太郎坊のそよ風

認定NPO法人 富士山測候所を活用する会 オフィシャルブログ

2023年07月

7月24日に岩崎山頂班長から送られたご来光です。

DSC04947_R-1

DSC04951_R-1
  芦ノ湖と初島 7月24日(撮影:岩崎洋)

「お早う御座います。今朝は久し振りに下界が見えました。昨晩は富士市の花火大会で、良く見えたのですが、角度的に街の灯りと被ってしまって今一でした。」

7月24日には山頂班による長田尾根のケーブルの点検補修が行われました。大きな問題はなく、毎年点検と補修をしていれば大丈夫そうです。

7月25日、早稲田大学速水教授グループが上山、徒歩下山。

7月26日、埼玉県環境科学国際センター(CESS)の村田浩太郎研究員から登山中の写真が送られてきました。米持真一CESS・副室長グループの「日中韓同時観測による長距離輸送されたPM2.5/PM1の化学組成解明」の研究のための登山ですが、装置を来年度から引き継がれる東洋大学の反町篤行教授グループとの共同登山でした。

「今日は米持さんと、東洋大学反町先生とその学生さん3人で徒歩登山中です。今新7合目で皆さん元気・?な感じです。(7:10)」

村田さんのチャットにもあります。

465553823642157107

465553824799784995

465553825689501762
  
465553827249782868
 新7合目辺り、皆さん元気いっぱい。

お昼ごろには、二手に分かれて、全員山頂に到着。

465778868285341941

「だんだん疲れが見えてくる写真です。それでも山頂にたどり着いて」

465595254910222855

465595266973041108

測候所について 一休みして

465595277810860328

しっかり装置の点検と引き渡しを行いました。

465595286233546920

465595302859767875
 下山前、岩崎山頂班長と(撮影:村田浩太郎 ほか)

「無事作業を終えてこれから下山です(14:02)」

米持部長から反町先生への丁寧な引継ぎが行われ、富士山頂のPM2.5の測定は今後も続けられるようになりました。

7月27日、開所からずっと山頂勤務だった増本亮班長下山。交代で千田敦司班員が上山。

夏期観測2023は順調に行われております。

(広報委員会)

認定NPO法人富士山測候所を活用する会とは


2004年に無人化され、いずれ取り壊しの運命にあった旧富士山測候所。
富士山測候所を活用する会は、この施設を国から借り受け研究・教育の拠点にしようという構想で、2005年に大気化学や高所医学などの研究者が主体となって立ち上げたNPO法人です。

また
富士山頂という厳しい環境の中、その修理費・維持費や、運営費など
年間3000万円という莫大なコストが掛かるのです。

しかしながら、資金面に関しては、
公的補助もなく研究利用費だけで運営しております。

そこで、皆様からご支援、会員になっていただき未来へ
つなぐ研究の手助けをどうぞよろしくお願いいたします。

本NPOは、認定NPO法人(認定NPO法人は全NPOの2%しかない)です。
ご寄付に関しては、控除もありますので詳しくはウェブサイトなどでご確認ください。


昨年末の噴火で、道路と電源ケーブルが使えなくなって苦戦しているマウナロア観測所については
本ブログでもご紹介(1月12日1月23日)しましたが、その後どうなったでしょうか?
以下は、7月初旬に現地を訪ねた富士山環境研究センターの小山朋子特任研究員の投稿です。

tomoko-1SS
  溶岩の間を蛇行しているアクセス道路

夏休みに富士山に登る方は多いと思いますが、ハワイ旅行を計画されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ハワイ島マウナロア火山の北側、標高3397メートルの位置にNOAA (アメリカ大気海洋庁) 管轄のマウナ・ロア観測所があります。NOAAはアラスカ、カリフォルニア、アメリカンサモア、グリーンランド、南極でも同様の観測をしており、世界各国の気候科学者にとって不可欠なデータとなっています。
地球温暖化関連記事に載っている二酸化炭素濃度の年々変化のグラフは、マウナ・ロア観測所の観測がベースになっています。
この観測所のキーパーソンであるラス・シュネル博士には、当NPO設立時から貢献いただいており、我々NPOメンバーが親しみを感じる観測所でもあるのです。ハワイ諸島が大陸から3000km以上も離れていて、高所のため地上の影響を受けにくいという特徴は、富士山測候所の特徴によく似ています。

マウナ・ロア観測所へのアクセスはその名も「マウナ・ロア・オブザーバトリー・ロード」を辿っていくのですが、2022年11月27日から始まった溶岩流によって一部不通となり、観測所への電力供給も絶たれてしまいました。温暖化ガスの観測は近くに設置された一時観測所で継続されています。

tomoko-3ss
    マウナ・ロア・オブザーバトリー・ロードから臨むマウナ・ロア山

さて、そのアクセス道路がどんな感じか気になって、ハワイ島訪問ついでに寄ってみました。
ハワイ島を東西に走る州道200号線「ダニエル・K・イノウエ・ハイウェイ」(旧名サドル・ロード)をコナ地区からヒロ方面に向かって進むと左手にマウナ・ケア、右手にマウナ・ロアを見ることが出来ます。
マウナ・ロア・オブザーバトリー・ロードに入ると舗装はされていますが、道は細く両脇は溶岩がむき出しになっていて慎重に進まないといけません。見渡す限り溶岩ですが、少しドライブすると白い建造物らしき物が見えました。
レンタカーで不通になっているポイントまで行くのは危険だと判断し、早々に引き返すことにしました。それでもマウナ・ロア観測所に勤務されている方々のご苦労を垣間見たような気がしました。

tomoko-6ss
  ガサガサとした形状の溶岩がどこまでも広がる

富士山環境研究センター特任研究員 小山朋子



以上、小山特任研究員のブログをご紹介しました。


(広報委員会)

認定NPO法人富士山測候所を活用する会とは


2004年に無人化され、いずれ取り壊しの運命にあった旧富士山測候所。
富士山測候所を活用する会は、この施設を国から借り受け研究・教育の拠点にしようという構想で、2005年に大気化学や高所医学などの研究者が主体となって立ち上げたNPO法人です。

また
富士山頂という厳しい環境の中、その修理費・維持費や、運営費など
年間3000万円という莫大なコストが掛かるのです。

しかしながら、資金面に関しては、
公的補助もなく研究利用費だけで運営しております。

そこで、皆様からご支援、会員になっていただき未来へ
つなぐ研究の手助けをどうぞよろしくお願いいたします。

本NPOは、認定NPO法人(認定NPO法人は全NPOの2%しかない)です。
ご寄付に関しては、控除もありますので詳しくはウェブサイトなどでご確認ください。

298AFDCF-A64D-4ED4-B1F7-3D28A9071FBC
 7月16日 (撮影:山頂班)

7月の三連休は、梅雨明け前とは云え好天で山頂はにぎわいました。

18日に鴨川仁専務理事と装置の設定に上山した、村田浩太郎さん(埼玉県環境科学国際センター)から、彩雲の写真が届きました。

464413179599126825
  7月18日10時(撮影:村田浩太郎)

また、18日(火)には坂本健二班員が下山、岩崎洋班長が上山し、
早速、岩崎班長から美しい雲のスナップが連続的に送られてきました。

DSC04929_R-1

70%DSC04930_R-1

DSC04931_R-1
  7月18日 撮影:岩崎洋山頂班長

しかし19日(水)に岩崎班長からは、

DSC04932_R-1
  絹雲、(7月18日4:50,撮影:岩崎洋)

「お早う御座います。天気は穏やかに見えますが、西からの風が吹き始めています。絹雲が見られ、下り坂。気温は4.6℃(4:50)」
とのことでした。

464553951413928102
  影富士 7月19日早朝(撮影:村田浩太郎)

この日、鴨川グループは無事に装置を設置、下山しましたが、午後は雨が降りました。
7月19日に岩崎、増本両班長が浅間大社奥宮へ挨拶。御神酒を奉納しました。

7月21日、岩崎班長からです。
「お早う御座います。今朝も一面の雲海で気温も少し下がって快適になりました。釈迦の割れ石もよく見え、高度8千当たりの飛行機もくっきりと見えます。登山者は台湾ツアーが沢山登ってきて日本語率低かったです」

DSC04933_R-1

DSC04937_R-1

DSC04938_R-1

DSC04935_R-1
 7月21日(撮影:岩崎洋班長)

7月22日
「お早う御座います。今回の務めで初めての週末、登山者も若干増えてきたようです。ツアー登山の人たちは剣ケ峯だけでなく、三島岳や成就岳でご来光を拝してのちに登ってくるパーティーも少なくありません。ご来光時の山頂が混雑するからですが、チームの歩くスピードや日の出時刻のタイミング等、ガイドさんの力量が問われるところです」

DSC04944_R-1

DSC04945_R-1


DSC04946_R-1 (1)

DSC04941_R-1
  7月22日(撮影:岩崎洋)

この間、7月19日、大河内副理事長グループの上山、東京新聞・戸上航一記者の取材、
7月20日、青山シビルエンジニアリンググループの上山、NHK甲府放送局の取材などが行われました。
また、山頂班は静岡県警や気象庁との対応もあり、忙しい毎日でした。

”日本最高地点の研究施設”はいま研究活動の最盛期です。
多くの成果を期待しています。

(広報委員会)

認定NPO法人富士山測候所を活用する会とは


2004年に無人化され、いずれ取り壊しの運命にあった旧富士山測候所。
富士山測候所を活用する会は、この施設を国から借り受け研究・教育の拠点にしようという構想で、2005年に大気化学や高所医学などの研究者が主体となって立ち上げたNPO法人です。

また
富士山頂という厳しい環境の中、その修理費・維持費や、運営費など
年間3000万円という莫大なコストが掛かるのです。

しかしながら、資金面に関しては、
公的補助もなく研究利用費だけで運営しております。

そこで、皆様からご支援、会員になっていただき未来へ
つなぐ研究の手助けをどうぞよろしくお願いいたします。

本NPOは、認定NPO法人(認定NPO法人は全NPOの2%しかない)です。
ご寄付に関しては、控除もありますので詳しくはウェブサイトなどでご確認ください。


nhk08
NHK総合 7月12日放送 「NHK NEWS おはよう日本」より
NHK総合テレビ「おはよう日本」(5:00-8:00)の中で「柔軟剤の香りについて」約8分間紹介されました。
洗濯に使う柔軟剤などのアレルギーで困っている小学生がいます。
体育の授業で体育館に臭いが充満すると、体中にジンマシンが出て辛くなったり足が痛くなったりして苦しんでいます。
それが洗剤に含まれる柔軟剤によることがわかりました。
nhk05
NHK総合 7月12日放送 「NHK NEWS おはよう日本」より
早稲田大学創造理工学部の大河内博教授(本NPO副理事長)が柔軟剤を使用した洗濯物を干した室内大気の化学物質を測定したところ…
nhk07
NHK総合 7月12日放送 「NHK NEWS おはよう日本」より
マイクロカプセルが見つかりました。
nhk01
NHK総合 7月12日放送 「NHK NEWS おはよう日本」より
このマイクロカプセルは壊れることによって中に含まれる香料を周囲に放出します。
柔軟剤を適正な使用量(0.8kgの洗濯物に柔軟剤5.4ミリリットル)で選択した場合、
およそ約42万個のマイクロカプセルが洗濯物に付着していました。
それが服を触るなど外部からの刺激でマイクロカプセルの膜が壊れるによって大気に放出されるので、
香料成分にアレルギーを持っている人には辛いことになります。

「香害をなくす連絡会」が厚生労働省に要望書を提出しましたが、
厚労省は
「現時点では、家庭用品で使用されている技術が原因で健康被害が生じるとの科学的知見は承知していない」
と回答しています。
nhk02
NHK総合 7月12日放送 「NHK NEWS おはよう日本」より
また、大手の洗剤メーカーは、「安全性や安全が確認されたもののみを使用している」と回答しており、日本石鹸洗剤工業会は
「過度な使用にならないよう適切な使用量をまもるよう気を付けてほしい。
多くの方々にご理解いただけるよう啓発活動を行って行く」
としています。
nhk03
NHK総合 7月12日放送 「NHK NEWS おはよう日本」より
火曜日の朝、多くの人にとって出勤前となる7時台の番組の中で8分程をかけた丁寧な紹介が行われました。

ところで、大河内副理事長グループの「香害」の研究には、歴史があります。
2020年の本ブログでもご紹介しましたが、
マイクロカプセルによる香害の研究は
富士山大気をはじめとしたマイクロプラスチック研究の一部として数年前から始まっています。

化学物質に敏感な小学生が安心して学校へ行けるように
大河内研究グループの研究のさらなる発展を祈ります。

(広報委員会)


認定NPO法人富士山測候所を活用する会とは


2004年に無人化され、いずれ取り壊しの運命にあった旧富士山測候所。
富士山測候所を活用する会は、この施設を国から借り受け研究・教育の拠点にしようという構想で、2005年に大気化学や高所医学などの研究者が主体となって立ち上げたNPO法人です。

また
富士山頂という厳しい環境の中、その修理費・維持費や、運営費など
年間3000万円という莫大なコストが掛かるのです。

しかしながら、資金面に関しては、
公的補助もなく研究利用費だけで運営しております。

そこで、皆様からご支援、会員になっていただき未来へ
つなぐ研究の手助けをどうぞよろしくお願いいたします。

本NPOは、認定NPO法人(認定NPO法人は全NPOの2%しかない)です。
ご寄付に関しては、控除もありますので詳しくはウェブサイトなどでご確認ください。



7月5日には楽天グループとソフトバンクグループの荷上げも行われました。

DSC_0113_R-1
   7月6日南東~南西方向(撮影:山頂)
DSC_0115_R-1
 7月6日(撮影:山頂班)

山頂班から7月6日の朝の風景も送られてきました。
「朝8時30分の時点で8.7℃あり、暖かな陽差しがとどいています。低気圧が抜けて北から乾いた空気が入っているせいか今朝の8時の湿度は9%でした。夜中雨が降っていたせいか、登山者は思ったほど多くありません」
とのことでした。

7月7日に開所時に活動した鳴海班員が下山。
7月8日(土)強風。鴨川専務理事グループが残りの観測装置設置、ライブカメラ調整に上山、9日下山。
7月10日には、前日からの悪天候で馬の背が崩れて転がった岩を、ユンボで撤去。
7月10日に、田中暁班員が上山し、交代で横山勝丘班長が下山しました。
増本亮班長の一人班長体制に。
7月11-12日で国立環境研グループの観測装置設置作業。
7月12日は強風。

7月14日-15日、大河内副理事長、加藤俊吾理事、和田龍一理事他の大気化学研究グループの装置運び込みと設置がが行われ、いよいよ山頂の観測が最盛期をむかえています。

(広報委員会)



認定NPO法人富士山測候所を活用する会とは


2004年に無人化され、いずれ取り壊しの運命にあった旧富士山測候所。
富士山測候所を活用する会は、この施設を国から借り受け研究・教育の拠点にしようという構想で、2005年に大気化学や高所医学などの研究者が主体となって立ち上げたNPO法人です。

また
富士山頂という厳しい環境の中、その修理費・維持費や、運営費など
年間3000万円という莫大なコストが掛かるのです。

しかしながら、資金面に関しては、
公的補助もなく研究利用費だけで運営しております。

そこで、皆様からご支援、会員になっていただき未来へ
つなぐ研究の手助けをどうぞよろしくお願いいたします。

本NPOは、認定NPO法人(認定NPO法人は全NPOの2%しかない)です。
ご寄付に関しては、控除もありますので詳しくはウェブサイトなどでご確認ください。


↑このページのトップヘ