太郎坊のそよ風

認定NPO法人 富士山測候所を活用する会 オフィシャルブログ

2024年08月

8月25日(日)のご来光です。岩崎洋班長から送られてきました。




 2024年8月25日(撮影:岩崎洋)

大型台風10号が発生し、各地で降水量が増えています。
山頂付近の登山道も岩崎班長が
「連日の雨で馬の背には乗越を挟んで両側にワジができてしまいました。」
と指摘するように危険な状態です。




 2024年8月25日(撮影:岩崎洋)

なお、富士山頂の現場から(その14)で「幻の初雪?」と書きましたが、少し説明させていただきます。
一日の平均気温が最も高い「最高気温日」以降で、「山の全部または一部が、雪または白色に見える固形降水(雹など)で覆われている状態を下から(最寄りの甲府地方気象台から)初めて望観できたとき」に初冠雪としています。以前、初冠雪を甲府地方気象台と共に観測していた河口湖測候所は2003年9月30日に有人化業務を、富士山測候所も、ご存知のとおり、2004年9月30日に常駐観測を終了。すでに昔の話となりました。

一方、「初雪」「終雪」は山頂で観測して、御殿場基地事務所で発表していたとのことです。(こちらも既に20年前の話しになってしまいました)


 2024年8月25日(撮影:岩崎洋)

8月26日(月)
一昨日夜の雨により馬の背下の土砂が流出したため、伊倉組のブルによる補修作業が行われました。横山勝丘班長が再登山しました。
8月27日(火)
5名上山(ソフトバンク撤収作業のため)
岩崎洋班長、坂本健二班員下山、増本亮班長、鳴海玄希班員上山。
台風の影響が昨夜辺りから出てきているとのこと。
8月28日(水)
午前中少しパラついたのみで、昼からは夕方にかけては曇りで、風弱く降水はなし。
5名下山しました。 
8月29日(木)
台風10号は、午前8時頃鹿児島県に上陸しゆっくり東北方面に進んでいる。
山頂は昨日とは打って変わって早朝から風と雨が南よりで庁舎を揺らしている…そんな一日でした。(山頂班日報より)
台風の動きを見ながら最後の撤収作業の段取りを決めるのは大変な作業になりそうです。

(広報委員会)

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「研究者が集う富士山頂 旧富士山測候所の無人化から20年」というタイトルで、6月のNPO東京事務所でのインタビューと山頂(7月23日、24日)での取材などを通して纏められた手塚耕一郎記者の記事が、毎日新聞8月24日夕刊3面の全面を使って掲載されました。


 測候所の屋根の上で青山シビルエンジニアリングを取材する手塚耕一郎記者
(2024年7月23日NPO広報staff撮影)


7月下旬、富士山登頂を喜ぶ登山者の傍らで、ヘルメットや安全帯を身につけた人たちが建物の屋根によじ登っていた。観測機器を設置する研究者たちだ。山頂の剣ケ峰(標高3776メートル)に建つ気象庁の旧富士山測候所(現在の正式名称は「富士山特別地域気象観測所」)が、今年10月で無人化から20年を迎える。
毎日新聞オフィシャルサイト(8/24)より

という文章で始まる記事の取材が行われたのは、7月23日と24日、夏期観測研究テーマ「大気グループ」の機器が山頂に荷上げされ観測が開始された日でした。
加藤理事(東京都立大学)のCO、O3、SO2の大気中濃度の連続測定、大河内副理事長(早稲田大学)のマイクロプラスチック測定などについて手塚記者が取材。
また、青山シビルエンジニヤリングが今年から本格稼働した気象データや山頂の天気カメラ画像を一般向けに提供するサイト「イマフジ。」についても紹介しています。

紙面の内容は毎日新聞オフィシャルサイトにて公開中です。

 毎日新聞オフィシャルサイト(8/24)より


※記事はYahoo!ニュースなど、他のWEBニュース媒体でも配信・掲載されています。

 (広報委員会)
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 2024年8月22日(撮影:岩崎洋)

8月21日
「閉所作業と来年の準備は並行して行わないと間に合いません。昨日は奥宮の閉山祭でした、突然連絡があって焦りましたが、恙なく終了しました。参列したのは郵便局(昨日で閉局)、頂上富士館、我々NPO。御近所だけで粛々と閉山祭は行われました。」岩崎洋山頂班長からです。
お盆が終わると山頂はもう秋の気配で、夏期観測2024も明日からの撤収に備えて忙しい日々です。

8月22日
鴨川仁副理事長らの雷グループ(3名)、大河内博副理事長・マイクロプラスチックグループ(3名)加藤俊吾理事が撤収作業のため上山。報道(大川プロダクション2名)が加わり取材と撤収作業が行われました。


 2024年8月22日(撮影:村田浩太郎)






 2024年8月22日(撮影:広報staff)

8月23日
東洋大学・反町篤行教授グループ4名が加わり、取材と撤収作業が続けられ、14:20太郎坊にブルが到着、東洋大学グループが15:45富士宮口登山口に到着して、撤収作業は無事終了しました。
夕刻、雷雲が近づき、山麓、架空線あたりの落雷で山頂は24日早朝まで停電が続きました。

8月24日
「昨晩の雷と打って変わって今朝は良い天気でした。ただ山頂付近に張り付いた雲が雨を降らせていて山頂だけパラパラ降っていました。」岩崎洋山頂班長からです。以下は24日早朝の美しい雲の写真です。












 2024年8月24日のご来光(撮影:岩崎洋)

「昨晩の雷雨の影響で登山者はご来光時に山頂に辿り着かず、20人位でした。時間差で今(8時頃)は登山者で一杯です。」とのこと。




 2024年8月24日(撮影:岩崎洋)

ところが、夕方から天気は急変、19:28の岩崎班長からのメッセージには「本日2度目の商用断です。霰が降って大荒れになっています。」とのこと。もしかして初雪かと思いましたが、気温が高いため明日の朝、甲府地方気象台から山頂付近が白く見えることはなさそうで、「幻の初雪」になりそうです。

大気グループの撤収作業が終わった山頂は、台風10号の動向もあり暫く荒れ模様が続きそうです。

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 2024年8月13日(撮影:加藤俊吾)

8月16日
(台風7合の影響で)終日強風でした。日が沈んでからは晴れていたようです。
大型台風7号が千葉県沖を北上。新幹線東京ー名古屋間はひかりとのぞみが終日運休でしたが、
山頂班と岩崎班長のチャットでは「山頂はフツーに30m/s吹いてますよ」「栃木はまるで平穏です」
御殿場日報にも「そんなに風雨はない」とのことでした。 

8月17日
台風による被害なし、山頂班田中暁班員が到着しました。

8月18日
竹中源弥班員が下山しました。初めての山頂勤務お疲れさまでした。
この日は古谷朋之御殿場班長のガイドのおかげで本NPO顧問弁護士・野澤哲也氏一行の、職場環境調査も行われました。

8月19日
増本亮班長が下山して岩崎洋班長が登山しました。岩崎班長3回目の山頂です。
山梨県富士山科学研究所の亀谷伸子部長グループ6名による「富士山頂における火山噴出物調査」の研究が本NPOの藤井敏嗣理事も参加して始まりました。

8月20日
大阪大谷大学望月智弘教授グループ2名も「紫外線耐性ウィルス(ファージ)の単離培養」もスタートしました。
電気通信大学柳井敬司・教授グループは悪天候のため登山を諦め「わらじ館」から下山とのことです。




 2024年8月21日ご来光(撮影:岩崎洋)

岩崎山頂班長より「写真は今朝のご来光ちょっと前です。朝4時に起きて外を見たら山頂付近は大賑わいでしたが、明るくなったら潮が引くように登山者も消えました。其の後も上がってくるのは外国人ばかりで、時代がどんどん変わっていくのだなあと感じました。ブルが上がって来て馬の背の手いれと並行して研究者の受け入れ、送り出し。気象庁の庁舎周辺補修に対応等々やっと終わって一息です」と忙しい山頂の様子です。

いよいよ夏期観測2024も終盤を迎えこれから研究機材などの撤収と冬季無人観測の準備が始まります。
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 レトロな外観の東京理科大学近代科学資料館(Wikipediaより)

江戸時代の風情とショッピングやグルメが楽しめる街・神楽坂には東京理科大学のキャンパスがあり、同大学のキャンパスの中でも「サイエンスキャンパス」として整備されています。

神楽坂駅から徒歩4分のところにある東京理科大近代科学資料館は、1991年(平成3年)11月、東京理科大学の創立110年を記念して建設されたレトロな建物で、その外観は1906年(明治39年)に神楽坂に建設された東京物理学校(東京理大の前身)の木造2階建校舎を復元したものだそうです。
この近代科学資料館で来月9月26日(木) から 12月14日(土)まで企画展『富士山観測』~日本気象学の礎を築いた中村精男と和田雄治~が開催されます。この企画展にあたっては、本NPOの三浦和彦理事長(東京理科大学嘱託教授)から「芙蓉日記の会」へも協力要請がありました。


 チラシ(表面)

右下の写真は以前本ブログでも取り上げましたが、前列向かって右から和田雄治、中村精男、メンデンホール、寺尾寿の若い日々・・・と考えられます。

東京理科大学は明治初期に「東京物理学校」としてスタートしましたが、創設者は21名の物理学者で、今回は「創設者シリーズ第2弾」として気象学者の2人・中村精男と和田雄治が取り上げられます。(前回は初代校長・寺尾寿でした)

 チラシ(裏面)

詳しい内容は東京理科大近代科学資料館のウェブサイトからもご覧になれます。
『富士山観測 中村精男と和田雄治』主催:東京理科大学近代科学資料館

展示協力:一般財団法人日本エスペラント協会、ウースター工科大学(WPI)、気象庁大気海洋部 観測整備計画課気象測器検定試験センター、新宿区立新宿歴史博物館、東京海洋大学明治丸海事ミュージアム、萩博物館、認定NPO法人富士山測候所を活用する会、福島県二本松市教育委員会

11月9日には、本NPOの三浦和彦理事長の講演も予定されています。

和田雄治は明治の気象学者ですが、富士山との関連で言えば、1898年富士山頂で瀕死の野中至・千代子夫妻を強力を指導して担ぎおろした勇者でもあります。

本NPOの同好会「芙蓉日記の会」は、ウェブサイト『野中至(到)・千代子資料館』を通して、全面的に協力する予定です。
(芙蓉日記の会)

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