太郎坊のそよ風

認定NPO法人 富士山測候所を活用する会 オフィシャルブログ

2024年12月

今年もあと、10日足らずです。記録的な暑い夏の後、急に寒くなりました。
夏期観測2024の後片付けと、2025年の観測に向けて準備中のNPO東京事務所の日々をお届けします。



中村ビルの大家さんが丹精されている皇帝ダリアが今年も 花を開きました。
昨年より、小さく、少し寒そうなのは急激な寒波のせいでしょうか?



おなじみの亀ちゃんは元気です。夏の間は日よけに傘が立てかけられていました。



12月17日の大掃除で、研究センター部分がすっかりきれいになり、
会議室として使いやすくなりました。



9月26日-12月14日東京理科大資料館で行われた「企画展」のために、制作者の中山良夫氏によりきれいに修復されたジオラマが元の場所に戻りました。1895年の「野中観測所」の説明も加わっています。



ジオラマについては12月4日の本ブログでもご紹介しましたが、理科大展示会でも人気の的でした。
12月19日に東京理科大学近代科学資料館長・伊藤稔様より、「企画展ご協力の御礼」の書類をそえて、佐藤政博顧問の自記気圧計やMarin Hood さんのAlpinist 等とともに返却されました。

芙蓉日記の会は今回の企画展『富士山観測』~本気象学の礎を築いた中村精男と和田雄治~ から多くを学ぶことが出来て、来年度に向けて張り切っています。

なお、東京事務所は12月26日から1月5日の間、事務作業を休みします。その間、鴨川仁副理事長グループの「雷」研究も予定されているようです。

今年もあと数日です。どうぞみなさま良いお年をお迎えください。

(広報委員会)

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12月13日、早朝から太郎坊の点検に向かった三浦理事長からメールが入りました。



少し雲があってもきれいな富士山がみえていました。



太郎坊へのアクセスもいつの間にか枯れ葉の道になっていました。



太郎坊もすっかり初冬の景色です。
並んでいるのは早稲田大学(大河内副理事長グループ)の装置一式です。



電力中央研究所から寄贈された観測用コンテナの内部です。
コンテナ内がとても綺麗でした。どなたが掃除してくださったのでしょう。
どうもありがとうございます。

手前の装置が東京理科大学の粒径分布測定装置です。



青山シビルエンジニヤリング株式会社の大気電場のモニターです。



都立大学(加藤俊吾理事グループ)の二酸化硫黄、一酸化炭素モニター。



NO、NO2、NOxの測定値。



帝京科学大学(和田龍一理事グループ)のNOz測定装置。



右のコンテナの上には東京理科大学のスカイラジオメーターが設置されています。
中央のコンテナには山梨大学のミューオン装置が設置されています。
左のポールには、青山シビルエンジニヤリング株式会社の気象観測装置、大気電場計が設置されています。

11:40〜12:20頃まで太郎坊にいましたが、雲量8程度でした。

帰り道の(昼食後13:30ころ)東名では雨(雪?)パラパラ降っていました。
出かける時は綺麗な富士山だったのですけどね。。。”

寒い季節の、一人での点検作業お疲れ様でした。
(広報委員会)

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本NPOの事務所に、ウェブサイト「野中至(到)・千代子」資料館の画像利用依頼のあった教育評論社から、美しい装丁の本が送られてきました。

山本志乃著『旅人の食』 旅の記録と食風景:人類の歴史は移動、すなわち旅の歴史でもある、数百万年にも及ぶそれぞれは、食を求めての旅であった。‐‐ 分かちがたく結びついている旅と食の記録: と帯にあります

279ページの本は
Ⅰ「遊山と紀行」
Ⅱ「放浪と冒険」
Ⅲ「越境と雄飛」 
の3部に分かれていてそれぞれに、『団体旅行の文化史』(創元社、2021)など多くの著書があり、民俗学者でもある著者ならではの人選による旅人が描かれています。



Ⅱ「放浪と冒険」の5番目に登場する野中到・千代子夫妻の山上の食卓は千代子の残した小さな手帳から読み取られています。富士山頂の到と千代子の生活は寒さや低い気圧との戦いで壮絶なものですが、その中でも
「・・・・狭い小屋での淡々とした毎日、少しでも気晴らしになればと、すし、おはぎ、焼麩を入れた汁粉などを作ってみたり、蕎麦を打ってみたり、あれこれ工夫を重ねている。・・・・」とあり、どんな境遇でも、ユーモアを失わない千代子の一面が描かれていて、わずか9ページの章の中にも新しい発見があります。

なお、野中千代子の冬山での行動などは、同じ著者の『女の旅‐幕末維新から明治期の11人』(第7章 野中千代子ー女性初の富士山”越冬”82日の記録)(中公新書、2012)に詳しいので、併せて読むことをお勧めします。

以前、多くのフィクションを含む新田次郎の小説『芙蓉の人』(文藝春秋、1971)を引用してしまった失敗を肝に銘じている者として、今回、ここでご紹介する『旅と食』は、綿密な調査と資料の裏付けがあり、安心して読める一冊です。

(広報委員会・土器屋由紀子)
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横浜みなみ生活クラブ主催「日常に潜む環境リスクを学ぼう!マイクロプラスチック、豪雨災害」において大河内副理事長が講演します。

 ”大気中に漂うマイクロプラスチックの実態と健康や環境に与える影響、都市部で頻発するゲリラ豪雨に大気汚染が関係していることなど、わたしたちが取り組んでいる研究についてわかりやすく解説します。これらの環境問題が日常生活にどのように関係するのか、一緒に学び、環境問題への理解を深めましょう。”

開催日時 2024年12月14日(土)14:00~16:00 開場13:45~
(オンライン配信あり)
場所 オルタナティブ生活館 301会議室
住所 横浜市港北区新横浜2-8-4
アクセス 新横浜駅徒歩7分
参加費用 無料
主催者/団体 横浜みなみ生活クラブ生協 神奈川コモンズ くらしと環境委員会

お申し込みはこちらから
https://yokohamaminami.net/event/2024-11-14/3969/

ぜひご参加ください。

(広報委員会)

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9月から始まった東京理科大・近代科学資料館の企画展『富士山観測』も残すところ、あと2週間を切りました。
12月3日のYahoo!ニュース エキスパートに「敵対勢力出身の科学者が、因縁を超え信念で協力。日本気象学の発展に人情があった『富士山観測』」と題して、ライター嵐山ゆりかさんによる企画展の記事が掲載されました。

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 12月3日のYahoo!ニュース エキスパートより
記事の前半は、おなじみのNPO富士山測候所のジオラマが出てくる楽しい内容です。


ジオラマと背景写真(2023年7月19日早朝の影富士 村田浩太郎氏撮影)を合成したものです。

本NPO事務所にあるジオラマは、この企画展に向けて夏の間1カ月かけて鋭意改修しました。「富士山の大自然に対比して、野中観測小屋や人間がいかに小さな存在であったか」をより強調して表現するためです。

山体は、材料の「卵の紙パック」をさらに厚く貼り重ねて補強。岩石と地肌の色は、コントラストを強めるために塗料を上塗り。(インスタントコーヒーを水に溶いて使ったとか!) 山の大ささを際立たせている豆粒大(縮尺1/200)のフィギュアたちも、65体から90体強に増員?!されました。



また、企画展ではアクリルケースに入れて展示するので、説明員の方が屋根を取り外さなくても中の様子が見れるよう、半透明のアクリル板の屋根に改造しました。



今回の展示会の主題である明治時代に気象観測が行われた野中観測小屋についても、同縮尺(1/200)の模型を作り、赤いピンの地図ポインターを立て、その位置がわかるようにしました。

「科学発展のために尽力した人と施設の歴史が、視覚的にもわかりやすく伝わってきます」と、現在と過去をつなぐジオラマを余す所なく解説していただいたYahoo!ニュース エキスパートの記事に感謝します。
なお、この記事の趣旨はタイトルから分かるように、明治期の科学者たちの示した「人情」についても触れています。

戊辰戦争の傷跡がまだ残っていた明治28年における、二本松藩出身の和田雄治の科学者としての活躍とそれを支えた長州藩出身の中村精男、支えられた福岡の黒田藩出身の野中夫妻の関係は、理科大の学生スタッフのブログにあるような爽やかなものだったと信じます。

ここに命がけの和田雄治救援隊の活躍が再発見されることでしょう。
詳しくはなるほど科学資料館インストラクターブログをご参照下さい。
企画展はあと10日足らずとなりました。まだ見ておられない方は是非お見逃しなく。

(芙蓉日記の会、広報委員会)





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