太郎坊のそよ風

認定NPO法人 富士山測候所を活用する会 オフィシャルブログ

2025年06月

6月26日御殿場は雨。
ポリタンクの洗浄、水汲みなど上山準備、山頂班用食料の買い出しなどを行いました。

6月27日、4度目の上山です。






 2025年6月27日 撮影:横山勝丘山頂班長

御殿場は朝から晴れ。5:45 御殿場事務所出発、徒歩(増本、大坪、王鞍)とブル(坂本、横山)に分かれて登山しました。午前中は採水ホースの設置と除雪、午後は通信機器や2号、3号庁舎の準備を行い、14:30徒歩下山開始、16時に御殿場事務所到着。事務作業と洗濯を行いました。

雨だった前回とくらべて、素晴らしい風景とともに15時過ぎに、下山中の横山班長からメッセージが届きました。

ようやく山頂携帯からアクセスできるようになりました。
本日、四度目の上山。朝は風は強くて気温も低かったですが、徐々に穏やかな天気になりました。
昼頃外を見たら、夏の様相。残雪もどんどん消えていっています。


あとは7月1日(火曜日)の開所を待つまでになりました。

(広報委員会)

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 2025年6月25日9:30(横山勝丘山頂班長撮影)

夏期観測2025の準備作業は着実に進行しています。

第1回目の登山を6月19日に終了後、御殿場に集結した横山勝丘班長、増本亮班長、坂本健二班員は
20日には山頂備品の確認、スターリンクの動作確認、などを行い次の登山に備えています。

6月21日には新人の王鞍彗介班員、大坪和正班員が加わりました。 

6月23日(月)第2回めの上山で徒歩(横山、増本)とブル(坂本、王鞍、大坪)で登山しています。
この日は関電工の通電作業に立ち会い、仮設庁舎内の整備、トイレ設置、除雪作業を行いました。

「例年に比べて周囲の残雪は少なめでしたが、雪囲いの中にはまだたっぷり雪が残っていました」
と横山班長のメールにもあります。お疲れさまでした。

採水作業も行い、15時徒歩にて全員下山。

6月24日には御殿場では雨の中、資材の買い出しなどを行い、

25日(水)第3回の登山と作業が行われており、
山頂の情報を得た岩崎洋班長より以下のメッセージが入りました。

お早う御座います。今現在の山頂です。
台風の影響も今のところあまり無いのか、ガスって居るが穏やかです。


今年の関東地方は、梅雨の晴れ間の暑い日が続いていますが久しぶりの雨で、交通機関が乱れたりしていました。富士山では曇のち雨、登りは暑く、作業中は霧雨。6トン水槽から9トン水槽への組み上げ作業、馬の背の道路整理、し尿処理作業が行われました。

14:00に全員スタートして徒歩で下山、16:00下山完了、御殿場事務所で17時から洗濯とか。

(広報委員会)

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晴れ渡った6月7日土曜日、
会場(連合会館)とZoomにより、第20回通常総会と特別講演会が行われました。

会場出席、Zoom出席、書面評決の
合計59名(過半数54名)で総会は成立。
第20回通常総会は、本NPO会長のあいさつから始まりました。



今年は気象業務がスタートして150年の節目に当たり
民間気象業務のことなど、
これまでの経緯と今後を見据えたお話がありました。
挨拶終了後、全議案が異議なく承認され通常総会は閉会しました。

第20回通常総会終了後に、講師に泉を迎え特別講演会が開催されました。

特別講演会
講師:泉 耕二氏(元JAXA、東京都立大客員教授、NPO法人Climate Watch Square副理事長)
講演タイトル:「富士山の風」です。



以下、会場で講演を聞かれた
青山シビルエンジニヤリング株式会社・小柳津由依様による
素敵なレポートで内容をご紹介いたします!

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特別講演レポート:「富士山の風」─登山ルートと遭難・大沢崩れの謎─
~50年前の私の「問い」から始まった~

1966年、快晴の富士山上空で英国航空機が空中分解し墜落するという衝撃的な事故が起きました。
原因は「晴天乱気流」とされましたが、当時は富士山周辺の風の流れについてほとんど分かっていませんでした。

この事故の報道に触れ、「なぜ富士山でこんなことが?」と強く心を動かされたのが、当時高校生だった泉先生。
その問いが、後の研究人生の原点となりました。

研究室で風洞や水槽を用いた模型実験、富士山周辺での野外観測を重ね、山の形と風の流れの関係が次第に明らかにされていきます。
そして研究は、登山道のルート設定、遭難リスク、さらには富士山西斜面に広がる「大沢崩れ」の形成メカニズムへと広がっていきました。

「すべては、あの日の“なぜ”から始まった」
泉先生が50年前に抱いた「問い」を原点とする、
長年にわたる探究の歩みをたどる、心に残る貴重な講演でした。 
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とても実り多い有意義なご講演でした。
今後の発展を楽しみにしております。

(広報委員会)

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 2025年6月19日 横山勝丘山頂班長撮影

昨日(6月18日)の御殿場事務所開所を受けて、夏期観測2025の準備作業が始まっています。

岩崎洋山頂班長からの第一報をお届けします。
「本日、横山班長、増本班長、坂本班員、関電工が測候所に入りました。
8:45分横山班長が富士宮5合から徒歩登山で測候所到着。9:20分ブル山頂着です。
電気関係、庁舎内の点検等を行い下山。
雪はほぼ融けています」


 2025年6月19日 横山勝丘山頂班長撮影

なお、坂本班員は関電工と共に埋設ケーブル沿いに歩いて下山し、各ハ
ットの点検を行いましました。


 2025年6月19日 横山勝丘山頂班長撮影

今年の夏期観測もいよいよスタートです!
山頂班、御殿場班、東京事務所全員、今年の観測にむけて「安全第一」で張り切っています。
広報委員会も昨年同様できるだけ、現場の状況を「なま」でお伝えしたいと思います。
みなさまのご支援をお願いいたします。

(広報委員会)

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右から読んで、「北駿郷土研究」(ほくすんきょうどけんきゅう)という小冊子が1933年(昭和8年)から3年間発行されていたことを、山楽カレッジ・事務局長の畠堀操八氏に教えていただきました。また、芙蓉日記の会会員による翻刻と解説を共有する中から、大森海門(明恍)に関する詳しいブログに行きあたり、「大森明恍と野中到」の関係が明らかになりました。

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北駿郷土研究、第2年10月号の表紙。表紙絵は大森海門が描いた野中到の肖像

上の図はその第二年10月号の表紙です。富士山画家でこの冊子の発行者に関与したと思われる大森海門(大森明、本名桃太郎)による訪問記が載っています。

「野中到翁を訪う(上)」によると、 昭和9年(1934年)の夏、33歳の画家大森海門は、強力(ごうりき)梶房吉の情報を頼りに、茅ヶ崎の野中到(68歳)を訪ねます。長年私淑していた野中到に会えた喜びと、家族にも歓迎されたことなどの感激を記しています。

引き続き11月号には「野中到翁を訪う(下)」を執筆、絵画のモデルに依頼し快諾されたこと、雲博士として有名な阿部正直伯爵と思われるA伯爵からの言付けを野中に伝えたことなどにもふれています。

この貴重な訪問記はこちらから読むことができます。

なお、上の情報とは別のルートで、昭和8年と書かれた写真を『野中至(到)・千代子資料館』に入れています(資料番号P045)。

廣瀬洋氏寄贈写真

これは、本NPOが発足して4年後の2009年4月、廣瀬潔氏のご子息洋一氏から本NPOに寄贈された写真ですが、おそらく同じ頃と思われます。富士山測候所の72年間の有人観測のスタートはには、国際極年の観測を1年限りで終わらせたくないという藤村郁雄ら現場の職員の熱意と、三井報恩会による寄付が大きな役割を果たしたことは有名な話ですが、その仲介をしたのが廣瀬潔氏でした。

廣瀬氏は三井銀行に務める傍ら、日本山岳会に所属、「山岳気象学」の草分けとしても貢献がある方で、深田久弥の友人として、富士山頂からスキーで下降した爽快な紀行文「雪氷の富士行」が、『富士山』(深田久彌編、青木書店、1940)に載せられています。

興味のある方は、「野中至(到)・千代子資料館」(資料番号L019)でご覧になれます。

写真と上のスケッチを比較してみると、大森海門の素晴らしさがわかるでしょうか?
2つを合わせて、晩年の野中到の実像に少しでも迫ることができれば、資料館としても望外の喜びです。
(歴史上の人物は敬称略で書かせていただきました)
(芙蓉日記の会、広報委員会)

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