太郎坊のそよ風

認定NPO法人 富士山測候所を活用する会 オフィシャルブログ

2024年07月



一般財団法人 新技術振興渡辺記念会は、科学技術に関する調査・研究に対して助成を行なっており、本NPOもこれまで、富士山頂を利用した東アジア越境大気汚染監視や富士山噴火予知のための観測システムの構築など多くの調査研究を委託して頂き、大変お世話になっております。この度、その会報「新技術振興渡辺記念会だよりVol.13」の表紙に富士山頂での本NPOの観測風景が採用されました。

表紙の写真は、令和5年8月に富士山測候所の庁舎脇で試料採取を行っている光景です。写真の装置で山頂のエアロゾルや霧を採取し、含まれるマイクロプラスチック(MPs)を観測します。当財団は、平成16年に無人となった測候所の施設を気象庁から借用し様々な研究活動の拠点として活用している認定NPO法人富士山測候所を活用する会に委託して、MPsの環境汚染調査研究を行いました(本誌4ページ参照)(写真提供認定NPO法人富士山測候所を活用する会)
 「新技術振興渡辺記念会だよりVol.13」表紙写真について より。
また、本文の「成果報告」では本NPOに委託された「富士山体を利用したマイクロプラスチックの東アジア大気汚染の実態把握に関する調査研究」に関する、大河内博早大教授(委託研究:実施代表者)の協力による分かりやすい概要が2ページに渡って紹介されています。(詳細は上のリンクからお読み下さい)



ここでは、2023年の末に、The New York Timesの「2023年に初めて起きたこと20選」に「富士山の雲にMPs」が選ばれたことも触れられております。私どももそのときは、富士山頂での研究を続けてこられたことを心から嬉しく思うと同時に、2007年の本NPOのスタート時からこれまで、いつもご支援下さった渡辺記念会のご恩を痛感いたしました。「やっと世界に、富士山頂が素晴らしい観測サイトであることが認められました!」
と感謝を込めてお伝えしたいと思います。

これからもさらに良い研究成果を挙げられるように努力してまいります。

(広報委員会)

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富士山測候所を活用する会では、ウェブサイトにて寄付を募っています。主旨や活動にご賛同いただけましたら、ぜひご支援をお願いします。

また、会員を募集しています。
会員特典として、会報誌『芙蓉の新風』(年1回発行)の送付、富士山頂郵便局スタンプ付きの暑中見舞いをお送りするなどの他、ウェブサイトの会員限定ページでは、山頂からのライブカメラ画像のアーカイブをはじめとするコンテンツをご覧いただくことができます。

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 2024年7月10日 登山中にみた山中湖(岩崎洋山頂班長撮影)


 2024年7月10日 登山中 相模灘に江の島が見えます(岩崎洋山頂班長撮影)

7月4日以来、気温は上がっており、登山者もそれなりに増えています。佐藤裕介班員が交代で下山しました。開所の業務お疲れさまでした。

7月6日以降、強風の日が続いています。
通信関係の設置作業で上山。其の後、関係者の体調悪化のためクローラーに乗せて酸素吸入をしながら下山するケースもありました。

7月9日、風が非常に強く、(馬の背下の)分岐からの徒歩による荷運びは大変でした。またこの間の強風で砂が飛ばされ、佐藤岩がかなり露出しているとのことです。
国立環境研究所のCO2通年観測で、寺尾有希グループが上山しています。

7月10日、開所業務の中心だった横山勝丘班長が、ベテランの岩崎洋班長と交代です。
急遽お願いすることになってしまいましたが、「山頂で捕まえたトンボの試料」も持って下山です。これは神奈川県立 生命の星・地球博物館へ種の同定のために送られる予定です。

2024夏期観測は、「大成建設自然・歴史環境基金」「WNI気象文化創造センター」「Yahoo!基金」他の助成金を受けて開催されています。

(広報委員会)
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 『富士山で俳句教室』(堀本裕樹、角川文庫、2024)

        いとうそうふう いとうさだのぶ
久しぶりに表題の伊藤霜楓(伊藤定亘)氏の句に新刊の文庫本でお目にかかりました。
こちらは発売中の文庫本の可愛らしい表紙ですが、その157ページ「雪と富士」の項目の中にあります。

今年の5月、事務所経由で著者の堀本氏に協力しているライターの方から問い合わせがありました。
八合目長田尾根にある登山路建設記念碑についてのものでした。
                             おさだてるお
この「記念碑」は、1958年2月の交代勤務の登山中に殉職された長田輝雄氏が後輩の登山の安全のために勤務時間の合間に整備しておられ、彼の没後に仲間たちが完成させた登山道「長田尾根」に設置されています。測候所の職員として後輩の登山指導に当たり、慕われていた彼の殉職は当時の職員全体にとって大きい衝撃でした。

八合目の長田尾根の「句碑」には

  いつ水の 流れしあとや 蕗の薹 長田輝峰 (長田輝雄氏の俳号)
  ひせつおね
  飛雪尾根 聲あげて聲 奪はるゝ 伊藤霜楓

が刻まれています。

一方、上の本で、伊藤霜楓氏の代表句としては
        わら
  氷壁や 死神哄ふ とき突風  伊藤霜楓

が挙げられており、作者が富士山測候所で働いていた所員であったことも記されています。

本NPOの発足の当初、関係者で作った書籍に『変わる富士山測候所』(江戸川大学・土器屋由紀子ゼミ編、春風社、2004)があります。まだ、ご存命だった伊藤定亘氏にも執筆をお願いしたところ、「人魂」(ひとだま)という題で、長田輝雄氏の殉職の模様を感動的な文章で書いて下さいました。その中に句碑の話もあります。

当時、長田氏は「そよ風の輝さん」と呼ばれていました。山頂の20m/sを超える強風について、「こんなのはそよ風だよ」との口癖が由来とのことです。強力(ごうりき)の経験もあり、富士山を知り尽くしておられた長田氏でも防げなかった殉職は、富士山の気象を侮ってはいけないという教訓になっていました。ちなみに、本ブログのタイトル「太郎坊のそよ風」は、ブログを始めた前任者(中山良夫氏)が
長田氏の口癖の「そよ風」を頂いたとのことです。

この句に20年ぶりに再会しましたが、編集を手伝った当時の江戸川大学の学生たちが伊藤氏の文章に感動して涙したことを思い出します。富士山測候所の利活用を目指すNPO活動を始めるにあたって、「日本一過酷な公務員」と言われていた先人の苦労を歴史の一環として心に刻みました。

あれから20年立ちました。
富士山測候所で研究者が滞在できるのは夏の2ヶ月ですが、マイクロプラスチックや、雷やNOx、高所医学などの新しい研究成果が最近では世界に知られるようになりました。
苦労された先輩たちは喜んでくださっているのではないでしょうか?

(広報委員会、土器屋由紀子)

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7月6日 山頂の横山勝丘班長からメッセージと写真が届きました。
「昨日は暖かで平和な一日でした。上昇気流に乗ってきてしまったか、夕刻、大きなトンボが凍えていました。「オニヤンマ!?」と思いましたが、ちょっと小さめ。調べてみたら、サナエトンボの仲間のようですね。体長は5cmほど。山頂でこんなにも大きな昆虫を見かけるのは珍しいです。すでに瀕死の状態なのがかわいそうになって、庁舎内に連れて帰りました。一晩生きていましたが、今朝ついに動かなくなってしまいました。やはり昆虫が生き永らえるには過酷な環境です。」




2024年7月5日 夕刻見つかったトンボ(撮影:横山勝丘山頂班長)

以前のブログ
を見ていたら、これまでに山頂に来た昆虫がまとめてありました。
旧富士山測候所時代に、昆虫についてまとめられた伊藤定亘氏の1968-1970年の観察の中にも、気流に乗って運ばれたおよそ50種類の昆虫の中にトンボが記載されていますが、本NPOが夏の山頂庁舎を管理するようになってトンボのお客様は3回目で、インスタグラムに写真がありました。


2018年8月7日のインスタグラムより


 2023年8月6日のインスタグラムより

「似てますけど、微妙に模様が違いますかね。」岩崎山頂班長からもメッセージが入りました。

この情報を、毎年昆虫の写真を送っている同級生の「虫博士」に送ったら以下のようなメールが来ました。

「私はトンボは良く分かりませんが、図鑑で調べたらオナガサナエみたいです。近縁種がいるようなので、一応、県博のトンボの専門家に写真を送って聞いてみます。標本にする意味はあると思いますので、残しておいてください。よろしく。 渡辺崇”」

神奈川県立博物館の方の情報が届き次第またこちらのブログにご報告しますので、ご注目くださいね。

2018年も2023年もトンボの来訪は8月の初めでしたが、今年は1ヶ月早いのでしょうか?
これからも、小さいお客様に注目していきます。

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7月2日に雨が上がりましたが、強風で寒い寒い一日でした。ドコモ、ソフトバンク、KDDIのアンテナ設置が始まっています。
7月3日は風もなく、1号庁舎の吸気作業、雑用水採水作業(6トン水槽から9トン水槽へ)、1号庁舎インレットの準備作業などが行われました。登山者も増えています。(作業日報より)
7月4日朝、前日の美しい夕景が山頂班から届きました。
「おはようございます。昨日は結局一日中強風でしたが、夕方は美しい景色を眺めることができました」


 夕景2024年7月3日、山頂班撮影


 夕景2024年7月3日、山頂班撮影

「今朝もまだ風は強いですが、空は澄み渡っています。今朝はお鉢周辺の残雪を撮ってみました。寄りの一枚は、剣ヶ峰を北側から眺めたものです。道は残雪で覆われ、まだ50メートルほど雪を踏んで歩かなければなりません。」
横山勝丘山頂班長から9時頃メッセージが届きました。


 お鉢の中の雪2024年7月4日、山頂班撮影


 お鉢の中の雪2024年7月4日、山頂班撮影


 お鉢の中の雪2024年7月4日、山頂班撮影

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