講演後、希望者には地震防災センター見学コース体験をご案内いたします。

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(広報委員会)





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2004年に無人化され、いずれ取り壊しの運命にあった旧富士山測候所。
富士山測候所を活用する会は、この施設を国から借り受け研究・教育の拠点にしようという構想で、2005年に大気化学や高所医学などの研究者が主体となって立ち上げたNPO法人です。

また
富士山頂という厳しい環境の中、その修理費・維持費や、運営費など
年間3000万円という莫大なコストが掛かるのです。

しかしながら、資金面に関しては、
公的補助もなく研究利用費だけで運営しております。

そこで、皆様からご支援、会員になっていただき未来へ
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